(cache) PC購入検討室　PC Considering... BLOG: HDDの適正温度は何度か？

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2009年10月16日

HDDの適正温度は何度か？

HDD（ハードディスク）の適正温度は何度か？

HDDは、PCパーツの中でも故障が多く、しかも、データが保管されていることから、故障した時のダメージが大きいものです。
しかも、振動や衝撃に弱いだけでなく、熱にも弱いので、ノートPCだけでなく、デスクトップPCでも故障は多発します。

では、故障しないためには、HDDは何度くらいの温度に保つのが、適切なのでしょうか？

HDDの動作保証温度は一般にはおよそ0～55度の範囲らしいです。
また、HDDメーカーによっては、65度以上になると、自動的にシャットダウンするように設定されているらしいです。
したがって、とりあえず55度以内で使用していれば、正常に動作するのでしょう。

ただ、故障率となると、別問題です。
温度と平均故障間隔（MTBF）の関係を調査すると、温度が上がる程、MTBFが短くなる、つまり故障しやすくなるというデータがありますので、動作保証温度は55度まででも、なるべく低い温度で利用した方が故障しにくいということになります。

しかし一方で、Googleが10万台以上のHDDを調査したところ、50度以下の温度やアクセス頻度に関係なく故障し、50度以上だと故障率は如実に上昇するという結果になったそうです。

双方で結果に食い違いはありますが、少なくとも50度以上では明らかに故障しやすいのは事実のようです。
したがって、HDDは、最低限50度以下で使用すべきということになります。

ただ、50度以下なら適正かと言うと、MTBFの結果がありますので、やはり低いに越したことはないはずです。
となると、適正温度は何度なのか、という話になってしまいます。

そもそも、HDD自体の発熱温度は何度かというと、正確なデータがないのではっきりとは言えませんが、おそらく、40～42度程度ではないでしょうか。外付けHDDケースを使用した状態で直にHDDを触ったところ、人の体温より少し熱い程度だったので、おそらくそのくらいの温度だと思います。

ということは、HDDが40～42度以上になるということは、PCケース内で他のパーツの発熱の影響を受けているか、PCケース内に熱がこもってHDD温度が上昇していることになります。
つまり、HDDにとっては、正常な温度上昇ではないことになります。
また、そういう状況では、PCの冷却がうまくいってないはずですから、3Dゲームや動画エンコード等の負荷がかかる処理をした場合、CPU、グラフィックカードがさらに発熱し、50度近く又はそれ以上にまでHDD温度が上昇する危険性があります。
これでは、最低限50度以下の温度を維持することが難しくなるでしょう。

従って、HDD本来の発熱温度を超えた状態は異常であり、さらに温度上昇する危険があるので、避けるべきということになります。

ですから、40～42度くらいの温度が適正と言えるかもしれません。
また、理想的には、HDDをファンの風をあてて、他の熱の影響を避け、HDD自体も本来の発熱温度から若干下げた状態、35～40度くらいがいいかと思います。

以上のことから結論としては、理想温度：40度未満、適正温度：40～42度、許容温度42～45度、危険温度45～50度、異常温度：50度以上　ではないかと思われます。

かなり私見も含んでますので、本当にこれでいいとは言い切れませんが、目安としては、このくらいかと勝手に考えています。

また、HDD温度は、当然、室温の影響で変化しますので、夏場の一番暑い時に、上記温度内に収めることに留意する必要があります。

もちろん、HDDは、熱の影響だけで故障する訳ではありません。Googleの調査結果でも、温度に関わらず故障しやすいというデータが出ています。仮に理想温度でも、油断せずに、バックアップはしっかり取るべきでしょう。