[MSX&PC88] デジタル・デビル物語 女神転生

>>TOP PAGE   >>攻略補助


■STORY

 主人公である中島朱実は自らが組み上げたものの使い道も無く封印していた「悪魔召喚プログラム」を私怨により作動させてしまう。
 儀式により召喚されたデジタルデビル・ロキは生贄を要求。躊躇しながらも求められるがままに生贄である女性達を中島は差し出していった…。

 転入生である白鷺弓子をも生贄の儀式に差し出した時、彼女の前世である女神イザナミが出現。女神イザナミの力により彼女は助かるものの、弓子の身体はクリスタルに変えられてデジタルデビル・ロキにより魔界へ連れ去られてしまう。

 儀式は中断され、呆然とした中島の前に女神イザナミが立ち、人間界に迫りつつある危機、中島自身と弓子とは前世からの深い絆により縁がある事を諭し、彼に炎の剣ヒノカグツチと弓子救出を託すのだった。
 中島は自分がしでかした事に対する自責の念と、前世の妻である弓子を救出するため単身魔界へと足を踏み入れていった…。



 日本テレネットよりマイコン版の女神転生をお送りします。

 女神転生といえば、「私は外道スライム。今後ともヨロシク…」と管理人的には理解しているゲームなのですが、このマイコン版の女神転生は始めるといきなり見下ろし画面のARPGだったりして、ゲームそのものが違っていたりしています。
 女神転生と言ったら、ウィザードリィタイプの3D視点のRPGではなかったのか!? などというのはヤボな話でしょう。マイコン版の女神転生のゲームはハイドライドのような見下ろし型のアクションRPGだったのです。

 さてそんな女神転生なのですが、後々でも見られる要素もいくつか見られます。ヒノカグツチの剣・仲魔ケルベロス・月齢・ハンドベルトコンピューター等後々でも続いている要素に、「やはり本作も女神転生なんだよなぁ」と、感慨深く思わされました。

 

 「デジタルデビル・ロキにさらわれた前世の恋人を救出しに単身魔界へ乗り込んだ…」 とだけ聞けば格好良い話なのですが、「モテナイ男のひがみ攻撃への報復で、使う事も無く放置していた悪魔召喚プログラムを作動させ、自分が生贄に差し出した女性を助けに行くストーリー」、と言えばちょっとばかり頭を抱えそうな話に早変わりします。
 しかも原作ではこの朱美君の悪魔召喚プログラム作動のおかげで、日本が、引いては世界が悪魔によって崩壊するわけでして、「根暗文系の復讐劇にしては結果が度が過ぎているよな…」 と個人的には感じずにはいられません。まぁ朱美君も神様の転生だけど…。

 本作の女神転生は原作である小説を元に作られているので、興味がある方は是非原作小説にも手を出されるといいでしょう。
 一応ストーリーの流れから見てみると、マイコン版の女神転生はファミコン版の手前のストーリーになるようですね。ファミコン版のストーリーから見てみると、一応は話が続いているように見えますし。


■全160フロアに及ぶ広大なマップ

 本作ではエリア切り替え式のフィールドを駆け回り、シナリオを進めていくわけですが、これがまた複雑で大変なのですよ…。
 本作女神転生のフィールドはセフィラと呼ばれる20のエリアから成り立ち、各セフィラは8つのフロアからできています。中島君はフロア単位で探索をするのですが、このフロアがまたかなり複雑に繋がっていて、探索を困難なものへと仕上げています。
 右下の画像は地図とも言える図になります。細かい説明は後に書いていますが、白い丸の1つ1つがフロアで、線がフロアの繋がりを示しています。視覚的にも本作のマップがかなり複雑であるという事が理解してもらえるかと思います(笑)

 右図は各セフィラのフロアの繋がり(黄線)と、セフィラ同士の繋がり(青線)、善と悪の世界の繋がりを理解し易いように相関図にしてたものです。

 ゲーム最初の地点は、MALKUTHセフィラのNo.1フロアです。画像の一番左下部分からになります。

 MALKUTHだとかYESODだとか名前が打ってある場所がセフィラになります。白い丸がフロアで、黄色の線が各フロア間の繋がりとなります。セフィラを跨ぐ繋がりは紫の線で記してあります。

