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大学では教えられない歴史講義

2010年3月27日(土曜日)

人のせいにする若者

カテゴリー: - kurayama @ 23時14分04秒

 高校時代の愛読書、『田中角栄の3分間スピーチ』に、確かこういうネタがあった。

 最近の若者は、何でもすぐに人のセィにする!

 何かと言うと、社会のセィ、世間のセィ、田中のセィだ!

 明らかに責任があるでしょうに。でも、まだ笑える。

 

 翻って、こういう記事。

 小沢氏、自身への批判に参った? 「人のせいにするな」と訓示 
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100326-00000621-san-pol

 全然、笑えない。

 さらに潜ります。今書いている本の原稿、一気に完成品まで持っていくつもりです。


2010年3月26日(金曜日)

今、拉致問題についてどうすべきか

カテゴリー: - kurayama @ 14時24分35秒

 本日13時から、「北朝鮮による拉致問題等に関する特別委員会」ですね。
 そういう情報だけは集まってきます。忘れていませんよ。といっても忘れさせてくれないでしょうが。
 リクエストにお答えして、久しぶりに拉致の話をします。
「何をすれば良いか」のご質問への結論から言うと、

 先を見据えて他の事をやる!

です。少なくとも、今年の参院選挙まではそれどころではないです。これは生島さんもそう認識しています。ただし、他の戦線で売国勢力の思惑をことごとく潰していけば、拉致問題の解決に近づくのです。

 まず、1997年〜98年頃に私が何を考えていたかは、「亡国前夜(9)」を御参照ください。何をしていたかもある程度読み取れるとも思います。
 最大の成果は「拉致は人権問題」であるとの認識が広がったことです。これで如何なるサヨクも拉致問題解決の正当性を否定できなくなりました。
 ちなみにこのキャッチコピーは、朝日新聞とアメリカ民主党に訴えかけることを主眼としています。
 なぜ彼らかと言うと、保守勢力だけを結集しても解決しないからです。

 永田町で親米派小泉政権が成立し、アメリカがアフガンとイラクで足をとられる前だったので、五人の被害者とその家族の方々は帰国できました。
 要するに、日本がまともな国防努力をしていない以上、親米派政権の時にコトを進めねばならないのですね。では、そのアメリカ自体が弱っている今、何をすべきかになります。

 むしろ、拉致問題の解決どころか、外国人参政権その他、防戦一方の情勢です。
 では劣勢の時には何をすべきか。
 味方を集中し、積極主導で攪乱し、敵を分散させ、各個撃破。これしかありません。
 その際には戦場の選定が重要になります。
 その戦場は、外国人参政権を今国会提出断念に追いやった以上は、次は夫婦別姓法制化でしょうか。
 ただしそれ以上に、小沢から人心は去り、谷垣の命脈は尽きたのに、それを倒せる主体がない。
 なぜか。集まる旗印がないからです。
 ただ、それは連休前後まで待っても良いでしょう。永田町と、これはあまり報道されませんが霞ヶ関でも、すさまじいうねりがあります。(この前のは、某クニオがぶち壊しましたが・・・)
 私は、ここではお名前を書けませんが、○○○○さんに日本の救世主になってもらうしかないと思っています。

 色々な方に申し上げたことなのですが、仲間内で争っている場合ではないのです。
 敵は強大なのです。そして大多数の日本国民は「日本はどうなればよいのか、何をすれば良いのか」を求めています。
 だからこそ、「船中八策」をこの砦で公開したのですが。
 本当は「売り物」にしようと思っていたので、その予定はなかったのですが。。。

 まずは今次参議院選挙で、X人の賛同者を当選。非改選のY人を足して、○○○○改正案を提出し、保守か否かの色分けをする。そこで斬り死に覚悟で戦った?名を中心に、保守だろうが誰だろうが反対できない、拉致問題を仕掛ける。これしかないでしょう。そのために、今から、信頼できる仲間を増やしておくことです。

 ちなみに坂本龍馬は、とにかく人に会いに行きました。

 それまでは、「日本は危機である」を一人でも多くの人に伝えることが大事になります。
 ほとんどの人は、亡国前夜だと気付いていませんから。

 ちなみに先日の「日本活性化の処方箋」の参加者の一人の女性は、「私のマニュフェスト!」を毎日作っているそうです。「日本の問題点を、抽出・列挙・網羅する」は誰でもできることなので、どんどん人に伝えていけば良いと思います。この方、「日教組を一人で叩きだした鎌倉市議」で有名な伊藤玲子さん(今月の『will』にも書かれています)ともお知りあいだそうで。

 ちなみに伊藤さんは、来年の統一地方選挙に出て、日本を守ろうという、行動する女性と若者を探しておられます。(告知)


2010年3月24日(水曜日)

参議院って何?(2)ー憲法上の権限、建前編

カテゴリー: - kurayama @ 02時45分11秒

 本日ご来場の皆様ありがとうございました。定員36名なのに、名簿を見た瞬間に45人???あ、ありがとうございました。奥山さんの人気かなあ。。。笑

 次は最初から50人にします。汗

 さて、全然短期集中講座になっていない「参議院って何?」シリーズ。再開、再開ぃー。などと、疲れている時こそ、無理やり軽く、明るく。。。

 

 そもそも日本国憲法を作る時の話。

 松本烝治憲法担当大臣がホイットニー民政局長からGHQの憲法草案(内容はほとんど今の日本国憲法)を見せられた時、あまりの程度の低さに唖然とした。
 どこから手をつけて良いかわからないほどひどい内容だったので、一番主観が入らずに議論できるところを選んで質問した。
「なぜ一院制なのだ?」
で、答え。
「日本は貴族制度をなくすし、アメリカのような連邦制では無いのだから、一院制の方がすっきりして良いではないか」

 松本博士、「チェックアンドバランス」の概念について、延々講釈をするはめに。。。

 日本国憲法を絶対とする価値観の方々は
「実はGHQは一院制を両院制にするなど譲歩事項で織り込み済みだった」などと松本博士をおちょくるか、「後の参議院の欠陥は松本が言い出したから悪い。珍しく日本側の主導で決めた内容はひどい内容だった」などとお門違いの批難をしたりする。
 えーと。
 ホイットニー達は、法律のド素人です。松本が呆れるのは当然です。図書館に行けば簡単に当時のGHQ案など見ることができますので、ご確認ください。
 あと、参議院の運用は、後の日本人の問題でしょう。亡国前夜シリーズでも出てきますが。

 注意。以下の話は、私が本気で信じて語っていると思わないでください。

<条文>

 三分の二の多数の再可決があれば、参議院が可決しなかった法案を法律にできます!簡単です!(59条)
 予算先議権があります!(60条)
 条約を結べます!(61条)
 総理大臣を選ぶ時に、優先されます!(67条)
 衆議院だけが総理大臣をやめさせることができます!(69条)

<結論>

 だから、衆議院は強いんです!参議院は弱いんです!衆議院は参議院より格上です!
 参議院議員なんて衆議院議員についてくるんです!
 しかも選挙の結果次第によっては「ねじれ国会」などと大変なことになります!いりません!
 政治家として大成したい人は衆議院を目指すべきなんです!

