武雄市図書館:CCC運営 前年の5倍1カ月で来館者10万人
2013年05月02日
佐賀県の武雄市図書館は1日正午、来館者が10万人を突破した。レンタル大手TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)を指定管理者として4月1日改築オープンして1カ月。前年同期比5倍の急増に同市は「想定外の人気ぶり」と喜んでいる。
武雄市は人口約5万人の農業や観光のまち。長崎県境に位置し、かつては長崎街道の宿場町として栄えた。武雄温泉などがあり、映画「島田洋七の佐賀のがばいばあちゃん」のロケ地にもなった。
同市はオープン前、年間来館者数を対前年比2倍の50万人と想定。しかし、年中無休、午前9時〜午後9時の開館、公立図書館初のスターバックスコーヒー開店などが話題を呼び、来館者が急増した。4月30日までのデータを分析すると、1日平均来館者は3312人で前年(709人)の4・7倍。貸し出し図書は5万5987冊で前年同期(2万5283冊)の2・2倍に伸びた。
更に、新館の開館時間数は年間4380時間になり、旧館時代の1・65倍。一方、CCCが受け取る指定管理料は年間1億1000万円で、旧館時代の運営費の約1割減だ。
樋渡啓祐(ひわたしけいすけ)市長は「上方修正が必要となるが、当面は駐車場の混雑解消などの課題に取り組む」。夜間の開館時間延長の要望も強く、今後検討していくという。【渡部正隆】