◇DeNA8−4日本ハム
DeNA−日本ハム 6回裏無死一、三塁、ブランコは左越えに同点3ランを放ち、ファンの歓声の下で打球を見つめる=横浜で(西岡正撮影)
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DeNAが逆転勝ちし、連敗を5で止めた。1点を追う8回、1死満塁で山崎の走者一掃の二塁打、代打ラミレスの適時打などで5点を奪った。日本ハムは8回に陽岱鋼のソロで1点リードを奪ったが、3番手の石井が誤算だった。
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ほぼ満員に埋まった一塁側のスタンドが叫ぶ「ブ〜ランコ!!」のコールに一発回答だ。3点を追う6回無死一、三塁。DeNAのブランコが、日本ハムの先発・谷元の初球スライダーを強振すると打球は左翼席中段へ。12球団最速で20号に到達する一発が、千金の同点弾になり、DeNAの交流戦初勝利の流れをつくった。
「逆方向に打とうという意識が良かった。もし、最初からレフト方向に打とうと思っていたらファウルで切れてしまっていたと思う」。ブランコが冷静に振り返った。開幕から本塁打を量産している。42試合目の20号到達は、2004年阿部(巨人)の33試合、01年カブレラ(西武)の38試合に次ぎ、1968年長嶋(巨人)と並ぶスピード記録だ。0・476試合に1本は、144試合に換算すれば69本ペース。王貞治(巨人)、ローズ(近鉄)、カブレラ(西武)が持つ日本記録の55本を軽く超える。
しかし、ブランコは「ペースは気にしていない。ベストを尽くすだけ。自分の39本という記録を超えることだけを考えたい」とマイペースを強調。来日1年目の2009年に記録した自己最高超えを目標に定めている。
連敗を5で止めた中畑監督はご機嫌だ。「いいやつがきてくれたよ。重苦しい雰囲気を変えてくれた」と手放しの喜びよう。「スタンドが期待していて、その期待に応えた。王さん以来じゃないかな。ホームラン王の存在感を感じさせてくれる」。自身の現役時代の指揮官であり、一緒にプレーもした「世界の王」を引き合いに出し絶賛していた。 (後藤慎一)
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