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福島第1原発 汚染水多核種除去設備 一部物質で目標未達成

 福島第1原発の汚染水処理問題で、東京電力の多核種除去設備(ALPS)の試験の結果、一部の放射性物質が法律で放出が認められる上限濃度(告示濃度限度)に近いことが20日、分かった。目標の検出限界値未満まで取り除けなかった。東電が原子力規制委員会の有識者会合に提出したデータで明らかになった。

 検出限界値を超えた放射性物質はコバルト60、ルテニウム106、アンチモン125、ヨウ素129。ヨウ素129以外は告示濃度限度を大きく下回ったが、ヨウ素129は1リットル当たり9ベクレルの限度に近い同6.9ベクレルだった。
 東電の計画では、ALPSでトリチウムを除く62の放射性物質を検出限界値未満まで取り除けるとしていた。セシウム134と137、ストロンチウム90など主な放射性物質は検出限界値未満だった。
 ALPSはたまり続ける汚染水を浄化して外部に放出し、貯蔵量を減らす切り札とされている。現在の性能ではトリチウムを除去できず、当面は処理水を敷地内に貯蔵せざるを得ない状況だ。


2013年05月21日火曜日


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