大谷　きょう投手デビュー

　日本ハムの二刀流ルーキー・大谷翔平投手（１８）が２３日のヤクルト戦（札幌ドーム）で先発。投手としての１軍デビューする。

　２２日は打撃練習を回避し投手としての調整に専念。球場ブルペンで２４球投げ、ストレートに加えカーブ、スライダー、チェンジアップとすべての持ち球を最終確認した。本人は「球数は多くないが、いい球もあった。開幕戦前もそうだったけど、それほど緊張はしていない。自分の球をしっかり投げられるよう、明日に備えたい」とコメント。試合中はベンチ入りし、ミーティングに基づいてヤクルト打線を研究した。

　注目のプロ第１投は「自分の一番いい球、自信のある球を投げ込みたい」。最速１６０キロをマークする直球勝負が予想されるが「ストレート？」の質問には「それはどうか分からないですよ」と笑ってけむに巻いた。

　栗山監督は、この日はブルペンものぞかず「ここまで来たら自由にやらせたい。若者らしく躍動してくれればいい」と、秘蔵っ子の初登板は潜在能力と自主性に任せた。球数、イニング数は特に制限を設けず、交代のタイミングは状況を見ながら決めるという。黒木投手コーチは「長いイニング投げることは考えず、一つのアウトを全力で取りにいくように」と指示したという。

　打者として１５試合に出場し、打率３割８厘と非凡さを表しているが、出場試合でチームの白星はわずか２試合で、４月９日以降９試合連続黒星。大谷は「攻撃にリズムをつくるような、期待にこたえる投球をしたい」と、不本意な連敗記録は登板試合で断つつもりだ。　（竹村和佳子）