 

 以上、条文だけ読むともっともらしいが、全部嘘です。で、<結論>のような内容を、決して護憲派ではない人、むしろ保守の人とかが信じているから恐いのですが。


 先に予告しておくと、条文だけなら60条は帝国憲法65条のほぼ丸写しですが、実態は全然違います。いくら二つの条文を眺めてもわかりません。


2010年3月20日(土曜日)

「私の船中八策」

カテゴリー: - kurayama @ 04時19分23秒

 小沢から人心は去った。
 谷垣の命脈は尽きた。

 ところが鳩山邦夫が延命させた。
 これで小沢・谷垣連立政権でもできたら最高殊勲賞である。
 民主単独過半数困難、で油断している人が多いようだが、
 選挙後は明らかに民主・公明連立では?
 共産党は、閣外協力くらいは間違いないでしょう。
 子供手当法案の委員会採決とか、民主・社民・公明・共産の賛成で通過だし。

 生方騒動見ていると、自治労・高島って、本当に器が小さいな。
 辞表提出を迫るやり取りがテープで公開されていたが、やりかたがあまりにも稚拙である。
 小沢も手の出しようがなかったのが真相か。

 

 さて、本題。
 今、正気の政治家の定義は、どうやって勝つかを考えている政治家のことらしい。
 それしか考えていない政治家のことを昔は「政治屋」と揶揄したものだが、今は「どうやって負けないようにするか」しか考えていない政治家がほとんどである。

 しかし、選挙は戦いである。
 戦いは、どうやって勝つかは大事だが、勝った後どうするかはもっと大事である。

 そこで「私の船中八策」です。
 最低限これだけはやりたいが、これさえやれればあとは何とかなるもの、という政策です。
 「⇒」より後は、その政策が実行された後の国家像です。
 本当はもっと詳しく細かく考えていますが、見出しだけ公開します。

 

一、国家・・・日本人の結集原理。
  皇室典範改正。旧皇族復帰及び旧皇族からの養子を可能に。
⇒皇統の安定的継承の道を確保する。

二、政治・・・改革の主体。
  「憲政の常道」。陛下の与野党による二大政党政治。
⇒強力な政権の創出と国家本位の政権交代

三、格差・・・社会不安を教育格差に固定しないために。
  リフレ。お札を刷って、デフレを脱却する。
⇒格差社会解消に留まらず、日本を保守する政策を推進する財源を創出する。

四、官僚・・・政治家の真似事をする官僚はいらない。
  キャリア官僚制廃止。
⇒現場に精通している専門家が仕事をしやすい環境に。

五、教育・・・改革の主眼。
  初等教育で、読み書き算盤、礼儀作法、古典の素読、書道、武道の徹底。
  高等教育は模範校で行う。「外交大学校」の創設。
⇒国民の平均値を戻す。同時に真の指導者(エリート)教育

六、家族・・・財源の使い道。
  中絶禁止。
⇒実現した瞬間、少子化は終わる。
 親が育てないなら、国家が育てる。

七、国土・・・富をどのように分配するか。
  東京以外に黒字の都市を、各地方に再建する。
⇒金持ちが都会に住む歪な構造を解消し、田舎に住むように優遇。
 
八、安全・・・憲法を変えなくてできることはすべてやる。
  まずは軽武装!
⇒北朝鮮拉致問題を解決できるかどうかが、日本生存の試金石です。

 23日以降「日本の処方箋」講座で詳しく解説しますが、乞御意見。

 さらに潜ります。


2010年3月17日(水曜日)

戦犯で、左翼で、悪の老人

カテゴリー: - kurayama @ 01時23分00秒

 執筆の底に潜りながら、皆さんの楽しいレスを拝見していました。笑

 その間に政局が面白いことになっていますね。
 23日の打ち合わせ連絡で
「鳩山邦夫は龍馬になれるか?」
が議題に。。。

「邦夫には無理だ」という説と、
「いや、このセミナーに来れば邦夫でもなれる」という説とが対立しまして。笑
 以上、楽屋内幕暴露でした。

 23日は、「日本を救う処方箋」ですので、
「では具体的にどうするか。この七つだけやれば大丈夫!」という話です。
 もう一つ増やして「“山”中八策」にでもしようかとも思っているのですが。

 さて、レスを見ると、

特定の老人=戦犯=実は左翼=すごい悪

という人物が並んでいますね。

 輿石東以下、千葉景子・小沢一郎などなど民主党幹部。
 白川方明 日本銀行総裁。
 羽毛田信吾 宮内庁長官。
etc

 あ、一人勝手に入れてしまいましたけど。笑

 仕事柄、学生と経営者の方の両方に会う機会が多いのですが、学生は日銀総裁の名前など知らないですね。で、経済人の方はわかる人はわかっているのですが、中には「学者肌で善人そう」という意見もあります。

 権力者がいい人であるかどうかはどうでも良いです。
 本当に「いい人」ならば、なおさらタチが悪いです。
 その人の悪事をかばう人が出てきますから。

 戦犯で、実は左翼で、すごい悪(ワル)の老人、もっと大勢居そうですね。

 再び潜ります。


2010年3月12日(金曜日)

