韓国経済称賛していた海外金融機関、今では「警告」

韓国経済称賛していた海外金融機関、今では「警告」

 2008年の世界的な金融危機後、海外の金融機関やシンクタンクは危機を早期に乗り越えた韓国経済をこぞって称賛した。昨年には大手格付け会社3社が韓国の格付けを相次ぎ引き上げた。

 ところが、最近になって韓国経済の先行きを危ぶむ声が強まっている。英国HSBCは「韓国は生産性の革新が必要だ」と題する報告書で「世界的な景気減速に伴う投資の大幅な減少が韓国経済の最大の問題になっている」と診断した。世界のトレンドを左右する技術革新も不十分だと指摘したほか「中小企業の労働生産性は大企業の3分の1水準」と、労働生産性の二極化にも言及した。

 米国モルガン・スタンレーは「韓国経済と人口トレンド」と題する報告書で「韓国は2016年から生産年齢人口(15-64歳)が減少し始め、高齢者層を支える負担が急激に増す」と予測。「円安による輸出競争力の低下という問題も抱えている」とも指摘した。国内外の経済環境がいずれも厳しいとの説明だ。

 また、米国シティグループは「韓国経済のマクロ分析」報告書で「韓国の輸出と内需の減速を考慮すると、将来的に雇用問題に直面する恐れもある」と警鐘を鳴らした。このほか「円安が続けば価格競争力の面で日本に追い越されかねない(ゴールドマン・サックス)」「個人負債が減らず、今後この問題が深刻化する可能性もある(野村証券)」といった評価もみられる。

 こうした状況を踏まえ、海外の金融機関は先ごろ韓国の今年の経済成長率見通しを0.1-0.5ポイントずつ下方修正した。モルガン・スタンレーは「韓国経済の生産性を高めてきた大企業の役割を振り返るべきだ」「企業と政府は技術革新に集中する必要がある」などとアドバイスしている。

パク・ユヨン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • 韓国経済称賛していた海外金融機関、今では「警告」

right

関連ニュース