ガンダムAGE 最終回後の日野インタビュー NT11月号
■(現在の心境)もう少し話数があればよかったというのが正直な気持ち
■比較的人気のあったアセム編の学園パートはあと10話ぐらいやっても良かった
■企画段階では6クールという案もあった
■フリットは頑固親父、キオは一般、キオは理想を目指す子。フリットは自分の父のイメージ
アセムが限界に悩むという一番感情移入がしやすいキャラだった。キオはある種のファンタジー。
■4クール目を3人で書くのは外せないコンセプトだった。キオがゲーム脳から戦いを否定し成長するのは
外せないテーマで一番話数を必要とした。その為アセム編が圧縮されてしまった
■一番思い入れのあるのはウルフの死。スーパーパイロットは、ちょっと滑稽に感じるし
Xランダーという能力とは違い確証のない言葉。でもアセムはこの何の意味もない言葉で
強くなることを書きたかった。映像も素晴らしく印象に残っている
■ただウルフをここで退場させたのは失敗だった。成長したアセムがウルフを訪れる話も書きたかった
■話の決着は気に入ってる。2勢力が最終的に認め合う結末はガンダムの王道的展開だと思う
■(脳内ユリンのシーン)大事な場面を奥さん(エミリー)とは違う女性に委ねるのはどうなの?という
意見もストーリー会議では出た。エミリーと結婚して子供もいるのにと。ユリンは多感な時期に死別した人。
結婚しても思いは残ってるはず。女性スタッフからはあまり理解してもらえなかったけど自分はリアルだと思う
■AGEはガンダムらしさから踏み外さないという意識があったが、踏み外したかった部分もある
もっと弾けた面白い要素を入れたかった。ただガンダムは多方面の事を考えないといけないので
思い通りに行かなかった。その点はゲーム版でバランスを取った
■あるシナリオ会議では、「兵器や戦争をリアルに描かないといけない」という議論になり
また別のシナリオ会議では「もっとぶっ飛んだスーパーロボットにしよう」という意見もあり
それが週替わりに交錯する。スタッフ、ファンが見てきたガンダムらしさをどうするか難しかった
■ガンダムらしさを作る前は全く悩まなかったが、作った後のほうが考えさせられることが多かった
■応援も批判も多くの意見を頂いた。ただガンダムを作る過程は本当に楽しかった
■最後まで携われたのはほんとうに嬉しい。色んな世代の主人公を描く目標は達成できたと思っている。
皆様のご期待にそうものになったかはわかりませんが、AGEもガンダムの面白さの1つなんだという
思いで作り上げました。ファンとのやりとりでもガンダムの存在感の大きさを経験できました
■この経験値を次の作品で活かしたい。ガンダムに関われるのであれば是非挑戦したい
■機動戦士ガンダムAGE ストーリー/シリーズ構成・日野晃博インタビュー
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