結局、教育の議論に

カテゴリー: - kurayama @ 22時06分27秒

 昨日は、町田のロータリークラブで講演でした。演題は「日本の地政学的意味」でした。会員制の会なので告知はしませんでしたが。

 23日の「日本活性化への処方箋」も、あと1〜2名しか空きがないそうで。来月以降の申し込みもお早めに。もっと広い会場に移ります。

 ところで、ワイドショーが「政治と金の問題より、国家をどうするかを語って欲しい」と報じるように。ワイドショーが正論を言うようになった。。。

 ちなみに昭和六年に満洲事変が起きると、一番に関東軍を支持したのは、朝日新聞と婦人公論でしたとさ。

 どちらを向いても暗い世の中、ヤンキー先生こと、義家弘介参議院議員が北教組追及などで気を吐いている。舌鋒に鳩山首相がタジタジ。特記してよいと思う。

 ついでに、かの中村喜四郎センセイが

「小沢、恐るに足らず!」

と説いているらしい。
 確かに、顔だけでも貴方の方がコワイ。汗。。。

 それはさておき、こんなことに。
大学生の就職内定、「氷河期」下回る80.0% 2月1日現在
http://sankei.jp.msn.com/topics/economy/3061/ecn3061-t.htm

 就職難に苦しむ皆さん、呪いを込めて名前を覚えましょう。

 日本銀行総裁は白川方明です。

 大学生、白川総裁が何を言っているか、やっているか、知らないですね。だから搾取されるのです。まず、知りましょう。
「私は悪くない」と主張したがる小役人根性の人間にとって、世間から自分の一挙手一投足が注目されることほど恐いことはないですから。

無気力・無感動・無関心は悪です!

 いつのまにか経済誌と化した『Voice』に早稲田の若田部正澄教授が書いていたのだが、ハーバード大学のケネス・ロゴフ教授とメリーランド大学のカーメン・ラインハート教授によれば、
一八三〇年の独立以来、2年に1回の割合でデフォルト(債務不履行)を起こしているとか。ギリシアがとんでもない国であることは、いずれまとめて書きます。

 世界的不況がまたぞろ。。。財政危機が懸念される国々のことを欧州では、PIGSと呼ぶとか。ポルトガル・イタリア・スペイン・ギリシャのことだそう。覚えておきましょう。

 さて、巷で話題なのがこちらです。愛子様に女帝(自体は先例があるので、やってはならないわけではない。最後の手段だが)になっていただきたいと主張される方、どう考えているのだろう。普通の人と同じような経験をしていることが大事なのだろうか。

 愛子さま学習院不登校 学校側「学級崩壊」否定
http://www.j-cast.com/2010/03/08061854.html

 そもそも、皇族はすべて家庭教師教育にすべきだと思うのは私だけでしょうか。
問題は文系の家庭教師人選が難しいのだが。
もっと問題なのは、帝王学の中身ですね。
(ということで、政治学の教科書シリーズ、近日復活)

 ちなみに学習院が妙に注目されてたので、学習院が宮内省の管轄に入った時の議論を紹介。

 徳大寺実則曰く、

「教育は制度ではなく、内容が大事です」

と。(『明治天皇紀』明治十五年四月十二日の項) 

 徳大寺に関しては、去年の『正論』の一回限りのつもりだったのだが、彼の逸話をもっと知りたいという声が多いのと、この発言があまりにも普通でまともであるので思い出して紹介した次第です。

「普通=まとも」の時代、ですな。どれだけ狂っているのだか。

 ちょっと谷に沈んでいたのですが、抜け出せそうです。ということで、執筆ヒキコモリで更新止まったらすみません。
 そうなったらいつものようにレスの議論で盛り上がってください。笑


2010年3月11日(木曜日)

宣伝の話(6)―相手の言うことには全て反論せよ

カテゴリー: - kurayama @ 01時15分52秒

(5)の「相手と対等にやりあうな」との整合性が難しいかもしれないが、欧米ではそうなのである。
「くだらないから反論しなかった」は認めたコトになってしまうのである。
「黙っていてもいつかわかってくれる」が駄目なことは既に書いた。

 例えば、「私の眼を見てください。信じてください。」「眼を見ればわかるでしょう」が通じるはずがない。瞳の色が違うのがユーラシア大陸で。。。

 中国人が上手いのは、とにかく相手を「悪魔化」することである。
「侵略」だの「虐殺」だの。。。事実かどうかなどどうでもよくて、とにかく情報の大量散布はすさまじい。
 まあ、「四面楚歌」の時には、戦争行為の九割以上が宣伝戦の国だからそうなるのかも知れないが。
 それに「謀略」「諜報」「防諜」「工作」「教育!」をミックスしてくるという複雑怪奇な手段の数々。

 今回の「やっぱり密約」騒動だが、自民党への悪魔化が上手いな、民主党。
 って、国内の政争でそれをやってどうする。しかも安全保障をネタにして。
 結局、宣伝戦って、基本は「レッテル貼り」なのである。

 民主党の今のやり方に不満の方々へ。
 羽田元外相・首相に、是非とも証人喚問にお越しいただこう。

 それができないなら、
「なぜ羽田さんは来れないのか?羽田さんの在職時にはどうだったのか。あったのか。なかったのか。偽証罪が問われる場で是非とも証言して欲しい。これで米国の情報公開で羽田さんの在職時には密約がなかった、と証明されたらそれで良いではないか。それとも実は、非自民羽田政権でもあったのか。細川内閣の外相の時はどうだったのか」と対抗宣伝すれば良い。

 こんな難しいことを言うのが面倒なら、

歴代総理、全員、証人喚問!

とだけ叫び続ければよいです。特に自民党。苦しい時こそ前に出よ!戦い方を忘れていなければ、積極的に攻勢に出るべきである。

 まちがっても。相手の「密約があった」「国是への違反だ」という議論への言い訳に終始せず、積極的に反論すること。

ということで、(5)の「冷静に」+(6)=「冷静に相手を悪魔化」


2010年3月10日(水曜日)

「非核三原則」に鉄槌をくだせ!

カテゴリー: - kurayama @ 01時39分37秒

 日米で「核持ち込み」他の密約があったと騒いでいる。

「核持ち込み」など3密約を認定 首相、非核三原則堅持を表明
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100309/plc1003091538018-n1.htm

 ちなみに赤旗。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-09-18/2009091803_01_1.html
 

 感心するくらいよく纏めている。敵ながらあっぱれ。あくまで敵だが。まちがっても参議院選挙後に「民主党連立政権に参加」とかはしないでほしいが。

 さて、密約があったからどうしたのだ?
 憲法九条ではなく日米安保条約のおかげで戦後日本の安全が保たれたなど、狂信者以外誰でも知っているではないか。
 米国の核の傘がなければ、今でも中国・ロシア・北朝鮮に脅され放題ではないか。

 あえて言おう!非核三原則とは何か?

