コレだけは押える!セルライトにリンパマッサージが有効とされる理由 |
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セルライトに効果があると考えられている解消法のひとつにリンパマッサージ≠ニいうものがあります。
ところが、なぜリンパマッサージがセルライトに有効なのか・・・
その辺りの仕組みや関係が、いまいち理解できないという方は少なくありません。
そのため、セルライトにはリンパマッサージが効果的だという周囲の話だけを信じ、ただ闇雲にマッサージを続けていると、かえって症状を悪化させてしまう危険性があるということは意外と知られていないようです。
また、セルライトに対するリンパマッサージ効果に懐疑的な医師も少なからずいるということも忘れてはなりません。
そこで、なぜセルライトの改善にリンパマッサージが有効だと考えられ始めたのか、そのあたりの仕組みや繋がりについて理解しておくとともに、リンパマッサージにはどのような効果があるのかを知っておくことが大切です。
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リンパをマッサージすることが、セルライト改善にどう繋がってくるのか?その辺りの仕組みは、リンパの働きを知ることで理解しやすくなるはずです。
そこで、まずはリンパの仕組みや働きについて簡単にまとめておきましょう。
一般的に、リンパ液、リンパ管、リンパ節の3つを総称したものをリンパ≠ニ呼んでいますが、このリンパには《排泄》と《免疫》という2つの重要な役割を担っています。 |
リンパ液
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リンパ管の中を流れる透明な液体。 |
リンパ管
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静脈に沿うよう全身に網の目のように張り巡らされている流れの遅い管。 |
リンパ節
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全身に網の目のように張り巡らされたリンパ管が合流している部分(体内に広く分布しており、その数は個人差もあるが500以上)。 |
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そのため、何らかの理由により、リンパ組織の機能が低下してしまうと、余分な老廃物や毒素が体内から排出されにくくなってしまいます。
排泄機能
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免疫機能
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静脈では回収しきれなかった老廃物・毒素などを含んだ血液の一部の成分が、リンパ管(血管よりもやや太く、血管では運べないような大きさの物質を運ぶことも可能)に流れ込みリンパ液となって運搬され、リンパ節で浄化作用が行われる。(最終的に老廃物や毒素は腎臓に運ばれ、尿として体外に排出される) |
フィルター的な役割を担っているリンパ節が、リンパ液が運んできた老廃物や細菌などをろ過する(つまり、細菌等が全身に回って病気にならないような役割を果たしている)。また、リンパ液中を流れているリンパ球(白血球のひとつで免疫作用のある細胞)には異物を攻撃し、抗体を作り出し体を守る作用がある。 |
セルライトが形成される仕組みについては諸説あり、そのメカニズムが十分に解明されているとは言い難いものがありますが、一般的には、体外に排出されず身体の中に残った余分な水分や老廃物が脂肪細胞と一緒になって肥大化した、いわば脂肪の塊≠セと考えられているようです。
老廃物・水分 |
細胞のエネルギー代謝の際に生まれた余分な老廃物(燃えカスなど)や水分が、うまく体外に排出されなかったため、体内に蓄積した老廃物等が行き場を失い、脂肪細胞の周りに絡み付いて肥大化したもの。 |
脂肪細胞同士の結合 |
肥大化した脂肪細胞により血管が圧迫され、さらに血行不良を招いた結果、脂肪細胞同士が癒着してできた大きな塊。 |
コラーゲン |
新陳代謝の促進に欠かせない体内のコラーゲンは、エデマ(血管から漏れ出で溜まった血漿)によって破壊されると脂肪細胞の肥大化と変形を招く。ところが、コラーゲン自体は再生するため、エデマによって破壊されたコラーゲンを補おうとコラーゲンの異常増殖が始まり、その結果、変形した脂肪細胞と増殖したコラーゲンとがガチガチに固められセルライトが形成される。 |
リンパ液の固まり |
体内を流れるリンパ循環の悪化により、リンパ液が脂肪細胞の周りに吸着し固まったもの。 |
そのため、セルライトは体内の循環機能の低下が大きく影響しているのだから、リンパマッサージによってリンパの流れをスムーズにしてやれば、排泄機能がうまく働き、形成されにくくなるだろう…と考えられているわけです。
