今季でプロ13年目。その間、2度の戦力外通告を受けた。毎年オフには「俺、大丈夫かな」と不安な表情も見せる。全盛期時に3900万円あった年俸も昨年は1300万まで減少。節約も心がけるようになった。
虎入団当初は鳴尾浜に行く際、タクシーを利用していたが、いまでは電車と徒歩で向かう。
「タクシーやったら、1500円ぐらいかかるやろ。電車なら300円。もったいない」
いまでも甲子園球場には電車通勤。今年で35歳になるが、日々のケアを大切にする。時間があれば、大阪にある酸素カプセルの店に行くようになった。
節約していても、体のメンテナンスに費用は惜しまない。すべては勝利のために-。勝利の方程式に名を連ねれば、知名度もアップ。そして、応えるだけの実力もある。イバラの道を歩んできた加藤が、猛虎の必勝レールに乗る。 (西垣戸 理大)
(紙面から)