橋下氏慰安婦発言:沖縄の友党も「不適切」
毎日新聞 2013年05月15日 15時06分
日本維新の会の母体となる大阪維新の会と友党関係にある沖縄の地域政党「そうぞう」の下地幹郎代表(前衆院議員)が、旧日本軍の従軍慰安婦を巡る橋下徹共同代表の発言に関し、自らのブログで「不適切であったことは間違いない」と苦言を呈した。一方、そうぞう幹部は毎日新聞の取材に、大阪維新の会との政策協定を破棄する考えはないことを明らかにした。
下地氏は14日付のブログで、「政治家の発言は、自分の思いがどうかということと同時に、発言を受ける人がどんな思いや反応を示すのかを、たえず考えたものでなければいけない。今回の橋下代表の発言は、まさにそのズレがクローズアップされている」と指摘。「彼の思いは『どうしたら(米兵による性犯罪)事件が防げるのか』というものであったでしょうが、不適切であったことは間違いありません」と述べた。
在日米軍に風俗活用を促した点についても、「綱紀粛正で解決すべき問題であり、風俗業(の活用)で綱紀粛正を図ろうとすることは本末転倒だ」と書き込んだ。その上で、「しっかり反省をして、新たな信頼回復の姿を取り戻すことが必要」と訴えた。
橋下氏は大型連休中に沖縄を訪問し、米軍普天間飛行場などを視察。そうぞうとは憲法改正など5項目で政策協定を結び、参院選でも統一候補の擁立を視野に入れている。
そうぞう幹事長の呉屋宏氏(沖縄県議)は政策協定見直しについて、「そうはならない」と否定。一方で、橋下氏の発言については、「私たちは同じ立場は取っていない」と述べた。【熊谷豪】