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| (12時間14分前に更新) | ||
「悪いことばかりではなく、良いおもいもしたと思う」。2年ほど前、県内の離島で従軍慰安婦について学び、当時を知る島人から証言を聞いた後の女子学生の感想だ
▼幼かった島人が、談笑する「慰安婦」の姿を見たと話したことから、そう思ったらしい。この問題に関心を寄せる学生が、苛酷(かこく)な性暴力を受け続けた女性たちの深層に目を向けるよりも表層を語ったことを、深刻に受け止めた
▼日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が旧日本軍の従軍慰安婦を容認。在沖米軍司令官には「性的エネルギー」の解消に「風俗業の活用」を進言して凍り付かせた
▼当然ながら国内外で批判にさらされ、15日には釈明に追われた。挑発的な言動や物議を醸す政策で注目を集めてきた橋下氏は、持論にすぎないのに「本音」と言えば、一定の有権者の心をつかめると勘違いしたのだろうか
▼慰安婦問題について、建前だの本音だのという余地はまったくない。日本は河野談話で「おわびと反省」を表明し、軍の関与を認めている。韓国や中国にとどまらず国際社会も暴言を許さないだろう
▼なのに一部の政治家によってこうした発言は繰り返され、ここまで深刻な状況に陥った。国内でこれを許してきた土壌と決別しなければならない。これ以上の繰り返しは許されない。(与那嶺一枝)