 例えば左下にあるMALKUTHセフィラNo.8フロアからは、同一セフィラのNo.7フロア(黄線繋がり)とYESODセフィラのNo1.フロア(紫線繋がり)に移動できる…、みたいな感じです。

 セフィラの数が善世界が10個で、悪世界が9個、通路であるDAATHで1個追加されているので合計が20個。
 セフィラは8つのフロアで成り立っているので、20*8で合計160ものフロアがある計算です。地図を見ているだけでもかなり面倒で難解な繋がりになっていることが良く分かると思います…。

 大きいサイズのMAP相関図の画像を >>攻略補助 のページに置いておきますのでご参考に。


■頭脳で挑むか、アクションで攻めるか。

 魔神ロキとその配下から無事に弓子を救出する為には、この魔界の広大なマップを把握していかなければなりません。
 ただ闇雲に敵を倒すだけではなく、イザナミ神の祠や弓子の残していった手がかりなどから、数々のアイテムや仲魔となるべき者の情報、敵への対処の仕方などを得る必要もあるしょう。

 というわけで、少しプレイしながらゲームのさわりの部分を説明しましょう♪

 
 移動は4方向、スペース+十字キーで8方向に攻撃、リターンキー(PC88版は「Z」キー)+十字キーでアイテムセレクトができます。
 ソロモンの手裏剣等の武器選択や、レモラの杖等の属性付加、ポーションなどの消耗品はこれで使用します。

 マップの四辺の開いている箇所や階段、他には次元の穴から別のフロアやセフィラに進めます。
 次元の穴は特定の月齢でないと通れない所があるようです。MSX版は「ESC」キーを押すとそのフロアのマップを見ることができます。


 
 まず、何をおいても一番初めにする事は、ハンドベルトコンピューターの入手です。これが無いとゲームになりません。
 MALKUTH No.2のフロアにあるので、魔界に降り立って一番初めの地点から左上の通路を抜けるとすぐに見つかると思います。

 入手するとセフィラ間を移動する際にコンピューターを使用する事ができるようになります。地図や所持品の確認、セーブ等が可能となるので必ず手に入れましょう。(PC88版はそれに加えて、近くに居る敵の名前が分かるようになります)
 バッテリーが切れると動かなくなるので、そちらも道中で入手しておかないといけません。

 次のYESODセフィラまでに魔貨、マップ、バッテリー、イザナミポーションが拾えます。
 フロアを一旦出て戻ってくると宝箱の中身が復活するので、ポーションや便利なアイテムは多めに拾っておくといいかなw
 MSX版の宝箱の中には敵が入っている物もあるので、逃げる準備をしながら宝箱を開けましょう(笑)


  
 途中イザナミの祠や弓子人形から情報を得ることができるので、見つけたらまずは話を聞きましょう。
 どこからどう見ても墓石にしか見えなくても「祠」です。お間違えのなきよう(笑)
 PC88版のイザナミは初めは亡者のような姿ですが、祠で話を得るごとに神力と美しさを取り戻していきます。

 ゲーム開始時は体力が低くて大変だと思いますが、途中で出てくる「賢者の石」を入手する事で、体力の上限値を増やす事ができます。

 あとは月齢かな。一応飾りではなく意味がある場合もあります。
 特定の月齢で移動できる魔界の穴や、満月になると攻撃がおとなしくなったり、アイテムの効果が高くなるものがあったり。

 ここまで知っておけば自力での探索は可能になると思います。あとはマップをくまなく渡り歩き、アイテムや情報を手に入れボスを倒していけば、いつかはクリアできるかと思います。


■MSX版とPC88版の違い(欝)

 
 今回は前回の夢幻戦士ヴァリスの時と違い、若干ながらMSX版にもアニメーションシーンと呼べそうな代物があります。
 見ての通りPC88版と比べると雲泥の差ではありますが、ゼロよりは遥かにマシ…、だと思います。
 まあMSX版の見た目は例によって惨々たるものですが、ゲームの話が少しでも分かるようになったのは大きいのですよ。
 夢幻戦士ヴァリスの時は話なんてさっぱり分からず終いだったからなぁ…。

