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2013年5月21日(火) 東奥日報 ニュース



■ 29年かけ「源氏物語」読破

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源氏物語の最終話を音読する「文学に親しむ会」の会員
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 弘前市などの主婦らでつくる「文学に親しむ会」は、発足翌年の1984年から「源氏物語」の原文を少しずつ読み進めてきた。20日に同市のホテルで開いた勉強会で、29年にしてついに全文を読み終えた。大きな目標を達成した会員たちからは期せずして拍手が起こり、全員がやり遂げた喜びと充実感をかみしめた。

 20日は、節目に立ち会おうと元会員も含め11人が出席。全員で物語の残る部分をゆっくりと音読した後、講師を務める弘前学院大学の井上諭一教授の口語訳と、時代背景や登場人物の心情などについての解説に聞き入った。解説が終わると、会員たちから笑みがこぼれ拍手が起こった。

 つがる市の兼平一子さん(74)は「古典を細部まで読む機会はなかなかない。読み通すことができてよかった」、約8年ぶりに参加した弘前市の元会員斉藤純子さん(77)は「音読中に、しみじみと懐かしさを感じた」と笑顔を見せた。

 同会は83年、事務担当の青木暢子さん(74)=弘前市=が「何か自分の糧になることをしたい」と友人と意気投合したのをきっかけに発足した。代表を置かずに当番制で運営し、毎月1回の勉強会で少しずつ読み進めてきた。源氏物語を読むだけでなく、ゆかりの地へ研修旅行に行ったり、物語を題材にした漫画や評論を学んだこともあったという。

 青木さんは「物語以外のことも勉強でき世界が広がった。すごく成長させてもらい、私にとって財産になっている」、兼平さんも「一つのことから幅広く勉強していこうという気持ちになった」と振り返る。29年かけての目標達成に青木さんは「やり通せると思っていなかったが、あっという間で本当に終わったのか夢のような感じ。まだ続くような気がする」と笑う。

 源氏物語の原文を読むのはこれで終了し、次回6月にはまとめとして井上教授による講話を聞く。その後について、青木さんは「2、3カ月休んだら、皆さんに声を掛けて別の古典作品を読んでみたい」と意欲を見せた。

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