今回取り上げます陰謀論とは例のブログでも盛んにもてはやされている「イルミナティ」による影の統治支配、旧世界秩序についてです。
私がこの陰謀論を初めて耳にしたのは去年の春頃でした。
正直、聞いたところで半信半疑、今でも実際にそんなものが有るのかは懐疑的ですが、割と多くの人達に受け入れられているようです。
私がどこかから得た関連情報を記事に載せると、「Thrive」という動画の存在する情報を提供して下さる人が現れ、その直後に例のブログでも取り上げられました。
この内容は大丈夫なのでしょうか。
下手をすると名誉既存や営業妨害になりかねないと思うのですが。
金融や資源を取り扱う人達が儲かるのは当たり前の事です。
彼らが、己が全人類からの搾取により安楽な生活を送れるように、代々、陰ながら世界をコントロールし、果ては人口までも調整していると言うのは突飛過ぎませんか。
そもそも、彼らが陰謀を企てているとして、それにどうやって対抗するのかという具体策はあまり聞かれません。
金融からお金を借りなければ良いのか。
「Thrive」ではフリーエナジーを発見し、全世界の人達がその恩恵を享受すれば貧困の問題や格差は解決されるという結論であると見受けましたが、こと、陰謀論を主張する人達は、騒いでいるだけで何もしていない印象を受けます。(あくまで現時点の私的見解であり、具体的な行動を起こしている人達の情報が有れば教えて下さい)
そう、90年代、ノストラダムスの予言が流行していた頃、TVや雑誌で盛んに人類は滅亡すると主張する研究科がいましたが、だからどうしたら良いという引導は皆無で、ただ騒いで世間を恐怖に陥れるだけであった事例に類似するように感じられます。
陰謀論には、そこから派生した各種の策謀が紹介される事が有ります。
例えば「地震兵器」。
3.11の震災もが彼らの陰謀で、人工的に地震が引き起こされたとし、その地震を自由に引き起こせる地震兵器を備えた施設までもが写真付きで紹介されていたりします。
(本当に大丈夫か?)
その根拠とする一例として、とある火山の噴火の際に、雷のような(実際に雷であろう)電撃が山の中腹に直撃し、その後に噴火が始まったとするものが有ります。
地震と雷が同時的に発生するという現象は頻繁に確認されているもので、その関連性は具体的に解明されていません。
雷の発生原理とは、雲と地上に蓄積された電位差の調整による放電のようなもので、地震や地殻変動によって、電気が生じて雷が発生しやすくなる事も有り得るのではないかと推測しますが、陰謀論者によれば、それらはイルミナティの陰謀だと結論付けられます。(勿論、全ての地震を指すのではなく、彼らは地震発生日を根拠とした数理的論証も行っている)
他には「ケムトレイル」。
これは、飛行機などで細菌を振りまき、かねてから準備しておいたワクチンを半強制的に民衆に接種させるというものです。
一部ではその事実が公認されたという情報も有りますが、どこまで本当かは分かりません。
最近話題の子宮頸がんワクチンもこれに関連付ける人がいます。
ある方は、ワクチンが陰謀によって撒かれているのは、金儲けと言うよりも、本来、人間が持っている能力を低下させる為だと言います。
つまり、優秀な人材が輩出されるのを防ぎ、優秀なイルミナティが世界を独占できるように操作していると言います。
その方は自分の子どもにも一切、予防接種はさせていません。
「予防接種を受けていなければ、皆さんはもっと凄かった」と主張します。
私も最初に聞いた時はいささか動揺しましたが、冷静に考えると、非常に危険な論法です。
予防接種は、本来的に危険な最近の撲滅の為に行われています。
その功を奏したのが天然痘などです。
人類を危険にさらす危険な最近の撲滅に協力しなければ、病気は蔓延して人類は滅びます。
大体、予防接種を受けられない国はごまんと有るのに、能力の低下していない突出した人材というのは出ているのか、イルミナティの連中は全く接種していないのかという客観的データが皆無です。
