「慰安婦制度は必要」。橋下徹・日本維新の会共同代表から、また議論を呼ぶ発言が飛び出した。日本国内だけでなく、イギリス・BBCや韓国・中央日報でも発言内容を取り上げている。
13日の大阪市役所でのぶらさがり取材で記者団からの「村山談話についてどう思うか」という質問に対して答えたもの。日本維新の会が公開している動画から発言のポイントを挙げると、
■日本は敗戦国。戦勝国である連合国サイドからすればその事実を曲げることはできない。敗戦の結果として、侵略であることは受け止めなければならない。周辺国に多大な苦痛と損害を与えたことも間違いはない。反省とお詫びはしなければならない。
■(上記のような)こういう立場というのは、一方当事者が「終わりだ終わりだ」といって終わりにすることはできない。相手方が納得するまでの時間的経過が必要。第三者的な立場の国が言うのはいいが、「戦後60〜70年経ったんだから全部チャラにしてくれよ」と当事者が言うのは違う。
と答えた後、従軍慰安婦問題について言及した。
■事実と違うことで我が日本国が不当に侮辱を受けていることには、しっかりと主張をしなければいけない。
■従軍慰安婦問題、慰安婦の方々には優しい気持ちで接しなければいけない。意に反してその職業についたということであれば、心情をしっかりと理解して優しく配慮しなければいけない。
■なぜ日本の慰安婦問題だけが世界中で取り上げられるのか。当時、世界各国の軍が慰安婦制度を持っていた。いいこととは言わないけど、当時はそういうもんだった。それなのに、なぜ欧米で日本だけがそこまで取り上げられたのか。
■日本が国をあげて強制的に慰安婦を拉致し、意に反した職業に就かせた「レイプ国家」だとして世界が批判しているんだということを日本はもっと認識すべき。軍がそういう制度を持っていたことは事実。朝鮮戦争、ベトナム戦争でもそういうのはあった。日本は国家としてレイプをやってたんだと言われている。そこは違うところは違うと言うべきだ。
■歴史認識に対する日本の政治家のメッセージの出し方の悪いところは、謝るべきところは謝って、言うべきところは言うことができないこと。全部言われっぱなしだったり、事実全体を全部認めなかったりと両極端。
■(戦争)当時の歴史を少し調べてみれば、日本だけじゃなくいろんな軍で慰安婦制度を活用していた。
■銃弾が雨嵐のごとく飛び交う中で命をかけて走っていくときに、精神的に高ぶっている集団は、どこかで休息をさせてあげようと思ったら慰安婦制度は必要なのはこれは誰だってわかる。
また、朝日新聞によると、橋下氏が今月初めに沖縄の米軍普天間飛行場を訪問した際、司令官に「風俗業の活用」をアドバイスしたことを13日午後、記者団に明らかにしたという。同紙では次のように米国の反応を伝えている。
橋下氏の「米軍も風俗業を活用すべきだ」との発言について、米国防総省の報道担当者は13日、朝日新聞の取材に対して「我々の方針や価値観、法律に反する。いかなる問題であれ、買春によって解決しようなどとは考えていない。ばかげている」と話した。(朝日新聞デジタル 2013/05/14 01:01:44)
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13日の会見動画(日本維新の会ホームページより)
橋下氏の14日のツイート。
bit.ly/11p78qr 「歴史認識と慰安婦問題について」 批判の急先鋒に立つ朝日新聞も、僕の発現を比較的正確に引用してくれていたが、まだ不十分なところがあるので補足する。侵略の定義が学術上定まっていないのは安倍首相の言われるとおりだが、日本は敗戦国。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日敗戦の結果として、侵略だったことを受け止めなければならない。戦争で負けるとはそう言うもの。これは中国、韓国との間の問題だけではなく、戦勝国全体との間の問題。もし日本の侵略を否定するなら、再度世界戦争を起こして日本が勝つしかない。馬鹿げている。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日敗戦国として侵略の評価はしっかりと受け止めなければならない。日本の侵略の評価を否定する人たちは、武士道を重んじる人たちに多い。負けは負け。潔く負けを認めなければならない。そして周辺諸国に対しても多大な苦痛と損害を与えたのも事実。反省とお詫びをしなければならない。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日そして日本のこの立場は、一方当事者である日本から、敗戦後既に70年経ったからもうチャラにしてくれと言えるものではない。被害者、第三者の評価が重要。日本の態度振る舞い如何と時が解決するしかない。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日この大原則を踏まえた上で、それでも重大な事実誤認によって日本国が不当に侮辱を受けることに関しては、きっちりと主張しなければならない。また世界の当時の状況がどうだったのかも歴史として踏まえなければならない。それは自らを正当化するためではなく不当な侮辱を受けないために。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日侵略と植民地政策によって周辺諸国に多大な損害と苦痛を与えたことは、敗戦国としてしっかりと認識し、反省とお詫びはする。ただし、当時の世界の列強は植民地政策をとっていたことも事実。また慰安婦制度については、当時の世界各国の軍が、軍人の性的欲求の解消策を講じていたのも事実。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日当時が良かったからと言って、今の時代で全て正当化されるものではないのは当たり前。ただ、当時の状況はしっかりと知る必要がある。自らを正当化するためではなく、不当に侮辱されないため。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日人間に、特に男に、性的な欲求を解消する策が必要なことは厳然たる事実。現代社会では、それは夫婦間で、また恋人間で解消することが原則になっているが、時代時代に応じて、様々な解消策が存在した。日本以外においても軍人の性的欲求不満解消策にいわゆる慰安婦が活用されていたのは事実。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日日本の慰安婦制度が世界的な非難を浴びているのは、国を挙げて暴行脅迫をもって女性を拉致して慰安婦にさせたとされている点。この点については、僕は歴史家ではないので、具体的な事実を全て把握しているわけではないが、2007年の閣議決定で、それを裏付ける証拠は見当たらないとなっている。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日だから証拠が出てくればもちろん謝らなければならないが、今のところが証拠がないと言うのが政府見解。ただ、つい先日、新たな証拠が出てくる可能性はあるとの閣議決定がされたみたいだ。ゆえに、暴行脅迫で拉致されたと言うし証拠収集のために関係団体は頑張ってくれれば良いと思う
