第16話 『金剛』級機動防空戦艦
夢幻諸島 北東300海里
神原
「まさかって、一体……」
何かに気が付いた神崎にそう聞く神原。
神埼青葉
「あの艦艇は無人艦である事だ。証拠に、今も尚、近づいても全く反応しないし、仮に有人ならば何かしらの反応を見せるからな」
神原
「た、確かに、そうですね。では、次の行動は……」
神埼青葉
「無人艦ならば行う事はただ一つ。あの艦艇に直接乗り込んで調査をする事だ。あの艦艇を調査してみないことには、こちらとしても分からない部分が多いからね」
■『金剛』級機動防空戦艦――性能諸元――
全長
・393メートル
全幅
・42.9メートル
平均喫水
・12.9メートル
基準排水量
・12万3500トン
常備排水量
・13万8700トン
満載排水量
・14万6200トン
搭載機関
・主機関部
・FE社製核融合炉×8基
・FE社製蒸気タービンエンジン×4基4軸推進
・補機関部
・FE社製ガスタービンエンジン×8基4軸推進
機関出力
・主機関部
・70万馬力
補機関部
・40万馬力
最高速度
・40.0ノット
航続距離
・18ノットで2万6500海里
装甲
・舷側:480mm
・甲板:320mm
・艦橋:800mm
・CIC :1000mm
乗員
・1400名(艦船運営)
・1550名(総員)
武装
・01式50口径510mm四連装電磁投射砲『アインウントフュンフツィヒ』2基8門
・01式70口径127mm連装速射砲『カノーネン・フォーゲル』14基28門
・01式垂直発射管『クヴァルム』600セル
・スタンダードミサイルSM-2
・スタンダードミサイルSM-3
・01式艦対空ミサイル『フェニックス』
・01式艦対艦ミサイル『アルバトロス』
・01式艦対潜ミサイル『アクエリアス』
・01式巡航ミサイル『ケルベロス』四連装装甲発射筒4基
・01式高性能40mm複合機関砲『ファルケ』18基
・01式21連装近接防空ミサイル発射筒『シュヴェルマ』8基
航空機
・SH-60K 4機
・MV-22J 2機
・F-35BJ 2機
最大搭載機数 12機
姉妹艦
・二番艦『比叡』
・三番艦『榛名』
・四番艦『霧島』
説明
特別架空連合艦隊初の機動防空戦艦。防空戦艦とは名前の通り、防空火器を大量に搭載して、空母を含む艦隊防空の中枢を担う艦艇の事である。
この艦艇の特徴は、船体後方の甲板全てが01式垂直発射管『クヴァルム』480セル(残りの120セル分は船体前方の甲板に配備されている)で占められている事だろう。これは、かつてアメリカ海軍が“21世紀の戦艦”と称した“アーセナルシップ”の意見を採用した訳であり、『金剛』級4隻で2400セルと言う破格のミサイル搭載・攻撃能力を有しており、その能力を買われて『扶桑』級機動航空戦艦4隻及び『エンタープライズ』『キティホーク』『コンステレーション』『ジョン・F・ケネディ』の4隻を主戦力とする第二機動艦隊に配備されている。
主砲は『扶桑』級の余剰分を流用し、さらに対空用砲弾には16式対空用焼夷弾『ニーダー・ブレンネン』(ドイツ語で『焼き払う』)が使用される。この砲弾の特徴は、砲弾内部に燃料気化爆弾が搭載されており、爆発の際には半径数十キロにも及ぶ強力な衝撃波と熱膨張による数千度の熱によって、航空機を衝撃波と熱で粉砕出来るが、その攻撃範囲の広さ故に味方の航空機を巻き込む可能性や天候や着弾位置等の関係によっては威力が激減するデメリットが存在するが、それを差し引いてもトップクラスの破壊力を誇るために正式採用され、『金剛』級に配備されている。
尚、同艦艇は、各艦艇との防空管制・射撃統制を行うための高度なデータリンクシステムが備わっており、コンピューターを用いた模擬戦を繰り広げた結果、300機近い攻撃部隊を僅か2分足らずで攻撃部隊を殲滅してしまったために、『金剛』級には“活火山戦艦”と言う異名を持っている。
