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【スポーツ】

新主将に木村沙織 バレーボール女子

2013年5月14日 紙面から

記者会見で、質問に笑顔を見せる木村沙織(左)。右は真鍋政義監督

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 バレーボールの女子日本代表が13日、東京都内で記者会見し、新主将に木村沙織(26)=ワクフバンク=が就任した。真鍋政義監督(49)は目標を2016年リオデジャネイロ五輪の金メダルに設定、44人中23人が初選出というフレッシュなチームで第一歩を踏み出す。

 本人も驚きのサプライズ指名だった。「私がキャプテンなんて、笑いますよね」と、バレーボール人生で初めてという主将就任にただただ笑うばかりの木村。だが、沙織スマイルの裏には大きな葛藤もあった。

 真鍋監督から主将を打診されたのは1月。だが、木村自身はそれどころではなかった。「バレーボールをグランドチャンピオンシップ(11月)で辞めるつもりだった。ロンドン五輪でメダル(銅)を取って、海外でもプレー(トルコリーグ)して、経験は一通りさせてもらった。自分でも十分頑張った」。今年11月までで現役を引退して友達とカフェを開く、主将なんてとんでもない−。それが偽らざる心境だった。

 だが、指揮官からの熱心なラブコールに気持ちが変わった。「世界一、そのためにはおまえがキャプテンをやるしかない。日の丸のキャプテンは誰もがやれるものではない」。直接会話で、そしてメールで何度も口説かれた。「自分がキャプテンになったらどんなチームができるか、自然に考えていた。『やっていたら』という後悔はイヤだった」。悩んだ末、3月に受け入れた。

 やると決めたからには、覚悟も決まった。「リオで金メダルを取るために、今から気を引き締め頑張りたい。明るく、皆が楽しく雰囲気のいいチームをつくりたい」。自分なりのキャプテン像、チームも思い描いている。今季のプレーについても「もう1回海外で挑戦したい。同じ環境でできた方が頑張りやすいので、トルコでと考えている」という。初代表から10年。スーパー女子高生から心身ともに成長した主将として、日本代表をけん引する。 (川村庸介)

<木村沙織>(きむら・さおり) 1986(昭和61)年8月19日、東京都あきる野市生まれの26歳。185センチ、65キロ。小学2年からバレーボールを始め、東京・成徳学園高(現下北沢成徳高)2年時の2003年に日本代表に初選出され、04年アテネ五輪代表に。05年にVリーグ東レ入団。08年北京五輪出場。12年ロンドン五輪で銅メダル獲得。ロンドン五輪後、トルコ・ワクフバンクに移籍し13年には欧州チャンピオンズリーグで優勝。

 

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