高金利を維持するオーストラリア
為替市場の参加者から、今注目を集めているのは豪ドルだ。多くの投資家が、オーストラリアのファンダメンタルを評価し、豪ドル投資を進めている。
東日本大震災のあと、多くの市場参加者が日本円を売却する動きに転じている。しかし、円の代わりに、これまでのように単純に米ドルやユーロに投資するわけにはいかなくなってきており、代替投資先として豪ドルヘの人気が高まっている。テクニカル分析で見ても、過去のダブルボトム(2000年10月18日55.52円、08年10月24日55.11円)が上昇を期待させる。
豪ドルが注目される大きく理由は3つある1つ目は、オーストラリアの高金利だ。日本は相変わらずゼロ金利が続いているため、国内への投資で収益を得るのは難しい。豪ドルは他の先進諸国と比べても、4月11日現在で政策金利が4.75%と高金利を維持しており(図表1)、高い利回りを求めて豪ドル買いを行う投資家が増えている。2つ目に、世界全体で、金や原油、メタルなどの商品の価格が上昇していることだ。
オーストラリアのほかにも資源を持つ高金利国は多くあるが、多くがエマージング諸国であり、それらの国々への投資はリスクの面で不安が残る。先進国の一員であり、カントリーリスクが低い豪ドルヘの投資は、資金の振り向け先として安心感が持てるのだ。
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中国元の代替として買われる豪ドル
豪ドルが多くの諸国から資金を集めている3つ目の理由は、中国元の代わりに豪ドルが買われているという実態である。
オーストラリアの資源の多くがアジア諸国に輸出され、中でも中国の占める割合と、その伸び率は高い(図表2)。オーストラリアの輸出は中国に支えられていると言っでも過言ではない。中国は為替に関しては現在もドル・ペッグ制を採用しているため、投資家はその成長を為替で享受できない。しかし中国と関係|住が深い豪ドルを保有することで、中国元に投資しているのとて様の利益を期待できる。
中国の景気が拡大し、資源の需要が続けば商品価格は上昇を続け、従って豪ドルの上昇も期待される。資源価格の高騰は、全世界にインフレという懸念材料をもたらすという負の一面はあるものの、堅固な経済体質を持つオーストラリアは、金利上昇に伴って投資対象国としてますます魅力を増すことになる。
オーストラリア経済は、世界経済の景気動向の影響を受けやすい産業構造になっているが、今後は主に中国経済の拡大とともに成長し、豪ドル上昇のトレンドも続くであろう。
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