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日インドネシアでは日本の軍人がオランダ人女性に売春を強制した事件がある。これはもちろんダメだ。この事件は具体的な戦犯として死刑などと裁かれた。僕は今の視点で慰安婦が良いか悪いかと言われれば、それは良いことだとは言えない。ただ世界各国を見れば、軍人の性的欲求の解消策が存在したのは事実
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日この解消策には様々なものがある。現地人の売春業に委ねたり、日本のように軍が施設を管理したり。アメリカの占領軍に対しては日本政府が「特殊慰安施設協会(RAA)」を設置した。意に反して慰安婦になった方は気の毒だ。業者の誘いに嘘偽りがあったのかもしれない。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日それが戦争の悲劇であれば、だから戦争なんかするものではない。日韓の間で法的な賠償問題は解決済みだからと言って、紋切り型の役所的な言葉を慰安婦の方にぶつけるのは政治家の態度振る舞いではない。法的な問題は解決済みであっても、言葉のかけ方、接し方は別だ。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日ただ国を挙げて韓国女性を拉致して強制的に売春させた事実の証拠がないことも、厳然たる事実。世界が誤解しているなら、日本が不当な侮辱を受けないために言うべきことは言わなければならない。だいたい、アメリカはずるい。アメリカは一貫して、公娼制度を否定する。現在もそうだ。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日しかし米軍基地の周囲で風俗業が盛んだったことも歴史の事実。占領に合わせて日本政府が特殊慰安施設協会を設けたがGHQは禁止令。しかし、私業の街昌が横行した。建前は禁止でも、軍人の性的欲求が0になるわけがなない。何らかの解消策を真正面から考えないといけない。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日僕が普天間の司令官に、風俗業の活用を進言したのは、法律違反のことをしろと言っているわけではない。朝日の記事によれば、米軍報道担当は、「法律違反の事はしない。橋下は馬鹿げている」と言ったとのこと。僕は、法律上認められている風俗業を活用しろと言ったんだ。建前は止めた方が良いと。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日米軍は、法律上認められている風俗業にも、出入り禁止としているらしい。出入り禁止としても、軍人の性的欲求が0になるわけではない。風俗業を活用したからと言って、沖縄での米兵の性的事件が収まるかは分からない。因果関係については立証はない。ただ、建前論は止めてくれと。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日要は人間の性的な欲求解消策について真正面から認めるのかそこに目を瞑るのかだ。経済後進国では女性が意に反してそのような職に就かざるを得ない状況もあるだろう。それは防がなければならない。しかし、日本をはじめ完全なる職業選択の自由がある国で、法律上認められた風俗業を否定するのか。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日僕は日本国において法律で認められた風俗業を否定することは、それこそ、自由意思でその業を選んだ女性に対する差別だと思う。米軍が、法律で認められた日本の風俗業を利用することは何ら問題はない。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日bit.ly/13W5rRT毎日新聞も僕に対する批判の急先鋒だが、かなりフェアに発言要旨を出している。僕は、第二次世界大戦当時は、軍人の性的欲求解消策はどこの国でも講じていたと言った。自らの意思でいわゆる慰安婦になった人もたくさんいた。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日ただ当時の経済状況下では女性がそのような職に就かざるを得なかった場合もあるだろうから、全て良しとは言えない。しかし、今の日本において法律上認められている風俗業で働く女性の選択の意思は尊重されなければならない。今法律上認められている風俗業を否定することこそ、当該女性に対する差別だ。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日bit.ly/13W5rRT これから選挙も近づいてくるので、色々煽ってくるでしょうが、それでもこの毎日の一問一答がある意味全て。僕は、日本の侵略の事実、植民地政策の事実を敗戦国として認め、反省とお詫びをしなければならないことは大原則としている。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日ただし当時の世界の状況だったり、事実はしっかりと押さえなければならない。日本が不当に侮辱を受けることについては反論すべきだ。これまでの政府や政治家は、歴史認識になると、反省とお詫びだけで何も言わないか、それとも自己正当化だけで反省とお詫びを全くしないか、どちらかだった。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日そのようなイデオロギー闘争は止めて、敗戦国として反省とお詫びをしなければならないところはしっかりやる。ただ、不当に侮辱を受けるようなことに関してはしっかりと反論する。これが、本来の政治家の態度振る舞いだと思う。
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日強制はダメです RT @komi1114: では試しにご自分の娘を差し出せと言われたら差し出すのですか? RT @t_ishin 米軍は、法律上認められている風俗業にも、出入り禁止としているらしい。出入り禁止としても、軍人の性的欲求が0になるわけではない。風俗業を活用したからと言
— 橋下徹さん (@t_ishin) 2013年5月13日
The Huffington Post | 投稿日: 2013年05月14日 09時27分 JST