2011年11月08日

ワコム以外のタブレットってどうなんだろう?(追記あり)

000というわけで、サンワサプライのペンタブレット「TBL-01UBK」(愛称なし?)を買ってみました。こういう場合、プリンストンテクノロジーの商品を選ぶべきだろうとは思うのですが、前回のBamboo Penのごとき黄緑のパッケージに惹かれて……タブレット業界の人は黄緑が好きなの?

先日、家電量販店のワゴンセールをのぞいたらマウスパットが安く売られていたので買い求め、10数年ぶりにPCデスクのマウスパッドを取り替えました。そうしたら旧来のものと比べても使い心地もよかったので、「こんなことなら早く買い換えていればよかったなあ、どこのメーカーだろう、また買おう」と思って調べてみたところ、そのメーカーが先月に廃業したというニュースが……

ああ、だからワゴンセールだったのか……10年以上買い換えないような商品ですしね……

今回紹介するPEN TABLET(TBL-01UBK)は、PCサプライで知られるサンワサプライの商品です。前フリが不吉ですいません。個人的にはELECOMを買うことが多……
 
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SANWA SUPPLY PEN TABLET(TBL-01UBK) すごく……黄緑です……
売りは「ペン操作できるショートカット機能」(後述)

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「ドライバインストール不要のお手軽タブレット」
確かにPCに接続したら自動的にインストールされました。
ちょっと紛らわしいようにも思えますが、「ドライバが存在しない」という意味ではありません。

タブレット縦横の比率と画面の比率が対応したマッピング機能が働きます。
が、読取部分の縦横比は10.1cm:
6.4cm
一般的なワイドディスプレイ比率(16:9)とは合ってないような?
 
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中身はこれだけ。
本体、スタイラスペン、
テスト電池(単四)、USBケーブル(約1.5m)、B5一枚紙の説明書
 
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説明書はB5四つ折り一枚です。
 
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パッケージ裏
「コンパクト」「ドライバインストール不要」「1024段階筆圧検知」
「ペン操作ショートカット「エクセルなどに直接書き込み」「Windows Journal対応」
などを謳っています。
 
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本体。
これがまたつやつやして映りこむったら……

ペンタブレット業界の人はつやつやが好きなの?

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本体上部左寄りにUSB接続端子
 
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タブレットの描画エリアの外側に「ショートカット機能」があります。
上の写真で見えているのは「Save」「Open」「Copy」「Paste」…
これらをペンでタッチするとショートカットが働きました(IllustStudioで確認)

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ショートカット機能は、
「データの保存」、「開く」、「コピー」、「ペースト」、「スクロール(マウスホイール)」、
「Esc(エスケープキー)」、「Back」、「Foward」、
「MyComputer(Windowsエクスプローラーでの接続されたドライブ一覧画面表示)」 、
「Desktop(開いているアプリケーションの画面を隠し、デスクトップだけを表示する)」、
「Enter」、「ボリューム調整」、「ミュート(消音)」 「マウス/タブレットモード切替」
以上14項目です。

ボタンなどメカニカルなパーツをつけるとコストがかかるので、
読み取り範囲に使える部分をわざと描画に使わず、これらの機能を割り当てた
ってところですかね。 

けっこういいアイディアだと思います。
しかしただでさえ小さい読み取り範囲なので、押すのが難しかったです。慣れないと。 

追記:Windows8のメトロUIからデスクトップに一瞬で飛べたりするので、
人によってはそれが便利だったりするかもしれません。

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タブレットの肝、スタイラスペン。握りの部分は滑り止め仕様です。
本体は黒いのに、ちょっとカラーが違う。
見た目結構安っぽい……

ワコムタブレット以外のスタイラスは、電池を入れなければなりません。
(電池レスの非ワコム製品って、あったっけ…)

じゃあ、ちょっと開けてみましょうか……
 

















 
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(な、中身がもっと安っぽい……!)

