リハビリ日記

by narida

ノートPC CPU交換記

 

悪魔のささやき

Epson Direct の Endeavor NA702 を中古で購入して数ヶ月。至極満足。

最初は動画をテレビに映すための専用機くらいにしか考えてなかったのが、軽いノートパソコンの便利さにはまって、いろいろなことをNA702でやるようになってしまった。

2キロというのは、力のない私でも片手で持てる軽さだ。

食事前に作業を中断してスタンバイ状態にしたNA702を横に置き、食後またひょいとテーブルの上に乗せて電源入れればすぐ作業の続きができる。

いちいちデスクトップの前に移動し、時間をかけて立ち上げるのが面倒になる。

すっかりDTMや動画編集などもこれでやるようになってしまった。

CeleronMでも思いのほかサクサクだったので、最初は特に不満はなかったのだが、それでもWAVとMIDIをミックスしてレンダリングして、それを画像と併せてWindowsMovieMakerで動画に変換、なんて作業を繰り返してると、少しでも早いほうが嬉しいと思ってしまう。

ふと、「CPUをCore2Duoに変えたらもっと快適になるんじゃない?」という悪魔のささやきが聞こえてくる。

ダメ!ダメ!

タワー型のケースに入ったデスクトップ機などなら、CPUの換装もそれほど難しくないかもしれないが、ノートPCのCPU交換はかなり難しいといわれている。

キーボードなどを外したり本体を分解してCPUを露出させなければならなかったり、
メーカー製のノートなどはCPUが固定されていて交換が不可能なものも多いらしい。

無理無理。自作も改造も
やったことのない私のような人間の手に負える作業じゃない。

しかし、NA702には本体裏側にメモリスロット交換用のカバーだけでなく、HDDやCPUにも、専用のカバーがあって、ネジ数本で簡単にアクセスできてしまう。

メモリ増設やHDDの換装だけでなく、CPUの交換も簡単そうに見えてしまい、誘惑に負けてしまいそうだ・・・

というか負けてしまった・・・

アテもないのに、何かに憑かれたように、つい、ふらふらっとオークションで新品ES品のCore2DuoT7200を落札してしまった・・・

「へえ、ES品だとこんなに安く買えるのか」と思ったときにはもう落札していた。

1万ちょっとと安かったが、
ES品なんてちゃんと動くかどうかもわからない
・・・CPUに問題ないとしても自作経験もない私にCPU交換なんてできるのか?つーか、せっかく気に入ってるPCごと壊す確率の方が高いんじゃないだろか・・・

ええい、買っちゃったもんはしょうがない。当たって砕けろだ。やってみることにした。

 

CeleronM430からCore2DuoT7200に

万一、成功したときために、現在のCPU、CeleronM430の性能を調べてみる。スーパーπというソフトで、ひたすら円周率の計算をさせる。

え?104万桁が40秒?常駐も切ってないどころか、VOCALOIDOのソフトだのなんだの立ち上げた状態でこのスピードって・・・かなり速いんじゃないか?

Celeronと聞くと低スペック、遅いというイメージを持ってしまってたけど、ネットで調べると、CeleronM4**はYonahでCoreDuoの下位にわずかに劣る程度のなんたらかんたら、よくわからないけどコストパフォーマンスに優れたCPUと言われてるらしい。

わざわざ替える必要ないかも・・・

いや、乗りかかった船だ。もうヤケクソだ。

ネットで調べ、グリスを用意。

迷ったあげく、とりあえず、普通の白色グリスにしておく。

メーカーが標準で使ってる灰色グリスや熱伝導率が良いという金属グリスはかなり堅くて塗りにくいらしいし、やや高価だ。金属が入ってると、わずかながらショートの危険があるとも聞く。

うまく行きそうだったら、あとでもう少しよさそうなグリスを買って塗りなおすことにしよう。

いざ、裏蓋を開けてみる。

CPUとファンを固定してるネジを外す。

ヒートシンクは
全く動かない。

気温が低いため、グリスが硬くなってしまっているらしい。

CPUを温めることにする。

ドライヤーなどで外から温めるのは怖い。

ソフトでCPUを働かせて温めることにした。

そこでまたスーパーπですよ。

「1677万桁」を計算させてみた。

無駄な計算を必死で頑張ってるCeleron君。かわいそうに。

たっぷり20分ほど。

が、期待してたほどCPU温度は上がってないみたい。

大丈夫なのか?

