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政治
くすぶる「衆参ダブル選」 首相の胸算用は
首相も、その効用を意識しているようだ。10日のみのもんた氏との会食では「(夏は)参院選(だけ)じゃないですかね」と答えたが、12日は記者団に「衆院選は適時適切に決断していく」と軌道修正した。
同日選には、格差是正の「0増5減」の区割りを定めた公職選挙法改正案の成立がハードルとなるが、理論上は不可能ではない。
今国会の閉会日は6月26日。参院議員の任期満了は7月28日で、同日まで会期を延長できる。その場合、公選法の規定で最も遅い投開票日(日曜日)は8月25日。同日選なら衆院選の公示は8月13日が有力だ。衆院での「0増5減」の再可決は6月23日以降に可能で、1カ月の周知期間を考えても同日選に間に合う。
ただ、8月に参院選を実施した例はない。前回の衆院選から1年以内に解散したのも現憲法下で2回だけで、首相が同日選にこだわれば、「あざとい」との批判を受ける恐れもある。
6月の都議選を重視する公明党にとっても、同日選が加わった前代未聞の「トリプル選」は、組織力が分散されるため避けたい事態。石井啓一政調会長は15日の記者会見で同日選について「対応も全く考えていない」と顔を曇らせた。
だが、自民党が野党だった昨年5月、首相は産経新聞のインタビューで「憲法96条の改正は次期衆院選で正面に掲げるべきだ。それによって衆参同日選挙になっても構いませんよ」と語っていた。首相は21日から4回に分けて当選1回の自民党衆院議員と公邸で昼食会を開催する。果たしてどんな激励となるか-。
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