知らないと怖い !? セルライト リンパマッサージの効果と落とし穴 |
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セルライトが通常のダイエットや食事制限では落としにくいとされる理由のひとつが、体内における循環機能や代謝の低下によるものだとしたら、これらの機能を回復しないことには、いくらダイエットや食事制限に励んでも、セルライトは解消されにくいという考えは、一理あるのかもしれません。
そのため、これらの主張が正しければ、リンパの流れをスムーズにすることを目的としたリンパマッサージにはセルライトの改善に一定の効果が期待できると考えられますが、このリンパマッサージには次のような落とし穴があるということも理解しておくべきでしょう。
リンパマッサージの目的は、滞ってしまったリンパの流れをスムーズにすることにありますが、その効果は直ぐに現れるものではありません。
リンパマッサージを行うと、マッサージ直後は、ほっそりと見える場合もありますが、それは一時的なものであり、時間が立つと、また元に戻ってしまうのが通常です。
そのため、体内の循環機能の低下による代謝の悪化は時間をかけて改善するもとの理解しておかなければ、たとえリンパマッサージを始めたとしても、長続きはしないでしょう。
リンパマッサージを行う上で、特に気をつけたいのが力加減≠セといわれています。
少しくらい強めにマッサージをした方が効果も上がるだろうと、つい力んでしまう方もいるようですが、リンパマッサージにおいては、これは大きな間違いといってよいでしょう。
脂肪細胞の肥大化が進むと、毛細血管が圧迫され血管壁が弱くなりはじめる。 |
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もろくなった血管壁に強い力が加わると、内出血やエデマ(血管から漏れ出で溜まった血漿。コラーゲン繊維を破壊するともいわれている。)が増える原因にもなり、循環機能のさらなる低下を招く恐れがる。 |
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特にセルライトの症状が重い方が、強い力で皮膚を圧迫すると、かえって血行障害や内出血(あざ)などの肌トラブルを新たに引き起こしてしまう危険性もり注意が必要です。
そのため、リンパマッサージを行う際には、専用のマッサージオイルやクリームなどを利用してみるのも一法かもしれません。 |
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■ セルライト 雑学 ■
セルライトは存在しない !?
セルライトとは、フランス語の「cellule(細胞)」と「ite(鉱物)」を意味する単語が合わさった造語のことで、ニューヨークのエステサロン経営者が書き下ろした書籍がベストセラーになったことで世界中に広まったと言われています。
皮膚をつまむと現れる
無数の凹凸(セルライト)
セルライトの存在を肯定する者は、一般的に認識されている皮下脂肪とは分けて捉え、通常のダイエットや食事制限では落としにくいと主張していますが、実は医学的にみるとセルライト≠ニいう専門用語は存在しません。
つまり、セルライトを否定する立場に立つ者は、セルライトと皮下脂肪を区別して考える必要はなく、通常のダイエットでも、十分効果はあると考えているようです。
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近年、超音波を利用したセルライトケアが注目を集めていますが、その根拠はどこにあるのでしょう。
そこで、セルライトケアには超音波が有効であると主張する側の根拠についてまとめてみます。
皮膚の深部にまで浸透する超音波の力を利用して、毎秒数百万回(セルライトには100万回以上の振動数が効果的だとされているようです)の振動を発生させると、あてた部位の肌の奥にまで高速振動が伝わり温熱作用が起こる。 |
超音波の刺激によって、体の深部まで徐々に温まり新陳代謝が促されるため、余分な脂肪やセルライトが燃えやすくなる。 |
つまり、ハンドマッサージでは不可能な超音波がもっている高速振動を利用した温熱作用により、皮下脂肪が燃えやすい状態を人工的に作り出すことでセルライトの分解と排出を促すという考えに基づくもののようです。
超音波を使ったセルライトケアの有効性については、いまだ不明瞭な点もみられますが、超音波によって発生する高速振動の刺激が皮下脂肪を燃焼しやすい状態へと変えていくとする説に関しては、肯定する医師も多いようです。
そのため、超音波療法自体には興味がある女性も多いかと思われますが、美容目的の専門クリニックやエステサロンで治療を受けるとなると、費用も高額になりがちなので、取り合えず超音波効果を試してみたいという方は、セルライトクラッシャーのような家庭用機器から始めてみるのも一法かもしれません。
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