見ざる!言わざる!聞かざる!

ではなかったのか。

 もう、狂信者の騒音を「世論」と呼ぶのはやめよう。真の国民「輿論」が沈黙するだけである。

 確認する。日本は言論の自由がある国である。核武装することと核武装について議論することは別である。議論を封じることによって核武装そのものを否定するのは自由主義の国のやりかたではない。

 戦争をしたくないならば、二つのことをしなければならない。
 第一に戦争について真剣に議論をすることである。
 第二に戦争の準備を死に物狂いですることである。

 日頃、核武装せよなどと主張している人は、「よくぞ悲惨な世論状況の中で密約を守った」と
歴代政権を弁護すべきである。

 ちなみに意外に思われるかもしれませんが、私は即時核武装には反対です。特に観念的な核武装論者に与することはありません。ただし、平成何年度から核武装すべしという具体的な議論には賛成する可能性がありますけど。賛否はその人の議論の中身です。

 もう一つ。「非核2.5原則」など現実論でも何でもない。そんな議論をしても、ほとんど宗教教義と化している「非核三原則」の信仰者に「平和の敵」「右翼」「タカ派」「恐い」などとレッテル張りをされて終わりです。

 核武装さえ主張していればそれで保守派のフリができる、そんな時代は終わりにしましょう。

 あえて再び言おう!非核三原則とは何か?

見ざる!言わざる!聞かざる!

 歴史を直視せよ!現実を直視せよ!


2010年3月9日(火曜日)

アイスランドを買占めよ?

カテゴリー: - kurayama @ 01時46分08秒

 日本も大変だが、アイスランドという国が大変なことになっている。
 平成の坂本龍馬を志す皆さんは地球儀で確認してください。
 欧州、最北の国です。 米国とロシアに挟まれた要衝です。冷戦期は北極海を米ソの核ミサイルが飛び交う予定でした。

 世の中にはマクドナルドがある国どうしは戦争をしないという珍説を唱える人もいる。その珍説に従えば、戦争準備?

 米マクドナルドがアイスランドから撤退へ、金融危機で採算取れず
http://jp.reuters.com/article/wtInvesting/idJPJAPAN-12127220091027?rpc=123

 イギリスやオランダへの債務不履行で大変なことらしい。大統領閣下は以下のように宣言。

 アイスランドは「義務を守る」=預金返済めぐりグリムソン大統領
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-13238320100107?rpc=122

 しかし、この記事をよくよく読むと、国民投票で決めると言うことに。
 で、こういうことに。
      ↓
 アイスランド国民投票、英蘭への預金返済法案を否決
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100308-00000192-reu-int

 閑話休題。この国、NATO加盟国のくせに、軍事力を持っていないのですね。
 ではどうやって同盟義務を果たし、つまり集団的自衛権を行使しているかと言うと、

基地提供!

 ええ、国際法に則ればこの国の言っている方が正しいです。基地提供は集団的自衛権の行使です!昔の用語で言えば、戦争行為です!どこかの国の法律専門家と称するナントカ法制局は「保持しているが行使できない」などと国際社会で通じない言い方をするが。。。

 よく聞かれるのが、「集団的自衛権の行使について解釈を変更すべきだと思いますか」と聞かれるのだが、結論そのものには賛成で、中身は違います。

もう行使しています!

 昨日、枝野大臣を「法令大臣」とか書いてしまいました。曖昧だ。しかし、「法令答弁担当」と「法令解釈担当」は意味が違いすぎます。今の鳩山内閣の方針だと、枝野大臣が解釈を決めて良いとの意味のようである。もしその通りの力があるのなら、小沢一郎と輿石東と高嶋良充を足しても足りないものすごい権力者である。(ありえないが)
 いっそのこと、「今までの内閣法制局は国際法を知らない素人集団でした。法律家として誤りを正しておきます。もちろん、内閣全体の意見です」と言えば、いきなり英雄だろう。ただ「傍論は判例です」とか恥ずかしいことを言ってしまった人なので説得力はないだろうが。

 日本がこうやって無為に時間をすぎしているうちにこんなことが。

 アイスランド国民投票否決 EU加盟に暗雲 中国、虎視眈々 北極航路・資源に触手
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100308-00000039-san-int

 しかし、中華人民共和国という国は、文化大革命で内戦よりひどい殺し合いをしながら、対外的にはアフリカ各国を手なずけた連中である。毛沢東が「農村(途上国)が都市(先進国)を包囲する」などと言いながら、重点的に対応していたのですね。

 悪い奴は頭が良いことを考えるものである。

 ちなみに以下は、私の大悪友二人から去年の秋から聞かされた構想。

 日本もこの金融危機に乗じてアイスランドを買い占めて、「ロシアにアイスランドでへんなことされたくなければ、千島二十五島返せ!ついでに樺太ももらってやる!シベリアはいらん!」くらいの交渉できないのかなあ。円高なんてこういうことにしか使い道がないだろうに。。。アイスランド人にとっても、中国人より日本人に買われた方が幸せだろう。

 結論。やはり円高は悪だ。貧乏で頭まで悪くなるのはもっともっと愚かだ。悪よりも愚かが国を滅ぼす!


2010年3月8日(月曜日)

傍論は尊重すべき?

