予選突破 -マリノスの名前がある幸せを噛み締めよう [ナビスコ予選 清水戦レビュー](藤井雅彦) -2,047文字-
2013年05月23日18時58分 カテゴリ:試合情報 • レビュー • 試合情報
さすがに名前は伏せておくが、清水エスパルスに対するある主力選手のコメントは辛辣なものだった。
「今年戦った中でも1、2を争うくらい弱い相手だったんじゃないか」
試合序盤こそファウル気味のチャージで中村俊輔を警戒していた場面が散見されたが、それもほんのわずかな時間だけ。その後はリーグ戦で対戦したとき同様にマリノスに自由を与えた。あれほどまでにボールにプレッシャーをかけないチームも珍しい。かといって全体で引いて守るわけでもない。全体をコンパクトに保つ意味を履き違えているとしか思えない戦いぶりに、マリノスの予選リーグ突破は前半45分間で確実となった。
マルキーニョスの一撃は相手に致命傷を負わせるには十分すぎた。押し込まれながらのスコアレスで折り返せれば戦意を維持できるだろうが、失点した瞬間に心が折れる。結果が出ていないチームにありがちな傾向だ。前半終了間際、兵藤慎剛がタイミング良く右サイドのスペースに縦パスを通すと齋藤学は相手DFを引きつけてからの切り返しで難なくかわす。マイナス気味に送ったマルキーニョスへのパスは優しく、愛情がこもっていた。マルキーニョスが決めるシュートの多くはグラウンダーで、低く鋭く重い弾道がゴールネットを揺さぶった。
後半のゲーム展開について多くを述べる必要はないだろう。「省エネサッカーだった」と中村俊輔。相手が前へ出てこないのであれば
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