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最終更新:2013年5月9日(木) 18時49分

憲法96条改正、米国から懸念の声も

 国会では、衆議院の憲法審査会で96条の改正について各党の議論が行われました。安倍総理が強い意欲を示す96条の改正ですが、具体的には、憲法改正を発議する要件を衆参両院の「3分の2以上の賛成」から「2分の1以上の賛成」に緩めて改正しやすくするというものです。

 かつてないほど憲法議論が盛んとなる中、憲法改正のルールを定めたこの96条の改正に、思わぬところからも懸念の声が上がっています。

 衆議院の憲法審査会で初めて行われた96条についての議論。自民党は、憲法改正が頻繁に行われる諸外国と比べ、衆参3分の2の賛成と国民投票を要件とする日本はハードルが高すぎると主張しました。

 「あらかじめハードルを下げておく必要があり、(96条の)先行改正の合理性はあると考えております」(自民党 船田元衆院議員)

 日本維新の会やみんなの党も改正に賛成の立場を表明しましたが、連立を組む公明党は「なぜ変えるのか不透明だ」として慎重な立場を示しました。一方、憲法改正をめぐり、党内にさまざまな意見がある民主党は・・・。

 「96条だけを先行して改正すべきではない」(民主党 三日月大造衆院議員)

 民主党は、改正に積極的な長島前防衛副大臣を党の憲法調査会に迎え入れて議論。96条を先行して改正することには反対する考えで一致したといいます。ただ、憲法改正自体への意見が今後、党内でまとまるのか、見通しは立っていません。

 一方、アメリカの議会関係者らが安倍政権側に対し、96条改正に対する懸念を間接的に伝えていたことが明らかになりました。複数の日米関係筋によりますと、連休中に訪米した自民党議員などを通じて、「アメリカは憲法改正について9条よりも96条の改正を一番問題視している」と伝えてきたということです。

 背景には、安倍総理の歴史認識をめぐって中国や韓国が反発する中、憲法改正の要件を安易に引き下げることへの警戒感があるものと見られます。こうした懸念を受け、政府内でも空気が変わりつつあります。

 「憲法は急がなくていい。政権の最後の切り札として温めておいて最後にやる感じでいい」(日本政府関係者)

 「国民的理解をですね、96条についてまだ得られている段階ではない」(菅義偉官房長官)

 安倍総理にとって悲願ともいえる憲法改正に向け、どのような手順を踏んでいくのか、難しい舵取りが迫られそうです。(09日16:56)

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