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【サッカー】

大宮 Vロードへ再発進

2013年5月19日 紙面から

◇J1第12節 大宮2−1湘南

大宮−湘南 後半、決勝ゴールを決めガッツポーズする大宮・渡辺=NACK5で

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 大宮の高速パスによる機能美に満ちた決勝点を、湘南の守備陣は目で追うしかなかった。MF金沢が入れた縦パスから4本連続でワンタッチ、ツータッチのパスがつながる。仕上げ役を担った渡辺が、エリア手前中央から狙い澄まして左隅に流し込んだ。後半36分の決勝点。観客は魅惑的なオレンジの閃光(せんこう)に酔った。

 「嫌な流れを断ち切りたかった」。渡辺は少しホッとした表情で言った。11日の仙台戦で今季初黒星を喫し、連続不敗記録は「21」でストップ。15日のナビスコ杯・川崎戦も敗れ、公式戦2連敗中だった。分水嶺(れい)となる一戦を前に、選手だけの緊急ミーティングが2日連続で開かれた。主将の菊地は危機感を募らせ、口を開いたという。「もう一度、初心に戻って戦おう」

 挑戦者の心を取り戻した。首位だが受けずに仕掛ける。泥くさく体をぶつけ、両脚を回転させる。集団でどう猛にボールを狩った。前半15分に先制するも、3分後に追い付かれる苦しい展開だった。後半が始まる前の円陣で「ポジティブに戦おう」と意思統一した。そして、自ら勝利への流れをつかみ取った。ベルデニック監督も「力が付いた証し」と成長を感じ取った。

 今季初得点を挙げた渡辺は言う。「きょうは勝利、結果を出すことを求められていた。連敗するようでは弱さにつながる。その意味で良かったかな」。ピッチには美しい連続パスの軌跡を残し、進化を示した。そして、2位横浜との勝ち点差を「5」に広げた。オレンジ軍団は真の強さを手に入れ、Vロードを再び走り始めた。 (占部哲也)

 

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