橋下・日本維新の会共同代表:慰安婦発言 元慰安婦女性、橋下氏を批判 24日に面会予定
毎日新聞 2013年05月19日 東京朝刊
旧日本軍の従軍慰安婦だった韓国人女性、吉元玉(キルウォノク)さん(84)が18日、広島県福山市の集会で講演し、日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が従軍慰安婦制度を「当時は必要だった」と述べたことについて、「過去の過ちを認めて謝罪できないまでも、暴言を吐いてはいけない」と批判した。
市民団体「日本軍『慰安婦』問題解決全国行動」の招待で来日した。吉さんは日本の植民地だった朝鮮で生まれ、11歳だった1940年から旧日本軍の慰安所で兵士の相手をさせられたという。終戦後に解放されたが、南北分断で北朝鮮になった故郷には戻れないまま、韓国で暮らしている。
吉さんは「被害に遭った人間はまだ生きているのに、ひどい言葉を言われ、聞くに堪えない。過ちはきちんと謝罪すべきなのに、逆に人の心をこんなにも痛くさせている」と話した。さらに「若い人に事実を知ってもらい、私たちのような経験をする人がもう生まれない世の中を作ってほしい」と訴えた。
吉さんは、24日に大阪市役所で橋下氏に面会する予定。【菅沼舞】