カテゴリー: - kurayama @ 01時32分12秒

 不勉強で知りませんでした。こんなことがあったようです。

 憲法解釈に窮する平野官房長官 答弁役は枝野氏の担当に
 http://www.asahi.com/seikenkotai2009/TKY201002150079.html

 だからそういうことは口頭ではなくて、正式に「法令担当大臣」とかにしてくれないと。

 ちなみに戦前は、内閣書記官長(今の官房長官)と法制局長官は「内閣の両番頭」と言われておりました。首相を英国国王に譬えると、官房長官は総理大臣で、法制局長官は大法官にあたります。平野さんに限らず、ひとりで両方できる訳がないのですね。

 戦前の政党内閣期には、法制局長官は政治家がやっていました。能力があれば、別に官僚がやらなくても構わないと思いますし。

 問題は枝野大臣、早速すごい答弁を。「やはり法制局の専門家がやらないと駄目だ」などとの論を強くするための陰謀なのか疑いたくなりますね。

 外国人参政権 枝野行政刷新相「傍論でも最高裁の見解」
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100305-00000611-san-pol

 そもそも傍論に判例の拘束力がないというか、
 その作文を書いた判事が「あれは政治的に配慮しました」とか言っているので。。。
 いまだに外国人参政権推進派は最高裁の傍論を金科玉条としますが。

 法律家の初歩。
 最高裁判決といえども、傍論に拘束力はない!
 よって、「最高裁は合憲だと判断した」などとは大嘘です。

 野党は、特に第一党の自民党は、
「国務大臣としての見解はわかった。では法律家としての枝野議員の信念とも一致しますね」
と聞けばよい。
「一致します」と答えれば法律家失格である。弁護士仲間の笑いものになればよい。
「しません」と答えたら政府の憲法遵守義務違反である。
 前者ならば枝野大臣の立場が、後者ならば政府が困る。

などと知恵をつけても、野党が行き当たりばったりで、何の展望もなく動いている今、むなしさを感じる限りで。。。

 検察が鳩山内閣を追い詰めても、自民党谷垣執行部はもっとへたれている。
 自民党内の谷垣おろしがさらに腰砕け、などとなったら目も当てられない。

 そろそろ奮起に期待する!


2010年3月7日(日曜日)

宣伝の話(5)―相手と対等にやりあうな!

カテゴリー: - kurayama @ 04時26分38秒

 関係がない話から。
 日本人の美点は、他人をおもんばかることだと感じる。この「おもんばかる」という意味での「空気を読む」ができない老人が増えたようだ。もちろん、学級崩壊をさせてしまう子供(これが20代で大学生をやっていたりする!)などもいるにはいるのだが、多数の若者は逆に「何となく」感じる能力には長けているようである。これは教員としての感触である。

 日本という共同体、国家であれ郷土であれ、「おもんばかる」という意味での「空気を読む」風土がないと、再生させたり守ったりする価値があるのか、という話にはなりかねない。

 ただ、この相手の立場を「おもんばかる」態度は、個人同士の付き合いならいざ知らず、国際社会では欠点にしかならない。そして、普段国内の政官界で威張り散らしている人間に限って、外国ではまったく不要な媚び諂い方をしてくる場合が多い。

 外務省の売国を叩く議論がこの十年ほどで流行したが、そこで叩かれているようなことは大正昭和からずっとやっているのである。明治の外務大臣で無能な人を探すのは難しいが、大正以降で優秀な人を探すのははるかに難しい。

 昭和期の外交官など、戦前戦後関係なく、国内では空気の読めない老人ぶりを発揮し、外国では不要なまでに相手の言いなりになってくる、しかも国益を損ねてもまったく罰せられないような制度設計だけは巧妙にできている。

 さて本題。
 戦前日本外交の最大の失敗。(といっても他に色々あるが。)

中華民国をまともに主権国家として扱ったこと!

 当時の中華民国(1912〜1949)には、まともに全土を統治する政府が存在しない。北京にも南京にも、どころか各省ごとに軍閥が勝手なことをやっていて、とか。国際会議に北方と南方のどちらの政府を呼ぶか、とか一々もめて。。。

 満洲事変直前(1930〜31年)など、南京の蒋介石に抗議をしたら「直接、現地軍閥の張学良と話してください」となって、張学良に抗議をすると「歯が痛い」と断られ。
 何より日本人の外交官に訴えた時点で「抗議なんかすると、親日的中国人が困りますよ」
などと中曽根康弘みたいなことを言われる。
 誰が抗議していたか?仕方がないので陸軍が外交官に懇願して嫌々してもらっていた。
 よく「陸軍の軍人は簡単に軍刀を振り回して脅してきた」と当時の外交官の回顧録に書いてあるのだが、例えば『陰謀・暗殺・軍刀』の著者の森島守人など・・・以下自粛。

 当時の中華民国など国家の資格などない。
 単なる団体である。交戦団体、の意味での団体である。
 いざ戦うとなったら、捕虜虐待とか、お互いに不必要に残虐なことはしないようにしよう、
その為に存在だけは認め合いましょう。それくらいの扱いで良いはずである。

 なぜか国連の非常任理事国とかやっていたが。国際連盟を常任理事国の日本が脱退するのではなくて、追い出せたはずなのであろう。まともな外交能力があったら。

 さて、現在。
「朝鮮半島の北緯三十八度線以北は暴力団不法占拠地域」である。これを否定することは、一九六五年日韓基本条約に違反する。暴力団といって悪ければ、「交戦団体」で十分である。暴力団も交戦団体も、団体であって日本と対等の意味での国家ではないのは違いないので。

 今の日本は、朝鮮民主主義人民共和国を名乗る団体を国家承認をしていない、「拉致問題の解決なくして国交正常化なし、国交正常化なくして経済支援なし」の高村原則を何とか守ってはいる。彼の団体の国連入りを阻止するのは日本の能力を超えているので仕方ない。
 それらの意味で戦前の反省をしていると言えるのか。

 否である。
 二〇〇二年小泉訪朝直後、斎木昭隆という珍しく気骨のある外交官が普通に交渉をしたら、向こう側が「お前達は我々を犯罪者扱いするのか」と言い出した。
 こちらとしては金正日が自身で拉致を認め謝っているので、犯罪者扱いしなければならない。
 それは向こうの外交官もわかって言っている。ここまでは外交交渉の定跡である。
 ところが斎木さんを一番攻撃したのは誰か。
 日本外務省である。
 曰く「向こうの機嫌を損ねるな」「日朝国交正常化ができなくなる」
 この一時をもってしても時の川口外相、まったく評価できない。

 会議をぶち壊して空気がまずくなって、それで国益が守られたらむしろ交渉の成功である、ということがわからないで外交官をやっているから困る。

 ついでに金正男と思われる人物を拘束した時に「人質外交をやってはいけない」とテレビで絶叫していた大学教授がいた。
 イニシャルで書くがO此木と名乗っていた。
 なぜしてはいけないのかさっぱりわからなかった。
 人質外交をしてはいけないなら身代わり外交として自分が行って被害者全員を取り返してくれば私は文句はなかったが、そんな話は存在しない。実に無責任な言説である。

