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中国原潜、接続水域に 沖縄近海 米空母を追尾か 「海上警備行動を準備」

産経新聞 5月14日(火)7時55分配信

 防衛省は13日、沖縄県・久米島南方の日本の接続水域内(領海の外側約22キロ)を12日深夜から13日朝にかけ、他国の潜水艦が潜航したまま通過したと発表した。潜水艦は12日深夜に接続水域内を東進し、13日朝に同海域の接続水域外を南東へ航行。同省は公式には潜水艦を「国籍不明」としているが、中国の原子力潜水艦と断定した。

 小野寺五典(いつのり)防衛相は13日、記者団に「領海に入れば海上警備行動を発令する予定だった」と述べた。

 同省は2日夜にも国籍不明の潜水艦が鹿児島県・奄美大島の西の海域で接続水域内を潜航したことも公表。12〜13日の潜水艦とは別の中国原潜とみている。

 政府は2隻の中国原潜は、13日に韓国で始まった米韓合同海上訓練に参加するため釜山に向かっていた米原子力空母「ニミッツ」を追尾・威嚇するために投入されたと分析している。

 国連海洋法条約は潜水艦が他国の領海内を航行する際は浮上し国旗を掲げることを義務づけているが、接続水域内の潜航は条約に抵触しない。

 平成16年11月に中国潜水艦が沖縄県・石垣島周辺の領海内を潜航した際、政府は海上警備行動を発令した。

【用語解説】海上警備行動

 海上保安庁だけで対応できない場合に、自衛隊が出動して海上での人命・財産保護や治安維持に当たる行為。自衛隊法に基づき、首相の承認を得て防衛相が発令する。武器使用は正当防衛などに限られるが、停船命令に応じない船への射撃などは可能。過去に平成11年の能登半島沖不審船事件、16年の中国潜水艦の領海潜航、21年のソマリア沖海賊対処の3回発令された。

最終更新:5月14日(火)12時3分

産経新聞

 
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