福岡死体遺棄:逮捕の夫、頻繁に暴力
毎日新聞 2013年05月22日 15時00分
福岡県糸島市の砂浜で福岡市の自動車運転代行業共同経営、内野美樹さん(50)が遺体で見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された夫の忠容疑者(51)が、少なくとも2年前から美樹さんや従業員に対し頻繁に暴力を振るっていたことが関係者への取材で分かった。県警もこうした情報を入手しており、外傷性ショックだった美樹さんの死因との因果関係を調べる。
県警は22日午後、内野容疑者と、ともに逮捕された幼なじみの西村伸二容疑者(49)を福岡地検に死体遺棄容疑で送検する。
美樹さんの自宅近くの会社に勤務する男性(26)は内野容疑者について「2年前から家の前や周辺で、多い時は週に1回ほど一方的に妻の顔を殴ったり体をけとばしたりしているのを見た。1時間ほど家の中から怒鳴り声と妻の叫び声が聞こえる時もあった。(自動車運転代行業の)従業員を殴っていることもあった」と証言した。
近くに住む主婦(56)は「毎晩深夜に妻の悲鳴が聞こえた。怖いので関わらないようにしていた」と話した。
内野容疑者と西村容疑者は、昨年3〜5月、糸島市内で従業員の男性をバットで殴ったり、熱湯をかけて足をライターであぶり、天井から逆さづりにして熱したはんだごてを押し当てたりするなどの暴行を加えたとして、今年4月に暴行と逮捕監禁罪で福岡地検に起訴されている。【川上珠実、尾垣和幸】