 北がミサイル実験をやって、無許可で人の国の空の上を通過させると決まって擁護するのが
日本の軍事評論家と国際法学者である。曰く「空気の関係で物理的に・・・」「領空よりも上なので日本領ではないので・・・」等など。
 こういうことを言う人の屋根の上をロケット花火を飛ばしても文句を言わないのだろうか。私はやられそうになった時点で危ないから辞めろと言うが。。。
 ちなみに北の無警告ミサイル実験に関しては、ロシアのプーチンすら「文明国の所業ではない」と言っている。もちろん、日本に助力などしてくれないが。

 北朝鮮は、人の国に来て拉致をして返さないで白を切りとおしている。しかもミサイルを飛ばし、あまつさえ核武装さえしている。外国に訴える前に、日本人に言わざるを得ない。

 最近話題の朝鮮総連系の学校を無償化の対象とするかだが、そもそもなぜ外国に忠誠を誓う学校に日本の税金を投入しなければならないのか?
 これは敵国だからとか以前に一律否定してよいと思う。

 で、まさか変な算数教育はしていないだろう?

「日本人が5人います。3人殺しました。何人残りますか?」

とか。

 これ、蒋介石や張学良がやっていたことである。

 このままだと、どの学校を対象外とするかは、文科省令なので、大臣権限である。本当は法案審議の段階で対象外とするよう盛り込んでいなければならないのだが。

 現代日本の宣伝下手を書こうと思ったが、正直どこから手をつければ良いのかわからない。

 ちなみにこういう話の時に必ず槍玉に挙がるのが福田康夫官房長官なのだが、中山恭子さんを内閣官房参与に据えたことが忘れられているのはなぜだろう。内幕は良く知らないのだが。
 ちなみに、小泉首相と福田官房長官の北朝鮮へのコメント、毎回のように小馬鹿にしていて
楽しみでしたけど。


田向正健さんがお亡くなりになりましたね

カテゴリー: - kurayama @ 04時16分05秒

 田向正健さんがお亡くなりになりましたね。
 ということにかこつけるのも如何なものですが、たまには軽い話題を。

 私にとっては、『武田信玄』の脚本家という印象が強いです。
 その後、『信長 KING OF ZIPANGU』と『徳川慶喜』も執筆されています。
「視聴率はよかったけど大河三大駄作の一つ」とか言われる『信長』にしても、あれは役者が大根すぎて地獄絵図になっただけで、脚本は完璧でしたよ。その証拠ですが、普段の登場人物がまったく出てこない、21話「将軍暗殺」をご覧ください。

 『徳川慶喜』はまったくDVD化もされていないという酷い扱いなのですが、史実の部分は相当丁寧に描かれていたと研究者の評判は良かったです。

 私はNHKの『JAPANデビュー』という番組の批判で論壇デビューしましたので、「これで大河ドラマ評論家にはなれないな」と思っていたのですが(笑)、意外や意外、正論やチャンネル桜の同番組叩きは、NHKの内部では多数の支持を得ているようです。
 あの番組、普通じゃない、異常な番組作りでしたので。ただ、幹部と一部の取り巻きの声に圧殺されて何も言えないのはどこかの政権与党と同じですが。(hear、ヒヤ〜)

 大河ドラマを評価する場合、脚本・演技演出・主題曲・人気(視聴率)になるのでしょうが、
『武田信玄』はそのすべての面で歴代最高傑作に推す人も多いのですね。私も視聴率まで評価の要素に加えれば総合的な結論に異論はありません。最高視聴率49%とか、平均視聴率39%とか。。。

 大河の田向脚本の特徴は、様式美への拘りと脇役の見せ場の作り方ですね。大体、大河ドラマは「途中で登場人物が次々と死んで最終回は尻すぼみ」みたいなのが多いのですが、『武田信玄』は北条氏康が死ぬ回とか、完全に氏康(杉良太郎)が主役で。本放送で観てて衝撃的だった最終回は信玄が主役なのに手取川の戦いまで描いてしまうと言うどんでん返し!昔は「大河ドラマで歴史への興味を持つ」とかいう子供も多かったのですが、そういう役割を踏まえつつ、妖怪変化とかテレパシーまで登場!(個々の大名の独り言を繋ぐと会話になるとか、毘沙門天が祈祷中の上杉謙信に乗り移るとか・・・)

 なぜこんな話を始めたかと言うと実は理由があります。
「普通のことを普通にやろう」
ということです。

「昔の、刀を下げて、いざという時には、人を殺すかもしれないし自分も死ぬかもしれない、と考えて生きている武士が、現代の草食系男子と同じ訳がない」とか、
「日本に限らず自由恋愛にはかなり厳しい条件があってそんなものが成立する時代はどこの国でも稀な短い期間だ」とか。
 そんなの当たり前のことをちゃんと描かないで無理やり現代の価値観で歴史を見ようとするから、かえって何もわからなくなるのですけど。

 政治でも経済でも文化でも、あらゆる所で変なことが多すぎますね。話がどんどんずれましたが。

 ご冥福をお祈りいたします。


2010年3月5日(金曜日)

参議院って何?(1)―二院制とシェイエスの命題

カテゴリー: - kurayama @ 23時15分34秒

「参議院を制するものは日本を制す」という政治格言がある。
 佐藤栄作・田中角栄・竹下登と、長期にわたり首相あるいは闇将軍として権力を握った政治家は皆そうであった。
 改革の旗手である小泉純一郎も青木幹雄には従順であった。
 なぜか。

 また、私はこの「砦」をはじめてからすぐに、衆議院選挙が終わる前から
「衆議院選挙よりも参議院選挙が重要である」と言い続けている。
 なぜか。

 そのためにこの短期集中連載を始めたいと思う。
 わかっているようでさっぱりわからない「参議院」を、私の憲法と歴史の知識を総動員して
読み解きたいと考える。

 まずは、日本近現代史を読み解く法則を頭と体にいれてもらいたい。

法則:指導力ではなく、拒否権に注目せよ!
=「何ができるかではなく、何をさせないか、に注目せよ」

 要するに、何かをしようとすると大変なのだが、他人の邪魔をするのは簡単なのである。

 さて、小学生でも知っている通り、日本の三権とは「立法・行政・司法」である。
 「法案審査権・予算編成権・(独占的)起訴権」ではない。

 三権を司るのは、「国会・内閣・裁判所」である。
 「内閣法制局・財務省主計局・検察庁」ではない。

 国会は、衆議院と参議院に分かれている。これを二院制とか両院制という。行政や司法の根拠ともなる法律は、権力分立の上で慎重に審議すべきである、との考え方である。
 一院制だと極端なことに走りやすいという難点があるので、過激さを嫌う普通の国は二院制である。一院制の不利益は、特にフランス革命以降の大混乱がよく引き合いに出される。

