風疹ワクチン:妊娠中の誤接種、中絶必要なし 厚労省見解

毎日新聞 2013年05月22日 23時05分(最終更新 05月23日 00時07分)

 感染者が拡大している風疹のワクチン予防接種について、厚生労働省研究班は「妊娠中に誤ってワクチンを接種しても中絶などを考慮する必要はない」との緊急見解をまとめ、公表した。見解は日本周産期・新生児医学会などのホームページで閲覧できる。

 風疹ワクチンは病原体のウイルスの毒性を弱めた「生ワクチン」で、体内で徐々にウイルスを増やし、自然に感染した状態にして免疫力をつける。ただし、妊娠初期に風疹に感染すると、赤ちゃんに難聴や心疾患などの「先天性風疹症候群(CRS)」と呼ばれる障害が出る恐れがある。

 このため、ワクチンの添付文書には、妊娠可能な女性は約1カ月間避妊した後に接種することや、接種後約2カ月間は妊娠しないように注意することが明記されている。

 研究班は「(CRSの)可能性は否定されるわけではない」としたが、「世界的にみてもこれまでワクチンによる発生報告はない」とした。

 今年は風疹の感染者が激増している。国立感染症研究所によると、今月12日までの感染者は6725人で、既に昨年1年間の感染者の2.8倍になる。感染研や厚労省がワクチン接種を呼びかけている。

 妊娠に気付かずにワクチンを接種したり、妊娠中に風疹感染が判明したりした場合、医師のための相談窓口が全国16の医療機関に設けられている。【藤野基文】

 ◇妊娠中の風疹感染やワクチン接種などの医師のための相談窓口

北海道 北海道大病院産科(札幌市)

東北  東北公済病院産科・周産期センター(仙台市)

    宮城県立こども病院産科(仙台市)

関東  三井記念病院産婦人科(東京都千代田区)

    国立成育医療研究センター周産期センター産科(東京都世田谷区)

    帝京大付属溝口病院産婦人科(川崎市)

    横浜市立大付属病院産婦人科(横浜市)

    国立病院機構横浜医療センター産婦人科(横浜市)

東海  名古屋市立大病院産科婦人科(名古屋市)

北陸  石川県立中央病院産婦人科(金沢市)

近畿  国立循環器病研究センター病院周産期・婦人科(大阪府吹田市)

    大阪府立母子保健総合医療センター産科(大阪府和泉市)

中国  川崎医科大付属病院産婦人科(岡山県倉敷市)

四国  国立病院機構香川小児病院産婦人科(香川県善通寺市)

九州  宮崎大医学部付属病院産科婦人科(宮崎市)

    九州大病院産科婦人科(福岡市)

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