円安:秋田の新名物「バター餅」にも影響  

2013年05月17日

円安で原材料価格上昇の影響が懸念されるバター餅=秋田市中通7で
円安で原材料価格上昇の影響が懸念されるバター餅=秋田市中通7で

 「アベノミクス」を受けた円安進行で、秋田の新しい名物「バター餅」に暗雲が立ちこめている。昨年開催された全国のスイーツコンテストで4位に選ばれるなど「これから」という矢先、使用する糖類などの輸入品の価格上昇が懸念されている。製造業者は「価格に転嫁したいが、この人気に便乗した値上げと取られかねない」と苦慮している。【小林洋子、仲田力行】

 日本バター餅協会(北秋田市)によると、バター餅の主な原料は、もち米▽バター▽砂糖▽卵黄▽小麦粉−−など。

 北秋田市の製菓店「鷹松堂」は円安などで原材料価格の上昇を受け、今月1日から、1パックあたり50円値上げして400円に。使用する糖類・トレハロースが約6%値上がりしたためという。

 米をふかして作る協会認定のバター餅は作るのに手間もかかる。湊屋啓二代表は「本来はもう少し上げたいところ。でも、一気に上げると今度は売れなくなる」と苦しい胸の内を明かす。

 鷹松堂では、バター餅を1日平均200パック製造するが、全国のデパートの催事での出品も依頼が相次いでいる。「全国で認知度が高まっていて、まだまだ伸びる要素がある」と期待していた矢先の原材料高騰。「原材料などの価格がどれだけ上がるか。それによって今の値段で吸収できるか、価格に転嫁するかを判断しないと」と悩ましげだ。

 同じ北秋田市の「みうら庵」の三浦ナミ代表も「バターや小麦粉などの価格はまだ上がっていないが、そろそろ影響が出てくるのでは。値上げはしたくないけど」と懸念する。

 ◇「金萬」も20%値上げ 10個入り525円→630円

 秋田銘菓「金萬」を製造する金萬(秋田市)も今月から、20%値上げに踏み切り、525円だった10個入り商品を630円に。「今後、原材料価格の上昇の影響が出ると見越して」という。

 金萬の原料は小麦や砂糖、卵など。小麦や砂糖は輸入品を使っているという。菅原雅博部長は「原材料価格の上昇の影響が出る6月以降が心配。値上げしたが、何より商品が売れることを期待したい」と話した。

最新写真特集

毎日新聞社のご案内

TAP-i

毎日スポニチTAP-i
ニュースを、さわろう。

毎日新聞Androidアプリ

毎日新聞Androidアプリ

MOTTAINAI

MOTTAINAIキャンペーン

まいまいクラブ

まいまいクラブ

毎日RT

毎日RT

毎日ウィークリー

毎日ウィークリー

Tポイントサービス

Tポイントサービス

毎日jp×Firefox

毎日jp×Firefox

毎日新聞のソーシャルアカウント

毎日新聞の
ソーシャルアカウント

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞を海外で読む

毎日新聞社の本と雑誌

毎日新聞社の本と雑誌

サンデー毎日

サンデー毎日

毎日プレミアムモール(通販)

毎日プレミアムモール(通販)

毎日新聞のCM

毎日新聞のCM

環境の毎日

環境の毎日