 で、各国の二院制の考え方はというと。

 英国や戦前の日本のように、貴族と庶民の階級を代表して、特定の階級に極端に不利になる ことをさせない。
 ドイツやアメリカのように、元々別の国だった地方(邦・州)の代弁的な議院をおく。
 フランスやイタリアのように、とりあえず二院制にして慎重審議をするが、一方が極端に優越している。

 の代表的な三類型がある。

 今の日本はどうしてこうなったか?売り言葉に買い言葉である。
 これは次回で解説する。

 さて、フランス革命期にシェイエスという政治家がいて、二院制への批判としてかなり説得力のある発言をしている。

第二院は賛成するならば不要であり、反対するならば有害である。

 まさに日本国憲法下の参議院?
 ちなみに私は参議院をどうするかについての考えはあって、それは最終回で示したい。
 その提案ができないなら、廃止もやむなしだが、それは現実的ではないし好ましくないとも思っている。

 参議院が見えれば現代日本が見える。

 乞御期待!

「参議院って何?」の今後の予定。
 今回はちゃんと最初から計画だてています。

一、二院制とシェイエスの命題←本日終了
二、憲法上の権限、建前編・・・衆議院は優越しているらしい。
三、参議院議員の地位と選出方法・・・今さら聞けない、「半数改選」「地方区」「旧全国区」
四、人畜無害の時代・・・笹川良一と桜会。
五、比例代表拘束名簿式の導入・・・闇将軍の権力基盤に。
六、田中角栄は何を考えていたか・・・誰をどうやって当選させるか?
七、ねじれ国会と非拘束名簿式・・・竹下派の跡目争いと連立の時代へ。
八、憲法上の権限、実態編・・・実は参議院こそ最強の拒否権集団。
九、帝国憲法の貴族院・・・貴族院の権限を奪っていたのは?
十、参議院の未来・・・本来の使命

 今後は、時事・「宣伝の話」・「参議院の話」を中心に進めます。「亡国前夜」シリーズは、体調が良い時にやります。(笑)


2010年3月4日(木曜日)

若者のカリスマ

カテゴリー: - kurayama @ 23時40分46秒

 民主党が夏の参議院選挙の公認候補を発表。事前内定発表者の内、元格闘家の前田日明氏のみはずれる。スポーツ紙とタブロイド紙しかとりあげていなかった。

 何があった?前田日明氏だけ公認候補外れる
 
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2010/03/04/03.html

 小沢氏は理由を聞かれ「前田なにがしについては本人の認識のことやら何やらあったので、今回は見送り、2次公認までの間にいかに戦うか、どうするかを冷静に考えていただくように指示しておいた」と述べた。
だそうです。

 これから私は「小沢ジチロー」などと呼ばずに、「小沢なにがし」と呼びます。
 マルチ商法から政治献金貰ったような人(前田雄吉でしたっけ?)でも「北京旅行で汗をかきました」とかいう理由で公認?忠誠心でしか人を評価できない上司や組織はいずれ滅びるでしょうな。こういう一見すると優秀そうだが、結局は組織も人間も腐らせる老害が日本中の職場にあふれているのではないだろうか。

 で、本論では、前田日明(「あきら」と読みます)氏と呼ばずに、前田さんと呼ばさせていただきます。ちなみにわたくし、前田さんの直筆サイン持っています。我が家の家宝の一つです。

 さて、結論から言うと、私が知っている前田さんであるならば、このまま民主党からの出馬を撤回して欲しい。

谷垣さん、渡辺さん、平沼さん、

今すぐに前田さんに出馬要請をすべきです!

早い者勝ち!善は急げ!

 前田さんにとってもここで民主党を蹴った方が良いと思う。理屈を無視して権力を振り回すしか能がない連中に媚びるよりも、弱っている人の救世主になった方が、今までの生き方にもあっていると思う。

 どうやら、在日外国人参政権に「大反対」と先月の『別冊 正論』で書いたのが、小沢なにがしの逆鱗に触れたらしいが。そもそも方向性が違うのだから、今の民主党から出馬する必要はないと思う。私が知る前田さんは、どこぞの売国奴よりよほど愛国者です。というと失礼な言い方で、母国を捨てて帰化するような人は、元からの日本人以上に日本が好きなのですね。三島由紀夫を愛読し、撃墜王と呼ばれた伝説の零戦パイロットの坂井三郎さんの話を聞きに通いつめるような人でしたから。

 前田日明さんは、最近の人の印象としては、
「在日韓国人から帰化した人」
「昔プロレスラーをやっていた人」
「今はフリーター格闘家こと所英男のトレーナー」
くらいに思っているのかもしれないが、そういう人って古館伊知郎が伝説的なプロレスの実況中継をやっていたって知っているかなぁ。

 古館語録によれば、前田日明とは、

(戦う)黒髪のロベスピエール!

反骨の剣(つるぎ)!

肉体のローマ式重戦車!

(キック×3)キックの千手観音!

だそうで。。。

 小沢なにがしに媚びる前田さんって、想像ができないのです。これで権力の軍門に下ったらがっかりします。

 何より、私の世代にとっては

「若者のカリスマ」

なんですね。

 絶頂期の前田さんに匹敵するカリスマって、今いるのかなとも思う。とにかく熱狂がすごかった。UWFという団体を立ち上げたら、

チケットが発売後15分で完売!

