2011年02月15日(火) トラックバック:0
突然直接民主制のことを知りたいと思いました。
参考にしたのは毎度お世話になりますWikipediaと、政治のことなら任せとけ(?)のザ・選挙です。
● 直接民主制とは?
「直接民主制」とは、国家や地方自治体の意思を決定するために、すべての国民・住民が直接政治に参加する制度。この場合の直接参加とは、審議の場に出席して意見を述べたり、賛否の意思を表明することです。
● 現代の直接民主制
直接民主制の反対は、当然間接民主制。今は実質みんな間接民主制なわけですが、現代でも直接民主制っぽいのはいくつかあるみたいです。(これは間接民主制の間接的な意思決定、直近の民意が反映できないという短所の補完とも書かれています)
たとえば、以下のようなものです。
・国民発議と国民投票。スイスはこれらのせいで、国民の直接参加の機会が大きく直接民主制の色彩が濃い。日本には、憲法改正の国民投票、最高裁判事の国民審査がある。
・住民投票。日本には、地方特別法の住民投票がある。
・日本の町村総会。現在でも設置が可能で、八丈小島にあった宇津木村(東京都)では1955年に八丈村と合併するまで、村議会が置かれずに実際に直接民主制による村政が行われていた。
あとはカダフィ大佐でお馴染みのリビアが自称「直接民主制」らしいのですが、実質は違うようです。(執筆当時はそうでしたが、2011年リビア内戦によって政権崩壊、大佐も殺害されています)
● 直接民主制の長所
・国家の意思決定に直接かかわることができる。
・常に最新の民意を反映できる。
・制度の構造が単純。制度が歪められる余地が少なく、正当性を保ちやすい。
個人的には、全てにおいて自分が最適という政策を主張できるというのも長所だと思います。(最初の「意思決定に直接」と同義でしょうか?)
どういうことかと言うと、特に二大政党制でそうなりますが、間接民主制だと多くは賛成であっても、少なからず不賛成の政策を持つ代表者に政治を委ねざるを得ないからです。早い話、全部自分の思ったとおりの考えをする他人など存在しないというわけで、賛成の政策を実現する代わりに、不賛成の政策が押し進められるのも黙認しなくちゃならんのです。(なので、少数派になりやすい私としては、選択肢が狭すぎて二大政党制は嫌です)
● 直接民主制の短所
・人口が増加し、国家の領土が拡大すると、国民が一堂に会し、国家の意思決定を行うことが難しい。ただし、昨今の技術革新で再び行える可能性も出てきた。
・直接民主制は小党乱立の極限状態であるので、どの政策を行政府が採っても、過半数の支持を得られず成立できない法律が理論上必ず出るため、政策の一貫性を保てず、政治の混乱を引き起こす。(「理論上必ず」がなぜなのかわかりませんが、Wikipediaの記述をほぼそのまま記載)
・人間の情報処理能力の限界から、すべての国民の意見を聞くことは誰でも不可能であり、意見交換をしていない国民同士の組み合わせがかならず残る。このため、すべての国民が納得するまで議論を練り上げることは不可能。
・マスメディアが間接民主制での代表者の議論と同じ役割を担うことがある。
・互いに譲り合いや合意形成ができないと政策が停滞してしまったり、おのおののエゴイズムを追求したり、逃避、回避、他人まかせなどにより愚かな政策が実行される衆愚政治に陥りやすい。
・特定の宗教信者が多数を占める地域で直接民主制を行うと、法制度に宗教を取り入れようとする動きが強くなる。
といった感じでした。
本当はもうちょっと詳しい話、具体的に言うと、古代ギリシャの都市国家でどのような政治が行われていたかが知りたかったんですが、それはまた今度調べようと思います。
(その後、以下のものを書きました。
■民主主義は戦争の副産物
■アテネの直接民主制がうまくいったのは短期間
■直接民主制が解決しないもの)
関連
■その他の政治(2010年)について書いた記事
■三権分立とは、厳密に三権が分立しているわけではない
■三権分立が三権分立していない理由
■日本はそもそも「二島返還」を望んでいたのか?
■リコール阻止のためなら、卑劣なこともする名古屋市選挙管理委員
■政権が不在(政治空白)でも結構何とかなる
参考にしたのは毎度お世話になりますWikipediaと、政治のことなら任せとけ(?)のザ・選挙です。
● 直接民主制とは?
