只見線福島県区間、復旧可否は白紙
85億円、工期4年超・JR東試算
JR東日本の取締役は22日、福島県のJR会津若松駅で会見し、2011年7月の新潟・福島豪雨の被害で不通となっているJR只見線の只見(福島県)―会津川口(同)間について、「復旧の可否は白紙。福島県や沿線市町村と話し合いながら総合的に検討する」と述べ、同区間の廃線も含めて検討していることを明らかにした。復旧する場合の工事費は約85億円、工期は4年以上となる試算も示した。
只見線は豪雨の被害で会津坂下(福島県)―小出(魚沼市)間の約114キロが不通になったが、順次復旧し、12年10月に県境の大白川(魚沼市)―只見(福島県)間が再開通した。只見―会津川口間の約28キロは、3カ所の鉄橋が流されるなど被害が大きく、復旧のめどが立っていない。
JR東日本は不通区間の調査を進めているが、取締役は「復旧については費用負担だけではなく、これまでの利用状況も含めて検討したい」と述べた。
只見線が通る魚沼市の副市長は「市民の交通機関として只見線は必要。寸断されている状態は歓迎できない。沿線市町村と連携しながら対応していきたい」と話した。
県交通政策課の課長は「JR東日本新潟支社から只見線について説明に行きたいと連絡があった。不通となっているのは福島県内だが、県境を挟み本県にとっての生活路線にもなっている。まずJRから状況をよく聞きたい」とした。