とか。

 やはり生き様が支持されたのですね。

決して幸せとは言えない少年時代、
将来を嘱望されながら上司の裏切り、
若くして会社を背負う羽目に、、、地方巡業に行ったら「観客20人!関係者の方が多い・・・」
そんなこんなの営業の苦労で遂には社員の奥さんが自殺未遂、
それでも理想論を振り回す先輩との決別、
後輩達を見捨てられずに大手企業との提携話が御破算、
泣く泣く自分を見捨てた古巣に復帰、
しかし関係が上手くいかず(しかも理由は・・・あまりにも切なすぎるのでここは自粛)、
最後は意味不明な理由で解雇。

 リストラでなくとも、不遇な職場に勤めている人が多いであろうこの時代、共感できる人が多いのではないだろうか。当時のプロレスファンには、既に絶頂期をすぎたアントニオ猪木の老醜と妄執に振り回される若者、にしか見えなかったのですね。試合での支持も完全に前田さんが猪木さんを食っていて、新格闘王と呼ばれてたのです。
 そんな時に解雇されて、仲間の若手と6人だけでUWFという新会社を立ち上げたから、一大ムーブメントになったのです。

 まあその後も色々と紆余曲折がありすぎるのですが、そのUWFという団体が空中分解するのですが、本当にたった一人ぼっちになったその時に親友からFAXが、

君には挫折する資格はない!

 前田さんには今こそあの時のように、貧しく、虐げられた者のために戦って欲しい!

小沢一郎なら何をやっても許されるのか!!


2010年3月3日(水曜日)

そうだったのか!国会中継

カテゴリー: - kurayama @ 23時46分03秒

 国会中継。自分に関係することと思ってみると、これほどスリルとサスペンスに溢れた楽しい番組はない。しかも今日はファンタジスタが数多く登場した。

 比例区で当選しながら民主党を離党して自民党入りした大江康弘議員の恨み節。対して猛然と攻撃する菅財務大臣。さらに大江議員「貴方は私みたいな弱い者には強いんだ」で、委員会中が大爆笑。

 菅財務大臣、誰には弱いのだろう?
一、鳩山首相
二、小沢幹事長
三、官僚の皆様・・・最近は答弁が安心してみていられる(棒読みが多くなった)と評判ですね。
四、自治労と日教組
五、中国共産党

 おっと、問題の出し方を間違えました。
「誰に対してだけは強いでしょう」でなければいけませんね。

 さて、「憲法15条」についての質問があり。
 いきなり枝野行政刷新担当大臣が答弁に立って答えた後に、
「法令答弁担当大臣としてお答えしました」と。

 質問者の大江議員も唖然としていた。
 そういうことは認証式の直後に公表していないと駄目なことでは?

 まあ、今の与党はまともに話を聞く姿勢も能力もないからほっておこう。
 では12月17日の記事での提言から。
 あの時は法制局長官に、法律家としての見解を聞くべきと提言したが、今回は弁護士出身でもある枝野大臣に「一法律家としての見解を聞きたい」と迫ればよい。

「本当は内閣法制局長官にお聞きしたかったのですが、政府方針で答弁させないとのことでしたので、今ようやく誰にお聞きすればよいかわかりましたので」などと嫌味たらしくはじめてよい。

「憲法三条の問題として宮内庁は国事行為ではなく公的行為であると認識しているようだが、
それは憲法解釈として正しいか」と聞いた後に、
「政府の宮中内規の無視、しかも動機は政府与党の要人が『中国は大事な国である』などと自白しているように政治利用であり、天皇の国政行為への関与を禁ずる憲法四条への違反を政府が犯したのではないか」と聞くべきである。

 これは法律家としても明らかにしておかねばならない議論である。
 法律家として明らかな結論に基づいて国家経営をしてくれなければ、政府与党の横暴がまかり通り、理屈は何もいらなくなる。

 さあ、陛下の野党に期待する。


2010年3月2日(火曜日)

外国人参政権推進論の悪あがき

カテゴリー: - kurayama @ 23時55分21秒

 本日も執筆、午前のみ取材してました。

 あまり茂木敏充元国務大臣が本日、国会で質問。
「進言という言葉は目上の人に使うものですが」

 2月17日の記事を参照してください。

 さて、外国人参政権問題に際して、推進派がよくいう理屈。
「日本で選挙権をくれないのは差別だ。日本は戦前にひどいことをしたのだ」
「地球人としての共生社会を。幕末日本だって、藩を超えたじゃないか」
「選挙権を行使することで二国間の架け橋になれるのだ」

 反論一
 何の事実?証拠は?とりあえず、こっちが知らないだろうと思っていいたい放題言うなら、
証拠を並べてから言ってください。
 仮に百万光年くらい譲ってその通りだとしましょう。
 なぜ今、特権を与えないと差別なのですか。

 以上、この砦をいつも見てくださっている方には復習でした。

 反論二
 ニートだかフリーターだかが「社会貢献は大事だ」などと主張したとする。誰が相手にするだろうか。「まずお前が自立しろ」と言われるのがオチである。日本に何の力もないから、米国は京都会議から出て行くし、環境保護という概念が存在しない中国とかロシアという国も隣にあるが、彼らは何も聴く耳を持たない。

 反論二の二
 幕末には天皇という結集原理がありました。
 では地球の結集原理(その単位でまとまる理由)って何でしょう?

 反論三
 これはとあるアルゼンチン人が
「母国語もロクにできない人間が、日本には住んでいる。そういう人が住むこと自体は問題はない。その国の法を守って生きていけるなら。しかし、一ヶ国語もできない、二つの国の言葉を中途半端に知っているだけで、二ヶ国語できるわけではない人がどうやって架け橋になれるのだ?」と仰っていた。
 中南米では二重国籍はよくある話だが、よくあるだけで、白眼視されている。
 なぜ二重国籍者に参政権をあげる必要があるのだ?

 今国会の提出を断念しただけで、ご油断めさるな。

 しかし、言論の力の大きさ、肌でわかった人も多いと思う。

 1月29日、2月19日の記事を参照してください。『産経新聞』記者の小島さんが頑張っています。

 絶望するにはまだ早い!


2010年3月1日(月曜日)

究極のごね得?

カテゴリー: - kurayama @ 23時01分30秒

 真面目に原稿執筆しています。

 その合間に「TVタックル」。
 北脇保之元浜松市長がすごかった。

「浜松ではブラジル人が多い。彼らは夜中に騒ぐとかゴミ出しのルールを守れないとか問題が多い。だから参政権をあげてルール作りに参加させればよい」

 社会のルールを守らないことが参政権獲得に。。。
 どういう理屈だか。
 実現したら人類史の奇観だ。

 寝不足には毒でした。


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