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事件
観光客どう守る 避難態勢の強化急務…「予算も時間もない」 南海トラフ「島」の課題
2013.5.14 23:06
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伊豆大島(大島町)では緊急避難設備として、津波タワーの整備が計画され、神津島(神津島村)では昨年11月、島嶼(とうしょ)地域として国の想定発表後初となる総合防災訓練が行われるなど対策が進む。
防災訓練は今後も10月に新島で実施されるほか、伊豆大島、八丈島、三宅島でも、それぞれの近接する小さい離島を訓練範囲に広げて順次行われる予定。
しかし、観光客への対応は各島とも遅れがちだ。新島は夏のピーク時に1日平均で村人口(約2350人)の4割近い観光客が滞在。同島の最短津波到達時間は15分程度だが、避難ルートの指示看板も島内に数カ所のみ。同村担当者は「健常者でないと逃げ切るのは難しい上、観光客は地理に疎い」と不安を漏らす。
避難態勢の強化は島々の喫緊の共通課題だ。観光客だけでなく、災害弱者となる高齢者住民の割合は4町村で3割を超え、さらなる被害増の懸念もある。ある島の担当者は「なるべく早く手を打ちたいが、全てをやるには予算や時間が足りない」と打ち明ける。
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