裏蓋を開け、CPUを固定してる4本のネジを対角線状にちょっとずつ緩め4本とも外す。

ファンを固定してるネジを外し、そっと横にどける。

全体をそっと動かしてみる。

外れた!

ほんのちょっと浮かせながら右に引っ張り出す感じでヒートシンク、ヒートパイプ全体が簡単に外れる。

ヒートシンク側に堅い灰色グリスがたっぷり塗られてて、それでCPUが固定されていたようだ。

CPUを固定してる大きなネジ(なんて言えばいいんだろ?)を反時計回りに半周させるとCPUが外れる。


CeleronMをそっと外して、

Core2Duoを載せる。

どのくらいの力をかけていいものかと思っていたら、意外に「ストン」という感じで、吸い込まれるように簡単に入る。

ヒートシンクのグリスをきれいにふき取る。

コア部分にグリスを薄く塗り、外した時と逆の手順でまた組み立てる。

以上で交換終了。

思ったより簡単な作業だったけど、これだけで認識するんだろうか?BIOSとか大丈夫なの?

恐る恐る電源を入れ、BIOSを見ると、あっさり認識されてる。

WindowsXPも以前と全く同じ状態で立ち上がり、ユーザーアカウントや常駐ソフトその他まったく問題ない。

※Youtubeに動画アップしました YouTube – 「ノートPC CPU換装」

スーパーπのベンチは

以前のCeleronM430が

+000時間 00分 40秒 [ 104万桁]

+000時間 03分 59秒 [ 419万桁]

交換したCore2DuoT7200(ES)が

+000時間 00分 27秒 [ 104万桁]

+000時間 02分 36秒 [ 419万桁]

そこそこ速くなってる。

いろいろソフトを立ち上げて、動画をエンコードしながらπを計算させても29秒くらい。

それほど速さを体感するというほどではないが、かなり向上しているのだろう。

もう一度BIOSを確認してみる。

Powerの項目にSpeedstepの設定は表示されてないみたい。
本当なら省電力設定ができるようになってるんじゃないかな?

CPU-Zで確認してみると、何もやってない時は×6で、スーパーπのような作業をさせてる時はすぐに×12になってるみたいだから、一応Speedstepが効いてるのかな。よくわからない。

CrystalCPUIDとか使えば細かく設定できるんだろうけど、私みたいな素人がヘタに手を出すのも怖いからこのままでいいや。

ただ、省電力関連のせいなのかはわからないけど、CPU温度が以前より少し高くなってるようだ。

グリスの塗り方が悪いのかもしれない。近いうちにもう少し質のいいグリスを買って丁寧に塗ってみようと思う。

グリス塗り直し

CPU温度の標準がどのくらいなのかわからない。

買ったままの状態のCleronMではアイドル時のCPU温度が45~46度で計算中も50度台だったが、Core2Duoに替えてからはアイドル時50~51度くらい計算時60度台に上がった。

それが普通なのか、
それともグリスの塗り方などでもう少し良くなるのか。

交換時、とりあえず、普通の安いグリス(白いオロナイン軟膏のようなサンハヤトのグリス)を使ったのだが、もう少し良いグリスを使って塗りなりなおしてみることにした。

良いグリスといってもどれを選んでいいかわからず、結局、安くて無難そうな信越化学の7762(ワイドワークで小分けしてるWW-7762)にしてしまった。

無難とはいえ、塗りにくいと言われている灰色のグリスだ。

CPUのコア部分に薄く塗ろうとするが、難しい。薄く伸ばそうとしてもシマシマになってしまう。適当に塗ってCPU温度を見てみる。

温度を見るとアイドル時で60度近く、計算時は70度台になってしまった。

前より悪くなってる・・・

「初心者は、塗りにくいグリスでヘタな塗り方するより、塗りやすい安物のグリスを塗った方がマシ」と言われてるのは本当だったのか。

もう一度塗り直す。

薄く塗るのはあきらめて、コアの上に米粒くらいを載せてそのままヒートシンクで潰して伸ばすことにした。

今度はうまく行った。といっても、以前と同じアイドル時50~51度くらい計算時60度台なんだけど。

グリスが揮発してきたら多少良くなるのかどうか。

しばらくはこのまま様子をみることにする。

 

 

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