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オタクは“一日にして成らず” 頭の良い男性が多いワケ
2013/05/15 10:59更新
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映画オタク、アイドルオタク、アニオタと日本にはさまざまなオタクがいます。例えばOKWave ありがとう編集部の映画オタクは、「映画は公開初日に見ないと気がすまない」「気になった映画は全て観ておかないと気がおさまらない」と言います。アイドルオタクの人はオシメンに関わるものはすべて手に入れたいと考えます。何かのオタクになっている時、人間の心理はどんな状態なのでしょうか。オタクと一般のファンのボーダーラインはどこにあるのでしょうか。心理学者の内藤誼人(ないとう・よしひと)先生に心理学の観点から紐解いてもらいました。(OKWave ありがとう)
「オタクの定義はいろいろあると思いますが、『どれだけ一つの物事に熱中できるのか』『どれだけ興味が持続するのか』という2点がポイントです。アニメだったりアイドルだったり鉄道だったりと興味の対象は様々ですが、あることに対して『深い興味・熱中が持続し続ける人』がオタクだと思います」(内藤先生)
例えばあるアニメに対する熱中度合いの平均が50とすると、それがMAXの100で、その興味が長時間持続する人がオタクになるとのこと。一般のファンとオタクと言われる人の違いはイメージできましたが、オタクになりやすい人はどんな気質の人なのか、引き続き教えてください、内藤先生!
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記事本文の続き ■オタクと呼ばれる聖域に達したその先にあるもの
「オタクになりやすい人は『頭の良い人』です。いわゆる成功者と呼ばれる人、頭の良い人は、オタクと呼ばれる人と心理学的に見るととてもリンクしています。ミシガン州立大学の研究によって分かったことですが、一つのことに深く熱中できるというのは、『頭の良い人』の特徴なのです」(内藤先生)
ただの「ファン」「好き」を超えてオタクと呼ばれる域まで達するには、深い洞察力や研究心、それを持続させる根気が必要となります。それらを兼ね備えた職業は「学者である」と内藤先生は教えてくれました。
「例えば社会学者は社会学のオタクであり、私自身は心理学オタクです。世の中の価値観や文化に認められたものに対してオタクになった人は『学者』と呼ばれ、そうで無い方向に興味が向かった人は『オタク』と呼ばれます。ただし、性格的な傾向は全く同じです」(内藤先生)
一つのことを深く深く、分析的にとらえていく人が「オタク」と呼ばれることを考えると、確かに学者そのものですね! 内藤先生、面白い視点からのご意見、ありがとうございました!
■オタクに男性が多いのには理由があった!
世の中で「オタク」と呼ばれる人は、圧倒的に男性が多いような印象があります。実際のところはどうなのでしょうか。
「女性と男性では、根本的に興味の幅が違います。女性は何かに熱中しても、ファッションへの興味もあるし、ヘアスタイルに興味がなくなるわけではないのです。興味があちこちに分散しているのです。それに対して男性は、一つのことに興味が向かうと、髪がボサボサだろうと服装がどうだろうと、一切気になりません。興味のキャパシティが100あったとすると、それを全部一つのところに注ぎ込むのが男性です。そのような意味で、男性の方が興味が一つに集中する、つまりオタクになりやすいと言えます」(内藤先生)
なるほど。そう考えると、パズルやミニカー遊びに何時間も熱中するような子どもは圧倒的に男の子の方が多いことに気がつきます。
「オタクと呼ばれる人は何かの権威になったり仕事で大成功する可能性も持っていると言えます。また、自分自身が何かに熱中した経験を持っているからこそ、他のオタクに対する共感や尊敬の気持ちも強いもの。例えば私は心理学オタクですから、社会学オタク、政治学オタクの人の気持ちも分かるし、『それは良いことですよね』とお互いに認め合うことができます」(内藤先生)
オタクと呼ばれる人に男性が多い理由、そしてその強い興味関心から道を極める可能性があることがよく分かりました。内藤先生、すてきなお話をありがとうございました!
■自らの意志でオタクになることはできるのか!?
今までの話を聞いて、もし自分がこれからオタクになりたいと思ったり、逆にオタクをやめたいと思った時に、自分の力でコントロールできるものなのでしょうか。
「大人になってオタクになる人は、大体子どもの頃に何かに非常に熱中した経験を持っています。そういった経験が無く大人になってから自分の意志でオタクになろうとするのは、なかなか難しいでしょうね」(内藤先生)
「ローマは一日にしてならず」のごとく、「オタクには一日にしてならず」のようです。内藤先生、さらに詳しく聞かせてください。
「エジソンは物作りオタクですが、一般の人が技術を使ってエジソンの真似をしようとしても無理でしょう。また多くの特許を持つドクター中松氏も発明オタクですが、彼の才能を認めた母が彼専用の発明部屋を作って環境的にバックアップをしていました。しかし、その環境が発明王としての彼をつくったのではなく、彼自身が元々発明にのめりこまなければ、こういう結果にはならなかったでしょう」(内藤先生)
オタクになるかどうかは、小さな頃の興味や熱中度で決まってしまうのですね。それでは自分の意志でオタクをやめることはできるのでしょうか。
「基本的にできません。ただ、結婚や子どもの誕生、近親者の死といった人生における大きな出来事がきっかけで、自分の趣味そのものが変わることはあります。結婚を機に趣味が変わる、というのはよく聞く話ですからね。ただ、例えば子どもが成人したとか、時間ができた時にまた趣味が復活することは十分あると思いますよ」(内藤先生)
「オタクと学者は心理学的にそっくり」というお話に始まり、「オタクになるには子どもの頃に熱中した経験があるかどうかが重要」と、大変興味深い話をしてくれた内藤先生。ありがとうございました!
■内藤誼人(ないとう・よしひと) 心理学者。立正大学特任講師。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。有限会社アンギルド代表取締役。「『人たらし』のブラック心理術」「人は『暗示』で9割動く!」他、著書多数。
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