少々、誇張し過ぎであると感じます。
他にも色々有りますが、似たり寄ったりです。
イルミナティは宇宙人だとか、もう特に書く意味もないでしょう。
イルミナティとはもともと中世カトリック教会に対抗する組織として結成されたものと記憶しています。
確か、カトリック教会から解散を迫られて、無くなったはずですが、今、騒がれているのはその残党という事なのでしょうか。
あまり詳しくなくてすみません。
イルミナティと混同され易いですが、フリーメイソンと言うのも、同じくカトリック教会の腐敗に対して立ち上がった結社ではなかったでしょうか。
彼らの共通の敵は腐敗したキリスト教であり、出発は善の動機からであると見受けます。
また、積極的に慈善事業も行っています。
あまり陰謀を企てているイメージは本来的には有りませんが、私がその様に彼らに洗脳されていると言われればそれまでです。
とかく、この話題は彼ら、イルミナティが何らかのスケープゴートとして利用されているような気がしてなりません。
もしくは、単なる話題性を呼んで売り込むゴシップのような。
陰謀論は「我々が不幸なのは原因となる悪が存在するからだ」と責任転嫁したい人々の心を逆に操作しているとは考えられませんか?
そう言えば、「○○コード」だとか「イルミナティ」だとかは、映画化もされた某有名小説に登場した内容ですが、例のブログはそれをヒントに新たな言説を思いついたのでしょうか。
言わば、み言が暗号になっていると言うのは、「お父様はこんな善なる陰謀を企てていました」という逆陰謀論とも言えます。
そういう意味でイルミナティ陰謀論と、その逆陰謀論は類似した性質を持っており、現教会に不満を持った信者のニーズを掴むわけです。
これを用いれば、民衆の逆支配も可能かも知れません。
憶測に過ぎませんが、考えた末に、現時点においてはそのような結論的部分に行き着きます。
社会の秩序とは利々関係が基本です。
利害関係になった時に争いが生じ、秩序は乱れます。
お金を貸す人も、借りる人も、双方に利益を見出すからこそ、その関係が成り立ちます。
供給者は需要者を利用し、需要者は供給者を利用します。
しかし、世の中のほとんどの人は、己の仕事に生きがいは見いだせていません。
やりたくもない仕事を、生きる為に半強制的にやらされている、仕方なく働いていると感じているのではないでしょうか。
私としてましては、それは単に社会奉仕への喜びを見い出せなかったり、自分の行きたい道を選択し得る能力の欠如、努力の欠如に他ならないと思います。
誰のせいでも有りません。
皆が皆そうだと言うわけでは有りませんが、陰謀論にはそうした人の心理を無意識的に取り込む性質が有るように思います。
こんな事を言うと、私が「旧世界秩序の奴隷」だと揶揄する方がいらっしゃるかも知れませんが、皆さんはどのように思われるでしょうか。
金融はヤクザも扱いますし、過去に紹介しました「悪魔くん」という作品の中でも悪魔が資源産業と金融の世界で暗躍する様子が描かれており、やはりその世界には何らかの悪魔性を感じる所はあるようですが…。
仮に新世界秩序というものが有るとすれば、それは「損利関係」しか有り得ないのではないでしょうか。
それはお父様が常日頃から口酸っぱくおっしゃった、「為に生きろ」という言葉に集約されるのではないでしょうか。
自分が損しても、相手の利益の為に捧げる事。
それはある意味、現社会、日常において実践されている多くの慈善事業に見られるわけですが、全社会が映画「ペイ・フォワード」のような理念を持つ事が出来れば、確かに世界は平和になるかも知れません。
陰謀論の全てが間違っているなどとは言えませんが、飛躍させ過ぎると、逆に危険思想に成り得ますし、それは我らが統一教会の教義においても同じ事が言えますよね。
時間なので終わります。
お読み下さりありがとうございました。