10分後、『大和』所属の内火艇には、神埼と艦魂同士の会話のために大和、武蔵、信濃、三河、それに『明石』級特殊工作艦の艦魂である明石も同行して不明艦の元へと内火艇で移動していく。
大和
「しかし…何処からどう見ても“宇宙戦艦”にしか見えないですね」
信濃
「まぁ、確かにそう見えるね。おまけに一隻に過剰すぎるほどの武装や機能が施されているしな」
三河
「もしかしたら、この艦艇は何処かの“宇宙艦隊”の総旗艦へと就役するはずの宇宙戦艦ではないのかな?」
武蔵
「フフフッ。私としては、この宇宙戦艦の艦魂さんが大いに気になりますね。どんな娘なのでしょう(ジュルリ)」
明石
「はぁ…武蔵さん。少しは自重して下さい……」
思わず涎を垂らしそうになる武蔵を尻目に、呆れ顔で言うのは『明石』の艦魂の明石である。彼女の服装は工作艦の艦魂らしく“つなぎ(作業服)”を着ていて、黒髪のショートヘアーに帽子を被っている、まさに彼女を一言で言うと“作業員”か“整備士”とも言える恰好をしている。
武蔵
「あら? こう見えても自重しているつもりよ。それより、あなたの作業服姿も良いのだけど、もう少し華やかさがほしいね、女の娘らしく」
明石
「華やかさって…私には無縁ですね。私は工業製品やエンジン等の分解組み付けの方がよっぽどお似合いですから…」
彼女が言う通り、“特殊工作艦”と言う艦艇の艦魂である明石にとって、昔からエンジン等を一から分解してから元に組み付けしたりするのが好きな今時珍しい“工業系女子”であり、故に女子特有の華やかさが足りないが、彼女は特に気にしていない。
信濃
「相変わらずだな、その性格は…」
三河
「あまり個人の性格に口を出さないから、コメントは控える」
神埼青葉
「確かに、そうだよね。みんな違って、みんな良いって誰かが言っていたし――」
神埼が少し笑みをこぼしながらそう言うが、すぐに真剣な眼差しで
神埼青葉
「そろそろ正体不明艦に到着する。乗艦用意ッ!!」
神埼がそう命令すると、それぞれ手に持っていた89式5.56mm小銃に30発実弾入りの弾倉が装着させてから肩に掛ける。
そして、内火艇が正体不明艦に横付けすると、近くにあった梯子を伝って乗艦する。
そこはまさに、圧巻の一途であった。明らかに機動兵器を運用するためと言っても過言ではない巨大なカタパルトと格納庫に加え、この戦艦一隻だけでも十分に戦線を支える事が出来る火力を保有している事が窺える巨大な主砲砲塔や対空用の対空兵器、船体中央部には軽く300を超えるVLSのような小型ハッチや超が付くほどの長砲身単装砲が備わっており、船体後方部には高く聳える艦橋――これだけでも十分に圧倒される。
大和
「遠距離から見ただけでも圧倒されるのに、間近で見て見ると尚更圧倒されます…」
神埼青葉
「あぁ。機動兵器の大きさを仮に20メートル前後、格納庫の大きさ等を推定して、最低でも50機は軽く収納可能か……高い機動兵器運用能力に加えて強大と言っても良い火力……圧倒的だな」
信濃
「で、これからこの艦艇を捜索するのだが…」
武蔵
「無論、二人一組で捜索しましょう」
大和
「それなら、私は武蔵と行くわ」
三河
「じゃあ、私は信濃とかな?」
神埼青葉
「ふぅむ……じゃあ、明石。一緒に行くか」
明石
「はい、総司令官殿」
神埼青葉
「では、各員。警戒しながら調査に当たれ。何かあったら無線で伝えるように――では、行くぞ」
全員
「「「「「了解ッ!!!!!!!」」」」」
次回に続く。
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