大統領府報道官更迭:セクハラ被害女性にしつこく電話

 韓国大統領府(青瓦台)が尹昶重(ユン・チャンジュン)前報道官によるセクハラ疑惑について、徹底した真相究明を進める方針を示す中、これまで明らかになっていなかった尹前報道官の行動が次第に明らかになってきた。

 尹前報道官は8日(現地時間)、韓国に急きょ帰国するため、ワシントン郊外のダレス空港に向かうのに先立ち、李南基(イ・ナムギ)広報首席秘書官の部屋に立ち寄り、大統領府関係者と対策を話し合っていたことが分かった。

 尹前報道官はまた、7日夜にセクハラの被害女性Aさんと酒を飲んで別れた後、8日未明まで4-5回にわたり、Aさんに電話をかけていたことが分かった。Aさんは夜半すぎに宿泊先のフェアファクスホテルに戻ったが、午前5時までに尹前報道官から2-3回電話がかかっていたことが分かった。尹前報道官は8日午前5時ごろ、酒に寄ってホテルをうろついている姿が取材陣に目撃されている。

 尹前報道官は午前5時以降にも2回ほどAさんに電話をかけ、6時以降はAさんがそれまで電話に出なかったことに腹を立て「用事があるから部屋に来い」と指示したとされる。尹前報道官は大統領府民政首席秘書官室の事情聴取に対し、Aさんが部屋を訪れた際、全裸でいたと説明したとされる。

 尹前報道官が7日昼から酒を飲んでいたのではないかとの疑惑も浮上している。訪米随行団の関係者は「行事会場で会った尹前報道官は酒臭かった」と証言した。証言が正しければ、7日の昼食時にもかなり飲酒していたことになる。

 尹前報道官は酒席でAさんに「きょうは私の誕生日なのに、誰も祝ってくれないから寂しい」などと話していたとされる。しかし、大統領府の人事記録によれば、尹前報道官の誕生日は7月17日となっている。

 大統領府の随行団の一部からは、ワシントンで尹前報道官が宿泊先を大統領と同じ場所に移すよう求めていたとの指摘もある。

 一方、尹前報道官が民政首席秘書官室による事情聴取で、Aさんの尻を触ったこと、ホテルの部屋で全裸でAさんを迎えたことなどを認めたとされることについて、尹前報道官は13日「でっち上げだ」と主張した。尹前報道官はマスコミの携帯メールによる質問に対し「民政首席秘書官室による取り調べの結果はでっち上げだ」と答えたという。また、8日午前5時ごろに尹前報道官が泥酔状態でホテルをうろついていたと証言した記者には「告訴する」とのメールを送った。

黄大振(ファン・デジン)記者
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