「直接民主制」とは、国家や地方自治体の意思を決定するために、すべての国民・住民が直接政治に参加する制度。この場合の直接参加とは、審議の場に出席して意見を述べたり、賛否の意思を表明することです。
● 現代の直接民主制
直接民主制の反対は、当然間接民主制。今は実質みんな間接民主制なわけですが、現代でも直接民主制っぽいのはいくつかあるみたいです。(これは間接民主制の間接的な意思決定、直近の民意が反映できないという短所の補完とも書かれています)
たとえば、以下のようなものです。
・国民発議と国民投票。スイスはこれらのせいで、国民の直接参加の機会が大きく直接民主制の色彩が濃い。日本には、憲法改正の国民投票、最高裁判事の国民審査がある。
・住民投票。日本には、地方特別法の住民投票がある。
・日本の町村総会。現在でも設置が可能で、八丈小島にあった宇津木村(東京都)では1955年に八丈村と合併するまで、村議会が置かれずに実際に直接民主制による村政が行われていた。
あとはカダフィ大佐でお馴染みのリビアが自称「直接民主制」らしいのですが、実質は違うようです。(執筆当時はそうでしたが、2011年リビア内戦によって政権崩壊、大佐も殺害されています)
● 直接民主制の長所
・国家の意思決定に直接かかわることができる。
・常に最新の民意を反映できる。
・制度の構造が単純。制度が歪められる余地が少なく、正当性を保ちやすい。
個人的には、全てにおいて自分が最適という政策を主張できるというのも長所だと思います。(最初の「意思決定に直接」と同義でしょうか?)
どういうことかと言うと、特に二大政党制でそうなりますが、間接民主制だと多くは賛成であっても、少なからず不賛成の政策を持つ代表者に政治を委ねざるを得ないからです。早い話、全部自分の思ったとおりの考えをする他人など存在しないというわけで、賛成の政策を実現する代わりに、不賛成の政策が押し進められるのも黙認しなくちゃならんのです。(なので、少数派になりやすい私としては、選択肢が狭すぎて二大政党制は嫌です)
● 直接民主制の短所
・人口が増加し、国家の領土が拡大すると、国民が一堂に会し、国家の意思決定を行うことが難しい。ただし、昨今の技術革新で再び行える可能性も出てきた。
・直接民主制は小党乱立の極限状態であるので、どの政策を行政府が採っても、過半数の支持を得られず成立できない法律が理論上必ず出るため、政策の一貫性を保てず、政治の混乱を引き起こす。(「理論上必ず」がなぜなのかわかりませんが、Wikipediaの記述をほぼそのまま記載)
・人間の情報処理能力の限界から、すべての国民の意見を聞くことは誰でも不可能であり、意見交換をしていない国民同士の組み合わせがかならず残る。このため、すべての国民が納得するまで議論を練り上げることは不可能。
・マスメディアが間接民主制での代表者の議論と同じ役割を担うことがある。
・互いに譲り合いや合意形成ができないと政策が停滞してしまったり、おのおののエゴイズムを追求したり、逃避、回避、他人まかせなどにより愚かな政策が実行される衆愚政治に陥りやすい。
・特定の宗教信者が多数を占める地域で直接民主制を行うと、法制度に宗教を取り入れようとする動きが強くなる。
といった感じでした。
本当はもうちょっと詳しい話、具体的に言うと、古代ギリシャの都市国家でどのような政治が行われていたかが知りたかったんですが、それはまた今度調べようと思います。
(その後、以下のものを書きました。
■民主主義は戦争の副産物
■アテネの直接民主制がうまくいったのは短期間
■直接民主制が解決しないもの)
関連
■その他の政治(2010年)について書いた記事
■三権分立とは、厳密に三権が分立しているわけではない
■三権分立が三権分立していない理由
■日本はそもそも「二島返還」を望んでいたのか?
■リコール阻止のためなら、卑劣なこともする名古屋市選挙管理委員
■政権が不在(政治空白)でも結構何とかなる
トラックバック(0件)
http://1000nichi.blog73.fc2.com/tb.php/810-a6dfa71d