SHARP Mebius PC-GP1-C5MのCPU換装 |
(2004/03/22 作成 2008/05/20 リンク修正)
Y!オークションでMobile Athlon 1400+が格安で手に入ったりで、ノートPC(SHARP MEBIUS PC-GP1-C5M)の
CPUを Mobile
Duron 900 から Mobile Athlon 1400+(25W) に載せかえてみました。
デスクトップ機と比べ、ノートPCのCPU換装をしている人は少ないと思うのですが、そのノートPCの
マザーボードに対応したCPUならば換装が可能です。、
お約束ですが、重要な事なので最初に読んでください。
ノートPCのCPUの交換はデスクトップ機のCPU交換に比べて難易度が高く、成功したとしても
今後はメーカーのサポートを受けられなくなります。また、本体が故障した時は修理代が10万円以上
かかる場合が珍しくありません。
ここに書いてある内容は筆者が調べたものですが、筆者はハードウェアのプロでもメーカー関係者
でも無いので、間違った情報を書いている可能性もあります。
そのため、この記事の活用は各自の責任において行ってください。
この記事が原因であなたのノートPCが壊れても、いかなる形でも謝罪、補償をいたしません。
用意するもの
・精密ドライバーセット
・熱伝導グリス
・洗浄用アルコール
・(作業中に装着する)帯電防止用のリストバンドなど
・最新版BIOS(事前にメーカーのサイトから落としてアップデートしておく)
あると便利なもの
・セロテープ
・ピンセット
まず電源を抜き、バッテリーを外してください。うっかりバッテリーを外し忘れて作業すると後で泣くことになります。
写真で左下の部分に、表のパネルを止めているネジがあるので外します。
(写真は全て、クリックすると拡大して表示します。)
ネジを外したら、表のパネルは右に少しスライドすると外れます。裏でケーブルが繋がっているので
外れても持ち上げたりせず、そっと下に倒してください。
これが倒したところです。
ケーブルのコネクターを外します。
次に、作業の邪魔になるのでキーボードユニットを下に倒します。フレキケーブルが破損しないように
そっと下に倒してください。
CPUのヒートシンクを外します。4本のネジで止まっていますが、4本を均等に、交互に緩めていって
ください(タイヤ交換の時にボルトを締めるように)。一度に一本ずつ外すとCPUに偏った力が
加わって傷める可能性があります。
ネジを外したら、にゆっくりと持ち上げ、電源コネクターを外します。
CPUファンの裏には保護シールとグリスが付いています。これは、他の人に話を聞くとそのままに
している人もいるようですが、私はアルコールで綺麗に拭き取って、後でグリスを塗りなおして
います。
CPUを外します。デスクトップ機のような固定バーは無くて、スライドして外すようになっています。
溝に精密ドライバーを挿して下に倒せばスライドすてくれます。この時、ドライバーで
CPUに傷が付かないように気をつけてください。写真ではドライバーをそのまま挿していますが
事前にドライバーをセロテープなどで巻いておいたほうがいいかもしれません。
この後、CPUを取り付け、逆の方向にスライドして装着します。ノートPCは熱対策が重要なので
冷却グリスはしっかりと塗ってください。
質の良い熱伝導グリスをタップリと盛り付けてください。(ショップでは金属粉入りの高級グリスも
売っていますが、導電性のものだと回路がむき出しのAthlon XPは即死する可能性があります)。
「冷却グリスはできるだけ薄く、均等に塗るのがいい」という話を未だに言っている人もいますが、
それは一昔前の話です。少なくともAthlon XPはグリスをたっぷり塗るほうがいいようです。
(参考サイト) Athlonのコア欠けしないヒートシンク装着法
CPUを装着したら、ヒートシンクを取り付けます。電源コネクターを挿し忘れてないように
気をつけてください。
ネジを締める時は、外したときと同様、交互に均等に力が加わるように締めてください。
この後は、外していった時と逆の手順で元に戻していってください。
さて、電源を入れてみましょう。できれば、バッテリーとハードディスクを外した
状態でテストしてください。
BIOSではAthlon XP 1400+が正常に認識されているようです。
ヒートシンクのファンが回るかもチェックしてください。
ここで電源が入らなかったり、ビープ音だけが出て画面に何も出ない時は
元のCPUに戻してみて、それでも動作しなければ壊してしまった
可能性があります。
今回は、たまたまSHARPのMebiusで説明しましたが、他のメーカーのノートPCでも似たり寄ったりの手順に
なると思います。
問題は、自分のノートPCはどのCPUに対応しているのか? ということになると思います。
メーカーがマザーボードのチップセットなどを公表していれば、そのチップセットが対応しているCPUを
使える可能性が高いです。
しかしチップセットが対応していても、ノートPCが安いメモリを採用していてメモリのクロックが対応
していないという場合もあり得ます。
もう一つの目安として、同じメーカーの同じシリーズの機種なら、マザーボードや筺体は同じ部品を使っている
ケースが多いので、自分が改造したい機種の最上位機種のCPUならば対応してる可能性が非常に高いです。
それと、忘れてはならないのが発熱量です。今回の改造では元のDurom 950と同じ25Wタイプの
Athlon XP 1400+を使用しましたが(*1)、例えば、25Wを想定して設計されたノートPCに45WのCPUを
装着すれば、熱暴走するか、電源供給用のコンデンサーが容量オーバーで破裂する可能性があります。
いずれにしてもPCの改造はリスクが高いので、失敗しても笑っていられる、改造自体が好きな人以外は
手を出さない方が賢明だと思います。(^^;
(*1)Mobile Athlon 1400+には35Wタイプも存在する。それ以外でも、ノート用CPUには45Wタイプのものなども
ある。
追記:
その後、Mobile Athlon 1600+(25W)に載せかえました。
通常使用時は安定していますが、動画を長時間見ていると時々フリーズします。
エンコード等のCPU負荷の高いプログラムを走らせたりしている時はフリーズしないので、
CPUでなくビデオチップ側の廃熱の問題のような気がします。
参考にさせていただいたサイト
あおぺんあむど館 AOpen製マザーボードのAthlon系情報サイト
Fab51 [ Overclocking Athlon ]
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