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再処理工場 ガラス固化に着手 原燃試運転、最終段階
日本原燃は8日、使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の2基あるガラス溶融炉のうち残る1基で、試運転の最終項目となる高レベル放射性廃液のガラス固化試験を開始したと発表した。5月末〜6月初旬に終えて10月の完工を目指す方針だが、原子力規制委員会が新規制基準との適合を求めており、延期される可能性が高い。 試験に入ったのはA、Bの2基あるガラス溶融炉のうちA系炉。1月に終了したB系炉と同じく実際の廃液を使ってガラス固化体を25本製造。安定的に運転できるかどうかを確認した後、1時間当たり70リットルの廃液を供給し最大処理能力が発揮できるか調べる。 原燃は試験終了後、ガラス固化設備に関する使用前検査を受けられるよう規制委に要請し、計画通り完工させたい考え。 規制委は、再処理施設対象の新規制基準が12月に施行されるまでは検査しない方針を既に提示。使用前検査の合格後も、完工に至るには使用済み核燃料プールの関連工事を約1カ月かけて実施する必要があり、越年の公算が大きくなっている。 再処理工場は2006年3月、試運転に着手。07年11月に始めたガラス固化試験でトラブルが相次ぎ、着手から7年がかりで最終段階に入った。
2013年05月09日木曜日
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