5月9日(阪神戦・ナゴヤ ●0−4) 試合前のフリー打撃、柳田が初球をバントで見事にころがした後、こうつぶやいていた。「これなんだよな」。
この日から、2軍へ戻ってきた。その原因となったのは、8日のヤクルト戦(神宮)での送りバント失敗だった。練習では簡単に決められても、試合では簡単にはいかない。その成否で、天国と地獄ほどの差ができる。柳田はあらためて、1球の怖さを思い知ったはずだ。1軍定着、ましてレギュラーへの道はそれほど厳しいのだ。
試合では、10日から1軍に昇格する高橋周が、高木監督の要望により二塁で初のスタメン出場。慣れないポジション、本人に「自信があるか?」と聞いたら「ありません」と答えたから「わからないことは何でも、コーチや先輩に必ず聞くように」と念を押した。
三塁と二塁では、みえる景色が全く違う。動きも複雑。連係プレーもある。戸惑って当然だ。現役時代、遊撃から二塁に移った宇野コーチに聞くと、転向当初は腰痛に悩まされたという。肉体的な負担もあるが、頑張ってほしい。
5月10日(オリックス戦・ナゴヤ ●2−8) 雄太が5回途中、6失点でKO。完投、完封を期待していたから大誤算だった。ブルペンではいい感じだったけど、初回、先頭打者へのストレートの四球で狂ったようだ。降板後は屋内練習場で投球練習していたから、本人も相当に納得いかなかったのだろう。
5月11日(オリックス戦 雨天中止) 連敗中のチームには恵みの雨。何かのきっかけになってくれればと思う。2軍も1軍同様に苦しい。でも1軍が勝ってくれれば何よりだ。
5月12日(オリックス戦 ○2−0) 先制適時打を打った山崎の1軍昇格が決まった。今回は、来年も現役を続けられるかどうかの勝負になるだろう。本人からも「勝負に行ってきます」とあいさつされた。
結果を出せるかどうかは本人しだい。でも44歳、27年目になっても勝負させてもらえる。それだけでも、幸せな選手だといえるだろう。
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