名古屋グランパスのMF小川佳純(28)が16日、3連敗中の現状を「どん底」と表現し、反攻への決意を表した。危機感たっぷりに18日の鹿島戦(カシマ)で連敗ストップ弾を狙う。
最近5試合では4年ぶりの3連敗を含む1分4敗。順位は降格圏間近の14位にまで下がった。上位が当たり前だったグランパスにしてはひどすぎる体たらく。小川が胸中のうっぷんをぶちまけた。「どん底。落ちるところまで落ちた」。状態の悪さを率直に認めた。
勝てないグランパスは、試合のなかっった15日夜にもショックに見舞われた。ナビスコカップで8強入りを争っていた同グループの鹿島とC大阪がそろって勝ち、グランパスの予選リーグ敗退が決まったのだ。
小川は「ナビスコの敗退は残念。今のウチはタイトルを取ると言える状況じゃない。Jリーグでの目の前の1試合1試合に集中するしかないんです」。開幕前は3年ぶりのV奪回に照準を合わせていたが、事実上の下方修正となった。
次の鹿島も簡単には勝てない相手。Jリーグでは4位につける。しかもアウェー。4月24日のナビスコカップ(カシマスタジアム)では0−1で敗れている。それでも小川は「ミスから失点はしたけど、勝つチャンスはあると感じた」と、前向き。今回も十分に勝算はあると語った。
小川自身は敗れた11日の横浜M戦でもPKを誘発するなど、得点に直結する働きを示し続けている。「個人的には調子は悪くない。次は絶対に勝ちたい」。今季は開幕から全試合に出場。2得点に加え、2度PKを獲得するなど再三チャンスを演出している。危機感をパワーに変え、トンネルの出口へと導く。 (木村尚公)
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