2013.5.14 05:02

オリ怖くない!虎・スタン、フレンド平野恵斬る!(2/2ページ)

スタンリッジは昨年まで阪神に在籍していた平野恵と仲が良かった

スタンリッジは昨年まで阪神に在籍していた平野恵と仲が良かった【拡大】

 3年連続の大役も本人に自覚はなかった。「そうなの? 考えてなかったよ」。あくまで自然体が頼もしい。交流戦の開幕投手を託されたのはスタンリッジだ。昨季まで仲間だった元虎戦士の平野恵との対戦を見据え、不敵な笑みを浮かべた。

 「自分の友達に投げるのは大好きなんだ。アウトにとって、イジッてあげたいね。もし、ヒットを打たれたら僕をイジッてほしいよ」

 短距離ダッシュなどで準備を整えた右腕は宣言した。同じユニホームに袖を通していたときから、コミュニケーションを頻繁にとっていた2人。互いをよく知るからこそ、真っ向勝負を心待ちにした。平野恵の先発は右ひざを痛めている糸井次第だが、対戦の可能性はある。

 昨年5月16日には当時、日本ハムの糸井に先頭打者アーチを浴び、6回2失点で黒星。交流戦初戦からチームは5連敗した。「(対策は)もちろん。それは見てのお楽しみです」。糸井が強行出場した場合も、打ち取る自信に満ちあふれていた。

 前回登板の7日は巨人相手に東京ドームで今季初完封を飾った。2戦連続のシャットアウト勝ちなら、虎の助っ投では1968年以来45年ぶり。外国人選手で初めて沢村賞に輝いた伝説のジーン・バッキーに肩を並べることになる。

 ここまで、6戦に投げ、3勝2敗、防御率1・56。「過去を振り返っても1番、いい成績を残せている」と手応え十分だ。昨シーズンの交流戦成績も5試合で1勝1敗、防御率1・76といいイメージを持つ。

 「いつも通り投げるだけだよ」

 かつての同志平野恵をねじ伏せ、歴史に名を刻む-。背番号「55」の快投が猛虎を再加速させる。(小松 真也)

(紙面から)