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2013年5月15日(水) 東奥日報 ニュース



■ 県基幹種雄牛「優福栄」死ぬ

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昨年3月に7頭目の県基幹種雄牛に指定された「優福栄」(県提供)
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 県が、優れた肉用牛をつくる牛として指定している県基幹種雄牛の「優福栄(ゆうふくさかえ)」が15日朝、つがる市の県産業技術センター畜産研究所和牛改良技術部の牛舎で死んだ。死因は脂肪壊死(えし)症。優福栄は2012年3月、県内7頭目の県基幹種雄牛に指定されたばかり。現存する基幹種雄牛は「第2花国」と、今年2月に指定された「光茂(みつしげ)」の2頭となった。

 同部の石山治部長によると、優福栄は9日朝から急に食欲不振となり、立ち上がれない状態となったという。食欲増進剤や栄養剤を点滴するなど治療を試みたものの改善せず、15日早朝、職員が巡回した際、死んでいたのを見つけた。

 和牛の系統には、肉質の傾向に応じて兵庫系、糸桜系、気高系の3系統ある。兵庫系の父と母を持つ優福栄は06年12月、和牛改良技術部の前身の和牛改良資源部(田子町)で誕生した。県産黒毛和種のエースといわれた「第1花国」の血統を持つ繁殖雌牛との相性が良く、第1花国の肉質の高さを引き継ぎ、上物率(5段階等級のうち上位A4、A5の割合)は91%と歴代1位の好成績を示した。

 兵庫系の和牛は、質の高い霜降り肉をつくる優れた性質を持つ半面、脂肪をため込むため脂肪壊死症にかかりやすい傾向がある。県の初代基幹種雄牛で兵庫系の「雪国」も脂肪壊死症で死んでいる。同部では脂質の高い餌を控え、定期的に健康診査を行うなど、注意を払って飼育していたというが、石山部長は「発症原因が定かでなく、発病すると特効薬がないのが現状」と説明。「種付けして生まれた子牛が、今夏から市場に出る矢先で期待していただけに残念」と述べた。県畜産課の高橋邦夫課長も「人間で例えると30歳前後と若く、これから活躍してくれると思っていた」と惜しみ、「兵庫系の種雄牛は数頭保有しており、後継牛の育成を急ぎたい」と話した。

 優福栄の人工授精用凍結精液は在庫が8061本あり、今後2年は供給可能という。

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