東日本大震災:福島第1原発事故後、肥満12.7ポイント増 飯舘村、40歳以上の健診結果 生活習慣病、高リスク /福島

毎日新聞 2013年05月15日 地方版

 ◇運動不足や食生活変化

 飯舘村は14日、福島第1原発事故の前後の40歳以上の村民1302人の健診結果を公表し、肥満を示す体格指数BMIが基準(25・0)を超える割合が、12・7ポイント増の48・4%と半数近くに上ることが分かった。避難生活による運動不足や食生活の変化が、生活習慣病のリスクを高めている実態が浮き彫りになった。

 08〜10年度に村の実施した健診を受けた40歳以上の1503人のうち、11、12年度に県の健康管理調査を受けた1032人について、県立医大が比較して分析。▽体重▽肥満度▽血圧▽糖尿病−−など項目ごとの変化を調べた。

 その結果、体重は全体の平均が2・1キロ増で、10キロ以上増えた人もいた。全員に占める割合で、肥満者は35・7%→48・4%、高血圧者も56・9%→64・7%と上昇し、悪玉コレステロール、尿酸値など多くの項目が悪化した。

 さらに、生活習慣の質問に回答した606人を分析したところ、震災前後で▽「朝食を週3回以上抜く」が6・3%→8・9%▽「歩行などの運動を1日1時間以上」が31・5%→26・3%▽「睡眠で休養が十分」が61・8%→51・7%−−だった。県立医大は「狭い仮設住宅で運動量が減り、食生活も乱れていることが原因とみられる。睡眠不足も肥満を増長している」と指摘する。

 11年度の県の健康管理調査では、飯舘村を含む避難区域の市町村の健診(11年度は7822人が受診)で、「肥満」とされたのは男性が11・9ポイント増の41・9%、女性も4・4ポイント増の34%と悪化していた。

    ◇

 飯舘村は今回の結果を受けて14日、福島市の医療法人の運営するフィットネスクラブと協定を結び、5年間、運動教室を開く事業を始めた。隔週で福島や伊達など4市町の仮設住宅などで実施し、健康を管理する。この日はインストラクターが、高齢者が筋力トレーニングやストレッチを日常生活に取り入れるコツを教えた。【深津誠】

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