ジョーンズ（左）とバレンティン

　楽天が、１９日の交流戦で対戦したヤクルトの主砲・バレンティンの“活躍”を切に願っている。何も自軍の投手を打ちのめしてくれ、と言っているわけではない。「ウチのジョーンズのプライベートを充実させるのはバレンティンしかいない。どんどんご機嫌を取ってもらいたい」（球団関係者）との理由からだ。

　パ・リーグの首位打者争いを演じるマギーに対し、メジャーでの実績に勝るジョーンズは打率２割４分、６本塁打と苦戦中だ。その「差」の要因となっているのが、プライベートの充実ぶりだと見られている。家族が来日しているマギーに対して、離婚調停のゴタゴタもあり「基本的に何をしているか不明」（チーム関係者）というジョーンズ。そこでバレンティンの登場だ。

　オランダ領キュラソー島出身である２人は今年のＷＢＣでも３、４番コンビとして活躍。オランダのベスト４進出の原動力となった。そのコンビネーションはプライベートでも健在。兄貴分のジョーンズが「東京でチームの決起集会を開くぞ！　店をコーディネートしろ」と指令を出し、バレンティンがヤクルト関係者に相談して高級焼き肉店をセッティングしたこともあった。最近では交流戦開幕前日の１３日、横浜に滞在していたジョーンズがバレンティンを誘って六本木に繰り出し会食。その翌日のＤｅＮＡ戦でジョーンズは３ランを放ってチームを勝利に導いた。

　この日も３四球を選ぶなど、本来の選球眼を取り戻してきた。関東圏への遠征は来月５、６日のヤクルト戦、８、９日の巨人戦とまだまだある。ジョーンズがメジャー通算４３４本塁打の実力を見せつけるかどうかは、バレンティンの“接待”次第だ。