名古屋グランパスのドラガン・ストイコビッチ監督(48)が17日、4月に就任した佐々木真一社長(66)から全面支援の約束を取り付けた。18日の鹿島戦(カシマ)を前に佐々木社長が練習場を異例の激励訪問。チームは3連敗中で苦境に立たされているが「やってきたことを変える必要はない」とお墨付きを与えられた。トップの後押しを得て、ピクシーが6試合ぶりの白星奪取を目指す。
悩める指揮官に援軍が到来した。鹿島戦を控えた最終調整で、締めの円陣に佐々木社長が姿を現した。グランパスの歴代社長は名古屋市の本社で対外的な業務に専念しており、みよし市の練習場を訪れることはめったにない。試合直前の激励は異例中の異例だ。
佐々木社長は「どんなにいい仕事をしても、結果がついてこないことはある。失敗のバックアップは私に任せ、思い切ってチャレンジしてほしい」と訓示。1カ月以上勝利から遠ざかっているチームに闘志を注入した。
練習後はクラブハウスでピクシー監督とトップ会談。佐々木社長は「人に何を言われても、やってきたことを変える必要はない」とあらためて全面支援を約束した。
サッカー界ではシーズン途中の監督交代も珍しくない。報道陣から進退問題が浮上する可能性を問われると「あり得ない。弱かったチームをここまで上げてきた」と否定。チームは1年ごとに監督契約を更新してきた。秋以降に来季について話し合う方針に変わりはないようだ。力強いサポートを背に、ストイコビッチ監督は鹿島戦への集中力を倍増させている。練習ではセットプレーやカウンター対策を確認。前節の横浜M戦では敗れたものの内容では互角以上で、「メンバーに自信を持っている」と同じ布陣で鹿島を圧倒する腹づもりだ。
「(世界的名将の)ファーガソンでもモウリーニョでも勝利を保証することはできない。私にできるのは努力することだ」。ぶれない。揺るがない。変わらぬ信頼を受け、指揮官が勝利へまい進する。 (木村尚公)
◆復活のカギを握る佐々木社長の手腕
佐々木社長はトヨタ自動車で品質保証本部長や副社長を歴任し、米国での大規模リコール問題の際は陣頭指揮にあたった。「あのときは大きな問題になったが、数年たった今ではトヨタも信頼を頂いている。(どんな仕事でも)失敗を取り返すことはできる」と語る。就任時には観客数の減少なども課題に挙げた。新社長の手腕もグランパス復活のカギを握る。
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