 動き自体がもっさりとした感があるのでMSX版のほうがアクション性が悪いです。
 本来MSXのほうがアクション性高くないとおかしいんだけど…。

 アイテムの効果が違うものも多かったですね。MSX版はポーション類がストックできるので便利でしたけど、PC88版のアイテムは使い方が良く分からない物が多くて、とりあえず目の前に置いて即席の防護壁として使っていました。かなり優秀なバリアになるので、おすすめです(笑)

 宝箱に敵が入っているのもMSX版スペシャル仕様です…。あれ怖いよ…。

 敵の行動パターンも結構違いがあるように感じました。というか同じ敵に見えないヤツも多いし、もしかしたら敵のほとんどが完全に別物だったのかもしれません。

 物語りも少しばかり端折られていたりします…。うん。全然無いよりは遥かにいいんだけどね…。やっぱりなんだか悲しいものはありますよ。なんで黄泉津醜女と戦っているんだろ? 少し分かりませんが…。

 当然MSX版はエンディングも少し切ないです…。前作よりはマシ(以下略
 全ての見た目の違いに関してはMSX版なので気にしてはいけません。あれ? なんだろう? ゲームがぼやけて見えるよ…。


■イザナミの転生だから「女神転生」なんだよね?

 とにかくひたすらに移動のしっ放し。魔界の名に恥じないくらい広大でうざったるいです(笑)
 イベントとかも無いわけでもないのですが、エリア数が多すぎてどうしても中だるみしがちですね。もったいないです。

 すばやい敵や延々と追いかけてくる敵なども多く、慣れるまではかなり鬱陶しかったです。
 マップの繋がりを把握する事も大切ですが、本作の攻略は、現在地から必要な消耗品が補充できる位置を、少しずつ把握していく事の方が大事かもしれません。ちまちまとアイテムを後生大事に抱えていくスタイルより、消耗品は湯水の如く使っていくほうが楽に進めると思います。同じ位置で何度でも入手できる事だし、補給ポイントという感覚でプレイしたほうがいいでしょう。
 ソロモンの手裏剣やライリーの勾玉、イザナミ・弓子ポーション等の体力回復、クロノスやランプなどの補助アイテム等、効率良く回転させたほうが、きっとクリアも近くなるでしょう。

 ストーリーのほうは、ちょっとばかり薄く感じました。原作小説ではものすごく濃いキャラクターだった小原教諭も、背景の書き込みが薄いせいか、今ひとつ感情移入しにくかったし、話の展開も描写が少ないせいか今ひとつ見えてきません。
 MSX版はテレネットボーナスが付くのでストーリー描写が薄い事は当然の事だったのですが、PC88版の女神転生のほうですら、いまひとつストーリー部分が不足していた事は少し残念でした。どうも本作初代女神転生は原作小説を読まないとストーリーの補完が難しいみたいです。とは言え原作もゲームと全く同じという訳でもないので困ったところですが。


 とりあえず、当時あっさりと投げ出してしまった本作を、今回クリアできた事で、積年の恨みを晴らすことができたのは幸いかな(笑)
 原作小説も読んだし、初代女神転生はもう十二分に堪能しました。
 個人的にはやはりスーパーファミコンの真・女神転生以降のほうが管理人には分かりやすく馴染みやすいようです。本作はBGMは結構好きなんですけど、長丁場な割に展開にメリハリを見出せなかった事が辛かったです…。

 もし新規でプレイしたいというマニアな方がいましたら、MSX版ではなくPC88版のほうに触れて下さい。管理人のようにMSXに思い入れでもない限り、少々物足りないかと思います。MSX版ではただでさえ薄いストーリー部分が更に分かりにくくなっていますから。まあ女神転生フリークな方は止めはしませんので、思う存分に(笑)
 実際触れてみたら、現在の3Dダンジョンの女神転生とはまた一味も二味も違う事に驚かれるでしょう。


 ソレデハ、眠ッテイル間ニ悪魔ニ記憶ヲ奪ワレナイヨウ、メモヲオ忘レナク…。





>>TOP PAGE   >>攻略補助
2011/1 第三版
1