いった~、もらった~!! 三回二死満塁で新井良は左翼へ大飛球を放ちバットを放り投げる(撮影・岡田亮二)【拡大】
(セ・パ交流戦、ロッテ1-7阪神、2回戦、阪神1勝1分、23日、QVCマリン)快音とともに、バットを豪快に放り投げた。高々と舞い上がった打球が左翼へ伸びていく。白球はマリンの風に押され、やや勢いを失いながらもフェンスを直撃。阪神・新井良が3点二塁打で、勝利を決定付けた。
「点が欲しかったし、とにかくコンパクトを心がけました。点が欲しいときに打ててよかったです」
2-0の三回二死満塁、唐川の初球をフルスイングした。「唯一の失投だったんじゃないか」と振り返る内角133キロのボールをとらえた。打球は背走しながら捕球を試みた左翼手・荻野貴の頭上を越えたが、スタンドまでは届かず、フェンスに当たって跳ね返った。
慌てて駆けだし、二塁まで走った。ベース上からベンチに向かって、お決まりの祝福ポーズを決めたのは照れ隠しか。走者一掃となる貴重な3点二塁打に和田監督は「あれはよく打った。よく仕事をした」と賛辞を惜しまなかった。
この1本で、今季満塁での成績は、7打数3安打1本塁打10打点、打率・429。虎の新満塁男が誕生だ。「たまたまですよ」と苦笑いするが、その勝負強さは頼もしい限りだ。