観光地として人気が高まっている鹿児島には、各地に四季折々の表情がある場所やイベントがあります。「おでかけスケッチ帳」では、鹿児島エリアを中心に魅力的なスポットを紹介します。
(注)記事内容は「フェリア」掲載日現在のものです
緑に抱かれた多彩な交流の場
豊かな自然に恵まれた肝付町高山地区は、戦国時代には肝付氏の本拠地・高山城の城下町として栄えた歴史ある地区だ。やぶさめの里としても知られ、毎年10月の「やぶさめ祭」には県内外から多くの人が訪れる。
「やぶさめの里総合公園」は、遊んで学んで食べて癒やされる、多彩な交流の場だ。雄大な自然に囲まれ四季折々の風情を楽しめる広大な敷地には「高山温泉ドーム」と「やぶさめ館」が立つ。温泉ドームには露天風呂や大浴場、家族風呂、福祉風呂など充実した入浴施設のほか、地元の旬を楽しめるレストランも。入り口の「ふれあい市場」に並ぶ採れたて野菜は午後には売り切れることもあるという。
床材すべてにヒノキを使用、優しい木の香りにつつまれた農林業体験交流センター「やぶさめ館」は、国見山系のパノラマが絶景の宿泊室のほか、多目的ホール・各種会議室・交流室、さらに地元の歴史展示コーナーなど自由に楽しめる場所。加工体験室には本格ピザ窯も備え、予約すればピザ作りやそば打ちなどがだれでも体験できる(有料)。
園内には大型遊具も備えたちびっこ広場や多目的広場も。風薫る季節、緑の中でリフレッシュしてみては。
【住】肝付町新富5590-35 【TEL】0994(31)5711 【営】6:30~22:00 【休】第3水曜 【P】あり ※温泉入浴料:大人300円・小学生120円、家族風呂(60分)1000円。やぶさめ館=0994(31)5199=の宿泊は大人3500円~(食事代別)
レストランホテル森小休(しんこきゅう)
森の中にたたずむレストランホテル「森小休」。扉を開けると、ピアノやアンティーク家具などをしつらえたレトロモダンな空間が広がる。
「自然も使い捨てされる時代、消費者と一緒になった循環型農業を」と農場を開いたオーナーが、その思いと恵みを広く分かち合いたいと4年前にオープンした。前日までに予約すればレストランのみの利用もできる。自家農場で、自然のまま育てた“放牧豚”や無肥料・無農薬の採れたて野菜を使ったこだわりのフレンチが味わえる。窓の外は木々やハーブの緑が輝き、時折小鳥のさえずりが聞こえてくる。ゆったりした時の流れの中で味わう料理は格別だ。ランチ(1000円)は全8品のコースを日替わりで。夜はコースが10品2500円から楽しめる。
同じ敷地内の「セラーノ・デ・ミクニ」ではイタリアンを味わえるほか無添加の手作りの生ハムや加工品も販売。オーナーの農場ではぐくまれた肉や野菜。隅々にあふれるもてなしの心に、深呼吸した時のようなくつろぎ感に満たされる。
【住】肝付町後田3584-1 【TEL】0994(65)0206 【営】ランチ12:00~14:00、ディナー18:00~20:00(いずれも前日まで要予約) 【休】水曜・第2木曜 【P】あり ※宿泊は1泊2食・2名1室1人6000円~
轟(とどろ)の滝
漫画「ゲゲゲの鬼太郎」でもおなじみの妖怪「一反木綿」は肝付町の出身という。権現山に住み、ふもとの「轟の滝」に出現するという言い伝えも。3段からなる滝は、山から流れてくる豊かな清水でマイナスイオンもたっぷり。町内にはほかにも「万滝」「清純の滝」など美しい滝が点在しているので、涼を求めて滝めぐりしてみたい。
【住】肝付町波見(荒瀬川沿い) 【TEL】0994(65)2511(肝付町役場) 【P】あり ※県道539号より案内板あり
カフェ・シエスタ
同じ肝付町内之浦産の地鶏の卵とクリームチーズをたっぷり使用し、オーナーシェフが手作りするチーズケーキ(200円)が絶品。しっとりなめらかな口当たりと上品な甘さが評判になり、ランチのサイドメニューから看板メニューに。テイクアウト・地方発送もOK。カフェでは手作りガトーショコラとアイス、コーヒー付きのセットもある。
【住】肝付町新富117-2 【TEL】0994(65)2010 【営】11:00~18:00 【休】木曜・第2日曜 【P】あり ※チーズケーキは要冷蔵(消費期限は4日以内)、冷凍保存可。地方発送もOK。