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被災地への経済波及期待 国連防災会議、仙台開催決定
| 国連防災世界会議の仙台開催を伝える亀岡政務官(左)と奥山市長=14日、仙台市役所 |
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2015年の国連防災世界会議が、東日本大震災で被災した仙台市で開催されることが14日、決まった。関連会合は東北の被災各県でも開かれる見通しで、知事らは「震災の教訓を伝え、復興へ進む東北の姿を世界に知らせる絶好の機会」と期待を込めた。東北で過去にない規模の国際会議となることで、地域経済への波及効果を期待する声も上がった。
村井嘉浩宮城県知事は「震災支援に対する謝意を世界に表明し、復興の取り組みを見てもらう場になる。できる限りの協力をしたい」と喜んだ。 「平泉の世界遺産登録に続き、防災世界会議も開催される」と歓迎したのは達増拓也岩手県知事。北上山地への建設を目指す超大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」にも触れ、「誘致にも弾みがつく」と意気込んだ。 三村申吾青森県知事は「東北全体にとって大きな励みになる」と語り、佐藤雄平福島県知事は「福島の元気な姿を見てもらえるようにしたい」と意欲を示した。 会議には関連会合を含め約6万人の参加が見込まれ、経済波及効果は本体会合だけでも19億円に上るとされる。東北経済連合会の高橋宏明会長は「経済界としても協力する。海外との交流人口拡大につながると期待している」との談話を出した。 仙台市とともに誘致を進めてきた東北大災害科学国際研究所の平川新所長は「被災者が学んだ災害に対処する知恵を、人類共通の知恵として発信すれば、世界各国への恩返しになる」と開催の意義を語った。
2013年05月15日水曜日
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