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【大相撲】

幸運の黄色まわしで6連勝 日馬 V争い2差残った!!

2013年5月23日 紙面から

日馬富士(左)が上手投げで琴奨菊を下す=両国国技館で(北村彰撮影)

写真

◇夏場所<11日目>

(22日・両国国技館)

 横綱日馬富士(29)=伊勢ケ浜=は大関琴奨菊を上手投げで退けて9勝2敗とし、優勝戦線に踏みとどまった。琴奨菊は3敗目。横綱白鵬(28)=宮城野=は大関琴欧洲を上手投げで下して初日から11連勝とした。大関稀勢の里も阿覧を力強く突き出して全勝をキープした。大関鶴竜は碧山をはたき込んで10勝1敗とした。白鵬、稀勢の里を1敗で鶴竜、2敗で日馬富士が追う。十両は1敗で鏡桜と徳勝龍がトップに並んだ。幕下の大砂嵐(21)=大嶽=は6連勝。アフリカ大陸出身初の十両昇進に王手をかけた。

     ◇

 逆転Vへの期待が膨らむ6連勝だ。日馬富士は同じ2敗同士、生き残りをかけた琴奨菊をがっちりと得意の右下手でつかまえた。相手が出てきたところをタイミング良く豪快に上手投げで土俵に転がした。

 「きょうの一番に集中できました。まあ、右四つになれば、ね。一番一番(の積み重ね)が大きいです」

 左足首痛による場所前の稽古不足が影響し、5日目までに2敗。休場のピンチに立たされながら、この驚異的な反発力はどうだ。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「まだ本調子じゃないけど、スピードが出てきた」と評価。本来の鋭い出足が戻り、速攻相撲に磨きがかかってきた。

 日馬富士も「集中して一生懸命やっている。結果というのは後から付いてくるもの。目の前の一番だけしっかり勝ちきることが大事ですから」と満足げにうなずいた。

 2敗目を喫した翌日、6日目の朝だった。師匠と親交のある占術師から1冊の本をもらった。「自分に関するところだけ読みました」。内容については多くを話さなかったが「いろんな人の支えがあって頑張れる。毎日、治療してくれる先生。たくさんの友だちもいる。そういった人たちが私のストレスを解消させてくれるんです」と語った。本によるとラッキーカラーは「黄色」。中日以降、化粧まわしを黄色の「ねぶた」に変えたのも偶然ではないだろう。

 勢いづいて迎える12日目は、ライバルと認める全勝の稀勢の里との激突だ。過去の対戦成績は26勝16敗。北の湖理事長(元横綱)は「負ければ優勝がなくなる。意地があるはず」とプライドに期待した。

 帰りの車に乗り込む際にはバトトール夫人の通っていたモンゴルの高校の校長らと対面。パワーをもらった。

 「明日は自分の相撲をとるだけです」。短い言葉に逆転Vへの闘志を込めた。 (竹尾和久)

 

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