「戦車展示は異例。今まではあまり軍事を前面に出さない方が保全につながると、自分たちでそう思っていたところがあるんですけれど、いろんな難しい国際情勢があるなかで、逆に見ていただいて安心感を持っていただく、そっちの方が大事じゃないかと考えが変わってきました」
「特にこういうイベントは、若い人が多く、ネットを通じて情報も広まりやすい。自衛隊員や装備品に触れてもらうことで自衛隊を理解していただき、最終的には何かあったとき、こういう装備が日本を守るんだなと思ってもらい、より安心を感じてもらえたらと思っています」
■若年層へ浸透、ネット中継で拡散
ニコ動の登録会員数は3078万人(昨年12月時点)。10歳代と20歳代で全体の約6割を占めるなど若年層へ広く浸透しており、10歳代男性ユーザーの視聴時間はテレビを超えているという調査結果もある。テレビを超えつつある新たなメディアはネットというバーチャルに閉じず、超会議などリアルの場とも融合しつつあり、リアルで起きた事象がまた、ネット中継を通じてバーチャルに拡散するという好循環も生まれている。
2日間で10万人を動員するイベントは国内では数えるほど。ましてや、ネット中継を通じて500万人以上もの視聴者が群がるイベントなど、ほかにはない。「見てもらうことで安心感を」という自衛隊の広報姿勢の変化と、超会議が持つほかにない特性が合致した、ということだ。
もう1つ。自衛隊は超会議2で、異例の試みを実施した。自衛隊ブースで開催されていたトークショーに、その答えはある。
自衛隊ブースでは潜水艦「たかしお」の元艦長が知られざる潜水艦内での生活などを披露する「潜水艦よもやま話」など、いくつかのトークショーが行われ、その模様はニコ生を通じて終日、生中継された。ここに、三菱重工業など民間メーカーも参加した。
■「千社で戦車を造っています」、納入メーカーが初登場
「10式戦車開発者によるトークショー」と題されたミニイベントの冒頭。10式の納入メーカー、三菱重 特殊車両事業部の織田隆夫事業部長がこう軽妙に語り始めた。
「10式は純国産。しゃれじゃありませんけれど、日本の千数百社、千社で戦車を造っています」「情報通信ネットワークを備えたIT戦車として、間違いなく世界一ですよ」――。
織田事業部長がリードし、三菱重で技術と営業を担当する2人が補足する。その隣には、国産戦車として初めて純国産の砲身を納入した日本製鋼所の子会社、日鋼特機の広島事業所長が。そこに、自衛隊や防衛省の関係者はいない。
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