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“気功療法”脱税事件 初公判
気功療法のセミナーを開いている会社の元社長ら幹部3人が、会員から集めたセミナー料、およそ8億円を脱税したとして、法人税法違反の罪に問われている事件の初めての裁判が開かれ、3人は、「起訴された内容は間違いない」と述べたものの、脱税する意図はなかったと主張しました。
篠栗町に本社がある「アースハート」の元社長、野中邦子被告(65)ら会社の幹部3人は、手をかざしただけで病気が治るなどとして、各地で開いたセミナーの受講料などを、前の社長が代表を務める宗教法人への寄付として納めさせる手口で、平成22年までの3年間に、およそ27億円の所得を隠し、およそ8億円を脱税したとして、法人税法違反などの罪に問われています。
14日、福岡地方裁判所で開かれた初めての裁判で、野中・元社長ら3人は、「起訴された内容は間違いない」述べたものの、「税理士から意見を聞いており、法的に許されると思っていた」などとして、脱税する意図はなかったと主張しました。
検察は、冒頭陳述で、「宗教法人以外にも、関連会社やNPO法人を設立し売り上げを付け替えるなどの手口で、脱税を行っていた」と指摘しました。
これに対し、弁護側は、「3人は、税理士の助言に基づいて処理したもので、関連会社も、税金を逃れる目的で設立したものではない」と主張しました。
05月14日 18時36分