なんとなく歯医者さんが使うアレみたいな。
電池を支える部分がえらく頼りなげです……


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電池を入れると、「太さ」的にはさまになりました。
でもすごく折れそう。
 
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電池のデザイン次第では見られるようになるかもしれませんが
(テスト用電池は聞いたことのないメーカー)
強度の面は利用者側にはいかんともしがたい。

というかこの電池、巻いてあるフィルムがちょっとはがれてますね……


見た目中心のレビューになりました。正直いって、これで絵を描くのはかなり厳しいと思います。このブログでは、A5サイズでなく、A6サイズBamboo Penでじゅうぶん絵が描けるということを主張していきたいというようなことを心ひそかに考えているのですが、そのBamboo Penの半分という(ワコム旧製品であるArtPadクラスの)描画エリアの小ささは、やはり致命的でした。これで絵を描ける人は、マウスでも絵を描ける人かと思われます。ちなみに秋を愛する人は、心深き人だそうです。

そもそもこれ、希望小売価格(7329円)でいえば、Bamboo Penとそれほど変わらないのですよ(2011年11月現在は半額以下で売られてますが、なぜ価格が下落したかは推して知るべし)。あえてこれを購入しても「安物買いのなんとか」になる恐れがありますので、お勧めしません。だったら絶対Bamboo Penを買ったほうがいいです。くれぐれも同じ「黄緑」だからと間違えて買ってしまわないように。

ただ、以上はあくまでイラスト描き向けの意見であって、Microsoft ExcelやWindows Journalなどでの手書き操作に使う製品としてみると、必ずしもダメというわけでもないのではないか、という感じはします(もっとも、いくら『小さくて邪魔にならないといって、USBポートはひとつ埋まるわけですし、タブレットPCも普及してきたいま、手書き認識などを必要として外付けタブレットを使うビジネスマンとかがいるのかどうか、ビジネスに縁遠い絵描きにはわかりません……)。

あ、たぶんBamboo touchってそういうところを狙ってきてるんですね……。まあ、そのあたりの考察やウォッチは、きっとビジネス界隈のブログがやるんじゃないかなってことで。そういうのどこらへんにあるのかは知りませんが。

一番の売りではないかと思われるショートカット機能は「なるほどなー」という感じです。この発想はもっとブラッシュアップしてほしいところ。ワコムタブレットの描画エリアでも、縦横比を合わせたときに機能しなくなる領域があるのですが、そこに何かしらの機能を付与できたりしたら面白いかなあ、とか(Bamboo Penだとスクロール機能がないので、そのあたり?)。

技法書でも画集でもない話が二連続になったっていうか、そもそもまだ「技法書」も「画集」もレビューしてないことに気づいたので、ではまた次回。


しかしこれ、何に使おう……


補記:2011年11月8日現在の情報です

Amazonでも旧Bamboo Penの在庫が復活しています → http://www.amazon.co.jp/dp/B0042RU6YW/

でも新型Penのほうが安くなりました → http://www.amazon.co.jp/dp/B005PKPK46/

どちらもおすすめです(レビューした商品とは別の商品をすすめるなんて……)


二回目補記:2012年10月22日です。久しぶりに確認したら、旧Penはもうぼったくり価格でしか買えなくなってますね。性能の変わらないものを倍以上(10倍くらいだったりすることもある)の値段で買う必要はありません。というわけでこれ一択で → http://www.amazon.co.jp/dp/B005PKPK46/


三回目追記:2012年11月6日に「400-TBL001」という商品が発表されました。仕様表を見るかぎり、この記事でレビューした「TBL-01UBK」と比較して多少スペックアップした感じですが、スタイラスペンが電池式だったりするあたり、(僕は「400-TBL001」を購入していませんので、そのぶん差っ引いて聞いて欲しいのですが)「トレース作業もできる」などといって「お絵かき用途」を全面に打ち出しているのですが、「BambooPenより大分安い」とはいっても、ねえ……と言葉を濁す感じです。ただ、「TBL-01UBK」のプロダクトアイデンティティといえる「読み取り部周辺のショートカットボタン」は健在なので、この方向でもうちょっと進化していけば、いずれはおすすめできるようになるかも? という風には考えていますけども。とりあえずスタイラスのバッテリーレスはなんとかならないものなのでしょうか。

タッチディスプレイを前提にしたWindows8は、マウスだけだとカーソル移動量が多くてしんどくなるので、タブレットを組み合わせて使う、というのはありです。前述したように、フチ部分のショートカットキーが意外に便利に使えたりもするので(おそらく400-TBL001も同じ)、もし手に入れたら、試してみるのもいいかもしれません(積極的におすすめはしませんが…)。


galog at 18:51│Comments(0)TrackBack(0)周辺機器 | 画材

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